料理用語 つ
掴み<つかみ>
調味料を計る目分量のこと。
つかみ砂糖、つかみ塩、つかみ味噌。
レシピ本に「少々」とあれば
それは指二本でつまんだ分量であり
すなわち1グラム前後である。
「ひとつまみ」とあれば指三本
3グラム前後である。
突き出し<つきだし>
お通しと同じ。
料理の前に出す簡単な品。
月の雫<つきのしずく>
信州葡萄に糖衣をきせたもの。
月見<つきみ>
月見芋
山芋とろろにうずら卵
月見蕎麦
かけそばに生卵
月見団子<つきみだんご>
十五夜には15個、十三夜には13個
里芋、柿、栗、ススキ等と供える。
団子は上新粉で作る。
佃煮<つくだに>
海産物(海草・魚貝)を味醂・醤油で煮しめたもの。
大阪の陣で手柄を立てた摂津西城郡佃村の名主
森孫右衛門は、恩賞として幕府から江戸湾内の
漁業権を許されて佃島に住んだ。
彼が雑魚の処理に蔗糖と醤油で
煮た物を売り出したのが始まりとされる。
津久根<つくね>
挽き肉に小麦粉と生卵を加え形成。
それを焼き、揚げ、煮、蒸す。
鶏肉の場合はつくね鳥という。
衝羽根<つくばね>
普通は津久羽根の字を当てる。
ビャクダンの実。形が正月の追い羽根に似ている。
酢漬けにして祝事料理の口代わりに使う。
造り<つくり>
刺身を関西では造りと呼ぶ。
盛り付け作法のない刺身をとくに「作り身」という。
付け包丁<つけぼうちょう>
刃の無い長い包丁で、板物の形成用。
菓子作りにも使用する。
付け揚げ<つけあげ>
鹿児島の郷土料理、さつま揚げのこと。
魚のすり身をかたどって揚げる。
沖縄の「チキアゲ」と関連。
付け合せ<つけあわせ>
主体となる料理に添える料理やあしらい。
漬け場<つけば>
鮨のカウンター内部のこと。
鮨の仕事は漬ける作業が多かった名残り。
付け場<つけば>
鯉類など川魚の産卵場である。
特に千曲川の浅瀬をさし、
初夏の産卵期に漁獲した魚を
そこで食べる料理が
付け場料理。
漬物<つけもの>
主に塩か酢であらゆる食品を漬け込んで
保存食とする。野菜が多い。
即席漬け 2~3時間
一夜漬け 一晩
当座漬け 1週間
保存漬け 1月以上
長期を古漬け
短期を浅漬け
付け焼き<つけやき>
照り焼きとほぼ同じ。
筒切り<つつぎり>
丸の魚を骨ごと輪切りにする刀法。
サバの味噌煮などが代表。
直角切り、斜め切り、銭切り、小口切りも同じ。
包み揚げ<つつみあげ>
材料を半紙等で包んだまま揚げる。
そのまま半紙ごと器に盛る。
包み蒸し、包み焼きはホイルを使う事が多い。
以前は葉蘭や竹皮などを使っていた。
繋ぎ<つなぎ>
材料にネバリを与えてまとめる添加材料。
小麦粉、葛(片栗)、米粉、卵白、
大和芋、しんじょ肉、海老肉など。
椿作り<つばきづくり>
刺身刀法。
そぎ切りにした身を花にかたどり、
大根で作った蘂にいり卵をのせ
椿の葉を添える。
坪<つぼ>
本膳献立の一つ。
二の膳にのせて出す蓋付き陶器に小煮物を。
壷<つぼ>
懐石の器。
主になますを盛る極小のうつわ。
妻<つま>
刺身に添える野菜類。
妻折り<つまおり>
爪折りとも書く。
焼き魚の串の打ち方。
片づま折り 尾を折り曲げて打つ
両づま折り 両側を曲げて打つ
友づま折り 両側を片づまにした二種を盛る
摘み入れ<つみいれ>
つみれのこと。
肉を挽いて団子状にして調理する。
詰め<つめ>
醤油、酒、砂糖、味醂などを煮詰めた
照りつゆ。刷毛でぬる。
爪型切り<つめがたぎり>
主に野菜を切る刀法のひとつ。
かの爪 三角形の薄切り
駒爪 筒を斜め切りにする。乱切りに近い。
光沢出し<つやだし>
味醂や卵黄で料理に照りをつける。
艶煮<つやに>
味醂でつやよく煮上げる甘煮。
氷柱<つらら>
材料に澱粉を打って茹でる。
主に葛(片栗)を使う夏料理。
細切りにしたアワビに葛を打ち茹でたものが
葛あわび/氷室あわび
強霜<つよしも>
深霜。
材料の芯まで加熱する霜降り。
面水<つらみず>
茹で上げて盛りつけたソバに打つ水。
蕎麦屋の用語。
鶴型切り<つるがたぎり>
主に祝儀料理に使うむきもの包丁。
芋類を鶴の形に切る