酒は、百薬の長と言われるほどの効用がある一方で、人を変えてしまう魔力がある。車も、多くの効用がある半面、ハンドルを握ると人が変わると言われるような魔力を備えている。この二つの魔力が重なった時にどれほどの惨禍をもたらすかは、考えなくても分かることだ。
酒,具有人们所说的百药之首的功效,但另一方面又有改变人类的魔力。车子,同样也有众多效能,同时也有改变手握方向盘之人的魔力。当这两种魔力并存之时,将会带来怎样的惨祸,这是不言自明的。
酒を飲んで運転したために引き起こされる悲惨な事故が絶えない。01年に飲酒運転の罰則が強化され、死亡事故はいったん減ったが、最近は微増の傾向がみえる。
酒后驾驶引发的事故层出不穷。01年加强了酒后驾驶的惩罚力度,死亡事故也短时间减少,但最近似乎又有略增趋势。
罰則の重い「危険運転致死傷罪」を逃れるため、事故の後に逃走する者もいる。時間をかせいで、酔いをさまそうということらしい。これなどは、飲酒運転で人を殺傷するかもしれないが構わない、そして被害者がどうなってもわないという「構わん罪」を二重に犯している。
也有人为躲避处罚严厉的“危险驾驶致死伤罪”,而在事故后逃逸。据说也有拖延时间,意欲醒酒的情况。诸如此类,我们姑且不论酒后驾驶是否会致人死亡,也不论受害者情况如何,酒后驾驶已触犯了《不论罪》。
運転者本人の自覚が肝心だし、酒を飲ませた側の責任も重い。しかしもう少し広く見れば、いわば普通の人を瞬時に殺人者に変える魔力を持つ車をつくり、売っている側も危機感を持つべきではないか。
驾车者本人的自觉性很重要,劝酒一方的责任同样重要。但从更广的角度来看,即具有将普通人在瞬间变成杀人犯魔力的汽车厂商,及销售方难道不该同样具有此危机感么?
販売台数が世界でトップクラスとか、累積で1億台を売ったといった業績も大事だが、被害者や、人をあやめる運転者をひとりでも減らす手だてをどれだけとってきたのだろう。「飲んだら動かない車」の開発に取り組むメーカーもあるようだが、遅すぎてはいないか。
汽车的销售数量是否位居世界顶级,累计销售额是否达到一亿这样的业绩,这些虽也重要,但他们又是否采取了手段,哪怕只多减少一名受害者或伤人性命的驾驶员呢。目前似乎已有厂商致力于开发“饮酒便无法启动的汽车”,但这未免也太迟了吧。
「あなたと周囲の人の安全のため、飲酒運転はやめましょう」「飲酒は車を凶器に変えます」「飲酒やめますか。人間やめますか」。こんな「警告」を車体や広告に掲げる時代が来ないとも限らない。
“为了您与他人的安全,请不要酒后驾驶”“酒后驾车将使汽车变成凶器”“戒酒抑或舍弃性命?”。将这样的“警示”写于车身或广告的时代也未必就不会到来。 |