~閉じる・閉める-2~
ちなみに私の持っている辞典で調べたところ次のような使い分けをしていました。
「ドアを」 閉じる、閉める、閉ざす
「本を」 閉じる
「口を」 閉じる、閉ざす
「引き出しを」 閉める
「道を」 閉ざす
「ドアが」 開(ひら)く、開(あ)く
「ドアを」 開(ひら)く、開(あ)ける
「傘が」 開(ひら)く
「傘を」 開(ひら)く
「席が」 空く
「席を」 空ける
「穴が」 明く
「穴を」 明ける
ちょっと脱線して
不思議なことに私の持っている小学館と学研の辞典では「閉める」が、それだけで見出し語になっていません。学研の辞典(金田一春彦編)にいたっては「しめる」の該当漢字表記は「締める」になっていて『(戸、窓、門などをしめる)のときは「閉める」とも書く』という扱いです。本来は「ドアを締める」が本家か?
Aさんの言うように「閉める」には出身地「締める」の「きっちりしめる」というニュアンスが若干残っているようです。
解説によれば「戸を閉める/締める」は併用されるが、前者は戸をぱたんととじる、後者は錠をかけるなどしてきちんとしめる意味合いをもつ(したがって「戸締まり」と書いても、「戸閉まり」とは書かない)。
「栓をしめる」も「締/閉」が併用されるが、水道のようにねじる栓と、ビンなどのフタ状の栓とで「締/閉」を使い分ける(水道の蛇口をきつく締める/ビンの口を閉める)。
うーむ、調べれば調べるほどわからなくなる。結局、「閉じる/閉める」は前後の雰囲気次第か? |