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WITH LOVE 网络情人日文剧本 第3集

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发表于 2004-4-6 23:00:00 | 显示全部楼层 |阅读模式
第三回(1)
 

□ 天のマンション?仕事部屋
 
 天、パソコンに向かっている。
 

天 「(画面を見て)........」

□ パソコン画面
 
 

お金ってなくては困るものだけど

もっと大切なものがあるはず

それを探しにパリに来ました



今でも宝物です

間違って届いた素敵なメロディ (^o^)/?



hataさんは作曲家?

私は元?銀行員



今度は私が質問します



Who are you?



              てるてる坊主


 

□ 天のマンション?仕事部屋
 

天 「........」
 天、マウスを操作し、【ツールバー】の【返信】をクリックする。

新規送信メールのウィンドウが開き、題名(件名)は、自動的に【Re:(*_*) 】となる。
 

天 「........」

□ フラッシュ
 

天 「(見据えて)伊藤に300万、握らせたのか」

英 子 「........」
     ×      ×
 

英 子 「天の曲をゴミにしたくないの。お金が、手助けしてくれるのよ」

天 「でも........」

英 子 「(キッと)あなたはそういう世界にいるのよ!」

天 「(絶句して)――」

□ 元の仕事部屋
 

天 「........」
 天、キーボードを打ち始める。
 

□ パソコン画面
 
 文字が打ち込まれてゆく。





てるてる坊主さんへ

Who are you? にお答えします

私は元?作曲家


 

□ 仕事部屋
 
 天、手を止める。
 

天 「........」

□ 雨音のアパート?室内
 
 パジャマ姿の雨音、パソコンのスイッチを切りかけ、躊躇う。

雨音、もう一度メールチェックしてみる。

雨音、!
 

□ パソコン画面
 
 新着メールが読み込まれてゆく。

題名――【Re:(*_*) 】

差出人はhata@~

題名がクリックされ、メールが開かれる。
 

□ 室内
 

雨 音 「(画面に目を走らせ)........Who are you? にお答えします、私は元?作曲家 .........(続いて)」

□ パソコン画面
 
 

今では東京を離れ

ふるさとの小学校で

子供たちと一緒に、音楽を楽しんでいます



                hata


 

□ 室内
 
 雨音、顔が綻んで――
 

雨 音 「ふうん、小学校の先生か........」
 雨音、デスクトップの音楽ファイルをクリックする。

短いがリリカルなメロディが流れる。

雨音、目を細めて聞く。
 

□ 東京オペラシティ?全景
 
 ――昼。
 

□ 同?一階エレベーターホール
 
 銀行の従業員用通用口から雨音が出てくる。

鼻歌混じりにエレベーターホールにやってきて、!

エレベーターのドアが閉まりかけている。
 

雨 音 「(思わず)待って!」
 雨音、ドアを押さえて仱贽zんだ。
 

□ 同?エレベーター内
 
 ホッとため息をついた雨音、ドキッとなる。

仱盲皮い郡韦稀⑻欷窑趣辍
 

天 「どうも」

雨 音 「(ドギマギ会釈して)........」

天 「(軽い調子で)この前は悪かったね」

雨 音 「いえ........」

□ フラッシュ
 
 ――ふたば銀行?一階フロア

天、雨音に詰め寄っている。
 

天 「どうしてそんなに頭が固いかなあ」

雨 音 「(ムッと)お客様が非常識なこと、仰言ってるんですよ」

天 「(必死に)大事なことなんだ!」

雨 音 「申し訳ありません(と、頭を下げる)」

□ 上昇するエレベーターの中
 

雨 音 「........」

天 「........」
 上昇してゆく階数表示ランプ。
 

雨 音 「(見るともなく見てしまう)........」

天 「(欠伸をしたり)........」

□ 東京オペラシティ?最上階フロア
 
 到着したエレベーターのドアが開く。

天、さりげなくレディファースト。
 

雨 音 「........すみません」
 と、降り、あるレストランへ向かう。

天もまた、同じレストランへ――
 

雨 音 「(気にして)........」

□ 同?レストラン
 
 天と雨音、一緒に入ってくる。

あるテーブルに、めぐみと祐子。二人に気づいてビックリして見ている。

その隣のテーブルには、英子、健太郎、そして恰幅のいい男(早瀬)がいる。

天と雨音、それぞれのテーブルへ――
 

めぐみ 「(声を抑えて)お友だちになったの?」

雨 音 「(首を振り)はい、これ」
 と、テーブルの上に“食事券”三枚を置く。
 

祐 子 「すみません、先輩に」

(2)
 

