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2008年前期の新語十選
时间:2008-09-24 13:17:29  来源:咖啡日语|http://www.coffeejp.com  作者:咖啡日语编辑

今回は昨年末の記事「2007年の新語十選」に引き続き、「2008年前期の新語十選」を紹介したい。選出基準は前回同様、筆者の個人的観点による。ただし(1)今年前半にその言葉が話題になるきっかけがあったこと、(2)その言葉が今後しばらく定着しそうであること、(3)その言葉に対する社会的関心が大きかったことを考慮した。選出過程で浮かび上がった今年前半の世相は「閉鎖と開放のせめぎあい」である。

まずは10の言葉を紹介しよう。

ガラパゴス現象 〜閉鎖的な環境が生む危機〜
近年、主に情報通信業界で起こっている「ガラパゴス現象」を指摘する人が増えている。日本国内の技術やサービスが独自かつ高度に進化したため、かえって国際市場での競争力を失う現象だ。特に携帯電話市場で顕著とされるが、この他にも電子マネー(非接触ICカード)、カーナビ、デジタル放送などの分野も同じ問題を抱えているという。

このような指摘は少なくとも昨年から存在した。だが今年6月4日、ソフトバンクがiPhone(Apple社のスマートフォン)の国内発売をアナウンスしたことから、議論がさらに盛んになった。iPhoneのビジネスには「メーカー主導による開発」など国内携帯とは異なるビジネスモデルを数多く含んでいる。そこでiPhoneのことを、“堡瘸皮工毳幞钎%ⅳ忸l出することになった。

フィルタリング 〜子どもと情報の関係を問う議論〜
携帯電話の分野では、未成年利用者に対する「フィルタリング」も大きな話題となった。フィルタリングとは、ネット利用の際に有害情報サイトを閲覧できないようにする機能のこと。許可サイトのみ閲覧できる方式(ホワイトリスト方式)と、禁止サイト以外を閲覧できる方式(ブラックリスト方式)がある。近年、子どもが携帯電話を通じて犯罪に巻き込まれる事例が増えたため「同サービスを普及すべき」との声が高まっていた。

今年前半は、この問題に絡むニュースが頻出した。まず1月、携帯・PHS各社は総務省の要請に応じて、未成年の新規契約者に対する「フィルタリングサービスの原則加入」制度を始めた。ところがそのサービスで過剰な規制があったため、人気SNSやケータイ小説などが閲覧できない問題が発生。有害性の判断基準が議論となった。

4月には有害サイト認定のための第三者機関「モバイルコンテンツ審査・監視機構」が設立される。学識経験者が有害サイトの基準を定めた上で、申請に基づくサイトの認定を行うこととした。そのいっぽう国会では6月11日に青少年ネット規制法が成立。「登録制の民間第三者機関」が有害性の判断を行うと定めた。同法については日本民間放送連盟などの団体が、表現の自由などの観点から反対意見を表明している。

官製不況 〜行政府が経済活動の足を引っ張る〜
今年前半は、行政の失策が招く「官製不況」も話題になった。その最も典型的な例は、昨年6月の改正建築基準法の施行だろう。耐震偽装を防ぐ目的で新しい規制を設けたところ事務手続きが煩雑化してしまい、マンションの着工数が激減したという問題だ。コンプライアンス(法令遵守)を求める規制強化が経済活動を萎縮させたことから、これを「コンプライアンス不況」と呼ぶ識者もいる。

この概念は、マンション着工数の激減が明らかになった昨年秋ごろから話題になりはじめた。そして建築以外の業界でも同様の問題を指摘する声が高まり、同語の使用頻度が増えた。例えば携帯電話業界では、前述の通りフィルタリング規制を強化した結果、コンテンツ業界から大きな反発が起きている。また貸金業法、金融商品取引法における規制強化でも同種の問題を指摘する声がある。

