第一回 それは誰のこと
注意:
主語が離れている場合
主語が表れていない場合
何人か人物が出てくる場合
練習:
1.彼女はあの男が自殺を図った事件に首を突っ込まなかったから無事だったんだ。
「問い」「無事だった」とあるが、誰が無事だったのか。
1 彼女 2 あの男
#「無事」は「悪いことが起こらない」という意味。
2.他人の意見より自分の意見のほうが正しいと思いがちである。しかし自分の意見は、思うほど正しくないことも多い。
「問い」「思う」とあるが、誰が思うのか。
1 他人 2 自分
3.私は講演を頼まれたとき、自分の経験をよく話すのだが、その話が聞く側にとって魅力あるものだということがわかれば、内に隠れていた体験や経験が次から次へとわき出てくるのである。その結果、講演のテーマと大幅にずれ、関係者を慌てさせることがよくある。
「問い」「わかれば」とあるが、誰がわかるのか。
1 話している自分 2 話を聞いている人 3 関係者 4 話している自分とそれを聞いている人
4.僕が相撲に興味を持ったのはいつごろのことであろうか。父親が大の相撲好きとあって、物心がついたときから力士の名前を口にし、テレビの前で応援していたものだ。僕は強い力士が好きだった。大鵬の大ファンであった。とにかく大鵬は強かった。大鵬の引退後、史上最強と言われた北の湖が現れたが、僕の心の中では大鵬が強かった。強さと容姿を兼ね備えた千代の富士が出てきたとき、確かにかっこいいと思ったが、まだ僕の思う強さではなかった。そして僕と親子ほど年の違う貴乃花が出てくるまで、大鵬に勝る力士はもう現れないと思っていたのだった。今やその貴乃花も引退してしまい、さみしいかぎりだ。
#1物心がつく:世の中のことがわかるようになる年齢になる
#大鵬、北の湖、千代の富士、貴乃花:力士の名前
「問い」筆者はどの力士が一番好きだったか。
1 大鵬 2 北の湖 3 千代の富士 4 貴乃花
解答:(1)1 (2)2 (3)1 (4)4 |