料理用語 な
直し<なおし>
一 ミリンのことで「流れ山」とも言う。
(千葉流山産味醂から)
二 酒の場合は加え手直し酒を指す。
流し箱<ながしばこ>
長方形の金属容器で「流し缶」とも言う。
抜き板は卵豆腐の時に使い
寒天物、ゼラチン物、ようかん等は抜なしを使用する。
流し物<ながしもの>
主に寒天を用い熱し流し入れて冷やし固めたもの。
寄せ物とも言う。
ながらみ
小粒の巻貝のことで味噌和えなどに使う。
つぶ、きしゃご、団平まさご等とも呼ぶ。
ながれこ
これはアワビの小型のもの。トコブシとは別種。
納豆焼き<なっとうやき>
油揚げの中に納豆を入れ込み、
しそ巻きで焼いたもの。
七草<ななくさ>
「七種」とも書き、三通りある。
春一(正月7日の七草粥に)
せり、なづな、ごぎょう、はこべら、ほとけの座
すずな、すずしろ この七種で邪気を払う。
春二(正月15日の粥に)
米、粟、ひえ、そば、小豆、きび、みのごま
秋の七草
荻、葛、桔梗、すすき、なでしこ、
おみなえし、ふじばかま
この七種だが、荻と葛以外は食べない。
なべ
独り立ちできる一人前の板前をさす。
鍋下<なべした>
火のことを指す用語。
鍋回し<なべまわし>
鍋返しをすると崩れる煮物などは揺すりまわす。
鍋屋<なべや>
大きな旅館やホテルなどで鍋を専門に洗う人。
かなりきつい仕事である。
生揚げ<なまあげ>
関東での厚揚げの呼び方。
生代わり<なまがわり>
刺身の代わりに出す生もの。
鱠・膾<なます>
生魚貝類の酢の物が鱠。
人参大根胡麻主体の野菜酢の物が膾。
生出来<なまでき>
芯まで火が通らなかった料理。
通しすぎ(こがし)よりは恥とされない。
嘗め味噌<なめみそ>
嘗め物という言い方もある。
専用味噌に金山寺、もろ味噌、五斗味噌
練って作るものに
鯛味噌、とり味噌、てっか味噌、油みそ等がある。
嘗める<なめる>なめさせる
主に塩を材料になじませる時に使う言葉。
名吉<なよし>
ボラのこと。
献立のお造りの欄には、
【日の出名よし】と書く。
鮮やかな紅色の血合いから。
生身<なまみ>
白身魚のすり身のこと。
南禅寺<なんぜんじ>
豆腐の別名。
京都南禅寺の豆腐が旨いことから。
南禅寺蒸し<なんぜんじむし>
裏漉し豆腐に卵白を加え汁でのばす
鶏や椎茸や麩を入れて蒸す
あんかけにし山葵を天盛り。
鳴門漬け<なるとづけ>
材料をすだちの酸味をきかせた八方出汁に漬ける。
すだちの名産地徳島の料理。
難波<なんば>
ネギをさす。
大阪難波がネギの名産地であることから。
「なんばん」とも言う。
ねぎの料理になんばをつける。
南蛮<なんばん>
昔は東南アジアを指す言葉だったが、
外国から渡来した料理には何でも冠する。
トウガラシやネギも南蛮を付けるから上記と混同する。
南部<なんぶ>
胡麻を使用した料理に冠する言葉。