後期高齢者医療制度 〜気付いた時には遅かった〜
政治の失策と言えば、今年4月に始まった「後期高齢者医療制度」も見逃せない。後期高齢者(75歳以上)を対象にする健康保険制度のことだ。保険料は年金からの天引きで徴収。医療費の自己負担は原則1割となる。増大する医療費への対応を目的とした制度変更だったが、高齢者からの大反発を呼んだ。これについて「現代版うば捨て山」などと批判する人まで現れている。

この制度が大きな話題になったのは、制度開始日(4月1日)の「ほんの直前」になってからのことだ。マスコミも政界も、問題の深刻さについて十分理解していなかった節がある。福田康夫首相は制度の通称を「長寿医療制度」にするよう指示したが、問題の火消しには役立たなかった。

名ばかり管理職 〜権限も報酬も不十分な「店長」〜
権限も報酬も不十分なのに管理職として働かされる「名ばかり管理職」(関連記事)も大きな問題となった。具体的には、労働基準法における管理監督者の要件(時間の裁量や賃金の優遇など)を満たしていないのに、時間外手当てや休日手当てが支払われていない状態を指す。経済全体で人件費抑制の圧力が増す中、このような雇用形態をとる企業も多いと言われる。名ばかり管理職の中には、過酷な労働が原因となり心身の健康を損なう人もいる。

この問題を「名ばかり管理職」として初めて紹介したのは、おそらくNHKの「クローズアップ現代」(2007年11月19日)だと思われる。その後、新聞などのメディアが同語を使用することで追随。今年1月28日には、東京地裁において「マクドナルド未払い残業代請求訴訟」の判決が言い渡され、この問題が大きく注目された。なお同様の表現として「偽装店長」などの語を用いるメディアもある。

第3次石油危機 〜需給逼迫・地政学リスク・投機〜
ここ数年の石油高騰現象を「第3次石油危機」と捉える人が増えている。過去2度の石油危機が戦争(1973年)と政変(1978年)をきっかけにしていたのに対して、今回の危機は原因が複合化している。具体的には、世界規模で石油需給が逼迫していること、地政学的リスクが中東以外の地域にも広がったこと、そして投機資金が流入していることがきっかけだ。洞爺湖サミットでも議題の1つとなったが、G8は問題解決のための明確なメッセージを発信できなかった。

ちなみに第3次石油危機という言葉自体は、1980年代(つまり第2次石油危機の直後)から度々メディアで登場していた。つまりこの概念は、特段新しい指摘というわけではないのだ。しかも当時から「需給逼迫」が議論の的となっていた。サブプライム問題を引き金に、石油先物市場に投機資金が流れ込んだのが昨夏以降のこと。今年初めに原油価格(ニューヨーク商業取引所)が1バレル100ドルを超えたことから、危機が現実のものとして認識されるようになった。

低炭素社会 〜サミットがきっかけで話題に〜
先の洞爺湖サミットでは環境問題が最大の議題となった。これに伴い国内では「低炭素社会」という語の使用頻度が増えた。低炭素社会とは、二酸化炭素の排出量を少なくする仕組みを持つ社会を指す。環境省の資料「低炭素社会づくりに向けて」によると、この仕組みを作るためには、CO2排出量の最小化、豊かさを実感できる簡素な暮らし、自然との共生が必要だとしている。

この言葉は少なくとも2004年ころから使用されていた(環境新聞2004年10月3日「世界で“温暖化”ビジネス本格化」など)。だが使用頻度が増えたのは昨年以降のことだ。昨年5月24日、安倍晋三首相(当時)が環境政策「美しい星50(Cool Earth 50)」を発表。この政策が低炭素社会をビジョンとしたため、注目のきっかけとなった。そして今年はサミット関連の報道で、この概念が頻繁に登場した。

