料理用語 ひ
火入れ<ひいれ>
調味料や料理の変質腐敗を防ぐ為の加熱。
調味料系は沸騰させない様に過熱、
料理系も煮沸に注意する。
氷魚<ひうお>
琵琶湖産の小鮎をこう呼ぶ。ヒオとも読む。
控え重<ひかえじゅう>
五段重ねのお重の四番目の重。
「与の重」とも言う。
料理を補充する予備の料理を入れておく。
醤<ひしお>
小麦、大豆の麹に塩を加え醸造した調味料。
野菜のひしお漬け(なす、うり)やもろきゅうがある。
魚醤や塩辛を指す場合もある。
光り物<ひかりもの>
こはだ、さば、あじ、いわし等背が青光りした
鮨ネタ。
菱餅<ひしもち>
3月桃の節句に供える餅。
菱形が特徴で、雛に対して供える。
三色は上から白青黄、
五色は上から白青桃白黄。
びしょだま
半熟加熱にとどめたいりたまご。
他の材料と合わせ再び加熱したりする。
氷頭鱠<ひずなます>
鮭の頭部分にある軟骨(ひず)を薄く切り
塩鮭なら塩抜きして甘酢でなますを作る。
浸し豆<ひたし豆>
1 青大豆をやわらかく煮てしょう油で食べる
東北や信州の料理。
2 平たく、中央に斑点のある緑地の色大豆『鞍掛』
浸し物<ひたしもの>
お浸し、したし。
野菜を茹でてしょう油味で食べる。
二杯酢や三杯酢で食べる場合もある。
野菜の色を飛ばさない茹で方が大切。
引越し蕎麦<ひっこしそば>
東京で江戸時代から続く風習。
転居先の向こう三軒両隣に配るそば。
ざるそばが主。
「おそばに長く」の意だと云う。
一口吸物<ひとくちすいもの>
箸洗いと同じ。
料理の終わり頃出す簡素な吸物。
彼岸<ひがん>
春分の日、秋分の日の前後7日間。
春は牡丹餅(ぼたもち)、秋はお萩(おはぎ)
他、草もち、稲荷鮨、彼岸団子などを仏に供える。
引き菓子<ひきがし>
慶弔に使う菓子で「式菓子」とも言う。
肴であれば「引き肴」である。
火取る<ひどる>
カラスミや干し子類をこうする。
中心まで加熱せず外側だけを炙ること。
ひね漬け<ひねづけ>
古漬けと同じ意味。
ぬか漬けを長く漬けたものを指すことが多い。
大根を三年以上味噌漬けにした
「べっこう漬け」はひねづけの最高峰。
日の出蒲鉾<ひのでかまぼこ>
白板かまぼこを紅に染める。祝事用。
日の出南京<ひのでなんきん>
小型のかぼちゃの頭を切り落とし中をくり抜く
ゆで卵を芯として周囲に卵でつないだ挽き肉
落とした上部を蓋にして蒸す。
横から包丁する。
宮崎県の郷土料理。
日の出蜜柑<ひのでみかん>
蜜柑の寒天デザート。
実を抜いた蜜柑に汁と寒天を戻し冷やす。
又は実を寒天で固める。
姫皮<ひめかわ>
竹の子の先端部分を包む薄い皮。
甘皮、絹皮とも呼ぶ。
よくあくぬきしてから使う。
百一漬け<ひゃくいちづけ>
水の半量の塩を煮溶かした塩水を冷まし
途中で焼きみょうばんを加える。
これでナスを漬けたもの。(簡易な作り方)
また、沢庵の100日漬けを「百一沢庵」
冷やし吸物<ひやしすいもの>
いくぶん濃い目に味をした冷たい椀。
すいとろ(とろろ汁)もこれになる。
茶碗蒸しや吸物を冷ましたものは
「冷やし茶碗」と言う。「冷やし鉢」もある。
冷奴<ひややっこ>
説明の必要がない夏の豆腐料理。
奴(やっこ)とは正方形に包丁する事である。
旗本の従者(奴)の紋所が正方形であるから
この名が付いたと云う。
平<ひら>
おひらとも言い、大を「大平」
平鉢の略語であるが、
汁ものは入れず、煮物を盛る。
平作り<ひらづくり>
重ね作りと同じ意味の刺身刀法。
一文字や長手や引きと混同してしまい、
現在はこれらの刺身包丁の総称になっている。
飛龍頭<ひりゅうず>
がんもどきと同じ意味。普茶名らしい。
もめん豆腐をくずして野菜などと混ぜ揚げる。
広蓋<ひろぶた>
お盆より大きく、番重(ばんじゅう)より小さい。
料理を上げ下げする膳である。
出前の岡持ちもこの種である。
現在は番重に収斂してる様である。