料理用語 み
身洗い<みあらい>
魚貝や鳥獣肉を酒、酢、塩、醤油などで洗う事。
目的は臭み取りや身締め。
磨き<みがき>
ごぼう、ごま、しょうが、魚の上身その他
材料をきれいにすること。
身欠け鰊<みがきにしん>
内臓を出して干し、さらにそれを裂いて身だけ干す
完全に乾燥させたニシン。
これを戻すのは棒鱈より難しく、各店の秘伝。
米のとぎ汁と冷水で数日かけて戻す。
微塵粉揚げ<みじんこあげ>
小麦粉、卵白、みじん粉の順で衣とする。
みじん粉を道明寺にすれば『道明寺揚げ』
もち米を蒸して乾燥させ細かくしたのが道明寺
道明寺をもっと細かくしたのが、みじん粉
道明寺を煎れば、新びき粉
みじん粉を水でさらしたのが、寒梅粉。
水貝<みずがい>
アワビの夏向けお造り。
正身をサイの目に包丁して小さなサイコロ状に
器に塩水、氷、胡瓜等とともに浮かせる。
水菓子<みずがし>
和食の献立上では果物を指す。
水物<みずもの>
果物。または寒天を使った流しもの。
水切り蒸し<みずきりむし>
材料の水分をとばすための下処理。
佃煮、角煮などで仕上がりが違ってくる。
水葛揚げ<みずくずあげ>
水溶きの葛か片栗を衣にした揚げ物。
沈殿を防ぐにはメレンゲか小麦粉を少量。
水塩<みずじお>
塩を素早くむらなくしかも濁ることなく調味に使う
こうした場合に使う塩を溶いて漉した水。
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水焚き<みずたき>
材料を水から煮ていくという意味。
しかし博多の『水炊き』つまり鶏鍋が代名詞。
水出汁<みずだし>
昆布、干瓢、椎茸を水でも戻し
それを出汁にする精進の手法。
味噌<みそ>
和食の根幹のひとつであり短い文で表現不可。
しかし簡素にまとめると以下になる。
蒸し大豆に米、大豆、大麦いずれかの麹を
塩とまぜて作る発酵食品である。
米麹は西京味噌、仙台味噌、信州味噌など
麦麹は田舎味噌など
豆麹は八丁味噌など
赤味噌・白味噌は塩分濃度の違いで赤が濃い。
縄文からの日本独自の食品とされる。
霙<みぞれ>
1 大根を鬼おろし(荒おろし)したものを使う料理
蒸し、揚げ、煮、焼き、和え、汁、鍋
大根の他蕪を使うこともある。
2 かき氷に蜜をかけたもの
緑和え<みどりあえ>
胡瓜や豆類など緑野菜をおろし又漉したもので
材料を和える。別名「春山和え」「五月和え」
三石昆布<みついしこんぶ>
日高昆布のこと。
湊切り<みなとぎり>
刀法のひとつ。
色紙型(正方形)を斜め切りにすること。
右片を「そで」、左片を「みなと」と言う。
峰扱き<みねごき>
薄皮のある魚、アジ、サンマ、サヨリなどの皮を
包丁の背(峰)で引くこと。
明礬<みょうばん>
硫酸カリウムアルミニウム。
この粉末が市販の「焼きミョウバン」
甘露煮の煮崩れ防止、ナスの色どめ、
大和芋、薩摩芋、栗の色出し、
大根けんの変色防止、
生ウニを箱詰めする際の添加剤など色々
殺菌作用もあるので昔は井戸水の清澄剤にした。
味醂<みりん>
和食の隠語で「流れ山」と言う。
まずうるち米を麹に作る
それで蒸したもち米で糖化させ
焼酎を加えて醸造する
そして粕をしぼり完成させる。
つまりは酒である。
料理に照りと甘味をつける場合は
材料を固くする性質があるので
仕上げ近くに使用する。
またアルコール分は切っておく。(煮沸)
宮島<みやじま>
「しゃもじ」のことを宮島と呼ぶ。
安芸の宮島産木製しゃもじが高名なことから。