アラフォー 〜40代女性が抱える悩みとは〜
ライフスタイル関連の新語もいくつか登場した。40歳前後の女性のことを指す「アラフォー」(around 40の略)もその1つだ。男女雇用機会均等法のもとで社会進出を果たした最初の世代を含む、1964年〜1973年ころ生まれた女性たち。仕事・結婚・出産・趣味などの選択肢を比較的自由に選び取ってきた。ところが40歳を迎えるにあたり、仕事や結婚について漠然とした不安を抱くようになった。この不安感が、アラフォーという言葉を流行させた。

注目のきっかけは、TBSのドラマ「Around 40」(4月11日から6月20日まで放映)だろう。このドラマでは、39歳の独身精神科医(天海祐希)を中心にアラフォー世代の人生模様が描かれた。ドラマが終わった現在でも、この概念はメディアでの高い露出度を保っている。

婚活(こんかつ) 〜結婚したくてもできない時代〜
ライフスタイル関連のもう1つの注目語は「婚活(こんかつ)」だ。これは、よりよい結婚をするための積極的活動を指す。「今や結婚を希望する人は、就活(就職活動)と同じように婚活を行わなければならない。黙っていても自然に結婚できた時代はとっくに終わっている」というのだ。

この問題の背景には「恋愛・結婚の自由化」という社会変化がある。つまり自由恋愛がもてはやされ、見合いや職場斡旋などが消滅。生活上の価値観も多様化し、女性が社会進出して経済力を持つという社会変化が起こったのだ。その結果「結婚できる人」と「できない人」の格差が広がってしまった。大雑把に言えば、経済力と意思疎通力の乏しい男性と、経済力があるために相手への要求水準が高くなった女性が、結婚から遠ざかっている。結婚自体を望まない人はともかく、結婚を望む人でさえそれが困難な時代が到来している。

この言葉を作ったのは、パラサイトシングル(親に経済的に依存し“寄生”する独身者)の造語でも知られる社会学者・山田昌弘氏と、少子化問題などを扱うジャーナリスト・白河桃子氏。両者が今年2月に発表した著書「『婚活』時代」が話題となり、同語の露出も増えている。なお同書においても、アラフォー世代の結婚事情が大きなテーマになっている。

糖質ゼロ 〜背景に見える強い健康志向〜
最後に食品・健康関連で1語挙げておきたい。昨年から発泡酒市場では「糖質ゼロ」がブームになっている。発泡酒において糖質の含有量が極めて低い状態(1000ミリリットルあたり0.5グラム未満)を指す。糖質をカットした状態でも風味を保てる製法が登場したことから、このカテゴリーの人気に火が付いた。

ブームのきっかけは、昨年3月にアサヒビールが販売開始した「スタイルフリー」という商品。昨年ビール系飲料の新製品で、最も売れた商品だ。今年は、他のビールメーカーも糖質ゼロ市場に参入。商品カテゴリーとして認知されるに至った。メタボリック症候群への危機感などを通じて、消費者の間で健康志向が高まっていたことも背景としてあるようだ。

総括 〜閉鎖と開放のバランスを取る〜
ここまで今年前半を象徴する10の新語を紹介した。筆者なりに今年前半の世相をまとめてみると「閉鎖と開放のせめぎあい」というテーマが見えてくる。

例えばガラパゴス現象では「閉鎖的な国内産業と開放的な国際市場」という対比が見える。また携帯フィルタリングの問題では「子どもに対して閉鎖的な情報環境を提供するのか、開放的な環境を提供するのか?」という課題が見える。さらに官製不況では「閉鎖的な規制が、開放的な経済活動を阻害する」問題が見える。いずれも閉鎖性が開放性を邪魔する構図になっている。

だが逆に開放性が悪い方向に働く場合もある。例えば第3次石油危機では「開放的な金融活動が石油市場を混乱させた」し、婚活では「開放的な結婚市場が結婚難を加速した」ことになる。

どうやら社会のあらゆる分野において、閉鎖と開放のバランスを取るための「繊細な舵取り」が必要になっている。複雑な問題を俯瞰する力が、これまで以上に必要とされる時代となったようだ。


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