料理用語 す
酢<す>
醸造酢、酒清酢、合成酢を食用に使う。
醸造は米、粕、果実、酒清は純アルコール、
木材の乾留による木さく(醋)醋酸を薄めたのが合成酢。
(ただし現在は化学合成で作られたものを意味する)
その歴史は酒と同程度に古い。(ワイン・ビール等)
調味には加熱に強い醸造酢を主に使う。
酢洗い<すあらい>
生酢に塩を加えたもの、生酢、生酢を水で割ったもの
これらで材料を洗うこと(主に魚貝)
素頭落とし<すあたまおとし>
かま身、胸ヒレの前から頭を直線に切り落とすこと。
カマを付けて斜めに頭を落とすのを「かま下落とし」
吸い笠<すいがさ>
味見用の小さな猪口。
吸い味<すいあじ>
汁物の味加減。
吸い口<すいくち>
お椀に入れる香味。
水晶煮<すいしょうに>
薄味、半透明に淡白で白色の材料を煮る。
吸い出し<すいだし>
鍋に残った煮物の汁。
吸い鍋<すいなべ>
吸い物椀を鳥ガラスープで作ることを意味する。
水嚢<すいのう>
水気が多いものを漉す裏漉し器。
水飯<すいはん>
器に盛った飯に冷水をかける「水めし」
吸い物<すいもの>
茶碗
陶器に入れる簡素で上品な吸い物
お椀
漆器に入れる簡素な吸い物
お椀盛
漆器椀に盛る種沢山の吸い物
茶碗以外は清汁(すまし)と濁りの二種ある。
青みと吸い口を入れるのが定法。
杉板焼き<すぎいたやき>
材料に杉の香りを移す焼き方。
二枚の杉薄片で材料を挟み、蒸し焼きに。
魚と野菜二種を合わせる事が多い。
梳き包丁<すきぼうちょう>
刀法の一種。このページを参照。
杉盛り<すぎもり>
材料を山形に器に盛る。
掬い豆腐<すくいどうふ>
豆腐を包丁で切らすに、おたまで掬う。
酢昆布<すこぶ>
出汁ガラの昆布を鰹だし、酢、醤油、砂糖で煎り煮。
酢殺し<すころし>
主に魚介を酢で締めること。
酢牛蒡<すごぼう>
柔かくゆでたごぼうを、ごま酢につける。
寿司<すし>
日本人に説明の要はあるまいと思う。
あえて言えば旨い鮨の需要は膨大だが、
近海極上本まぐろが築地に上がるのは日に数本。
これが国内の現状である。
確実に世界に拡散する運命を持つが、
sushiは鮨ではなくなると考える。
雀焼き<すずめやき>
フナを背開きにして串を打ち、雀に似せて醤油焼きにする。
すだち
茶碗蒸しなどに細かい気泡が出来てしまうこと。
ただし、すだち豆腐や、す巻き豆腐はわざとすを立てる。
酢取る<すどる>
酢どり**と使う。
材料を酢につけること。
簾剥き<すだれむき>
茄子や胡瓜に縞目をつけて剥くこと〔縞目むき〕
砂擂り<すなずり>
鯛のハラモ(脂分が多い腹の身)をさす。
他の魚も同じ呼び方をする場合もある。
酢蓮<すばす>
れんこんを切り酢水であく抜き、
軽く湯であおる、
冷まして三杯酢に漬ける。
手法は多様である。
素引き<すびき>
鶏の羽を「湯引き」せずに毟ること。
素干し<すぼし>
魚を陰干しにすること。
素蒸し<すむし>
下ごしらえのためにそのまま蒸すこと。
摺り流し<すりながし>
汁が主役の椀。
材料を裏漉しにかけ、出汁でのばしながら加熱する。
すましの他に味噌を入れる濁りもある。
酢の素<すのもと>
合成酢を水で薄めたもの。
ずんべ
山口県でとれるトコブシの一種。
これを炊き込んだ飯が「ずんべご飯」