□ 同?“AVA”?社内
 
 天、英子、健太郎が入ってくる。

みどり他社員たち、出前の寿司をパクついている。
 

みどり 「お疲れさまでーす」

社員たち 「お疲れさま」

天 「お疲れ」

健太郎 「(みどりに)あー、寿司勝手に取ってる」

天 「給料から天引きだな」

みどり 「社長がいいって........」

英 子 「え? 言った?」

みどり 「社長ォ」

英 子 「冗談。(天に)ね、ラブソングにしよう」

天 「CDのコンセプト?」

英 子 「そう。オリエンタル石油のCMは地球環境を守ろうってヤツでしょ? そんなお題目、誰が聞きたい? 男と女のラブ、今の世の中それしかないでしょ」  

みどり 「泣けるのがいい。胸がキュンとなるの」

天 「(考えて)........そうだな」

英 子 「決まりね」

健太郎 「先生、そろそろスタジオ」

天 「金太郎、先生はやめろって言っただろ」

健太郎 「金太郎もやめて下さい」

みどり 「いいんだよ、金太郎で」
 健太郎、ムッとみどりの寿司を摘み、軽い喧嘩に。

天、苦笑して――
 

□ 同?ふたば銀行?一階フロア
 
 雨音、百万円の札束を数えている。
 

雨 音 「(焦っていて)........97、98、99........」
 99枚しかない。

客(中年女性)、雨音を見ている。

雨音、もう一度数え始める。

中年女性、頬杖をついて雨音の手つきを見ている。
 

雨 音 「(数え終わって)........」

中年女性 「どうしたの」

雨 音 「申し訳ありません、何度数え直しても99万円しかないんですが........」  

中年女性 「(ニッと)優秀だわ」
 と、一万円札を取り出してヒラヒラさせる。
 

雨 音 「(絶句)――」
 横目で見ていためぐみ、ムカムカ。カウンターの下、客に見えないところで拳を作っている。
 

雨 音 「(気持ちを抑えて)........100万円お預かりします」
 と、一万円札を受け取り、手続きを進める。
 

□ パソコン画面
 
 

銀行ではストレスのたまることばかりでした

お客様に理不尽なことを言われても

まず私たち銀行員が頭を下げなければなりません


 

□ 雨音のアパート?室内(夜)
 
 雨音、パソコンの前にいる。

缶コーヒーを手に、フランス?パリ関係の雑誌やパンフレットなどを見ている。
 

□ パソコン画面
 
 

hataさん



雨のパリ、モンマルトルの丘

学校帰りにテルトル広場のカフェでお茶しました

ここは芸術家が集まる場所です

ユトリロはこの地で生まれ育ち

ピカソやモジリアーニはアトリエを持ちました

今も若い画家たちが街のあちこちでカンバスをたてています

日本での生活がウソのようです



hataさんはどうして東京を離れたのですか?





               てるてる坊主


 

□ パソコン画面
 
 

私も似たようなストレスを感じていました


 

□ MAスタジオ
 
 天、ディレクター(杉浦)と打ち合せながらの音入れ作業。

健太郎もいる。

後ろの席でクライアント数人がヒソヒソと話している。
 

杉 浦 「(振り向いて)何か注文がおありでしたら聞こえるように仰言って下さい」  

クライアント 「音楽が大人しすぎるんね」

天 「(ちょっとムッと)昨日、派手すぎるから抑えてほしいという注文でしたよね」  

クライアント 「元の方がいいな」
 その部下たち、頷いている。
 

杉 浦 「(もムッと)ちょっと待ってよ。長谷川ちゃん徹夜で直したんですよ」  

クライアント 「元に戻して」

杉 浦 「(ブチブチと)やってらンねえよ」
 と、鉛筆などを投げ捨てる。
 

クライアント 「(激怒して)なんだ、その態度は! 金出してンのはこっちだぞ!」

健太郎 「(ブツブツ)会社の金でしょ」

天 「(健太郎の頭をポカリとやり)まあまあ、杉浦ちゃん、直しましょうや」  

杉 浦 「それでいいのかよ!」

天 「いいからいいから」
 と、軽い調子でなだめる。
 

□ 天のマンション?仕事部屋
 
 パソコンの前の天、ため息でキーボードを打つ。
 

□ パソコン画面
 
 

今は、ビジネスではなく

純粋に音楽を楽しんでいます



                  hata


 

□ 雨音のアパート?室内
 
 パソコンの前の雨音、フランス関係の雑誌を広げている。

音楽のページ。
 

雨 音 「ふうん、聞いてみよう」
 ――エディット?ピアフの記事を見ている。
 

□ パソコン画面
 
 

hataさんはどういう音楽が好きですか?



私はやはりフレンチポップス

最近は古いシャンソンも聞いています

一番のお気に入りは

激しい愛に身を焦がしたピアフです



              てるてる坊主


 

□ 天のマンション?仕事部屋
 
 天、そのメールを読んでいる。
 

天 「ピラフ?」
 天、もう一度文字を確認。
 

天 「あ、ピアフか」

□ 東京オペラシティ?CDショップ?店内(翌日の夕方)
 
 ――ロック?コーナー。

天、CDを選んでいる。

数枚ピックアップし、レジへ向かう。

シャンソン?コーナーが目に入る。
 

天 「........」
 天、シャンソンコーナーに足が向かう。
 

天 「(ブツブツ)新進歌手新春シャンソンショー........」
 “エディット?ピアフ”のCDを見つける。

天、それを持ってレジへ向かう。

そこへ――

会社帰りの雨音が入ってくる。

天には気づかず、まっすぐシャンソンコーナーへ。
 

雨 音 「(ブツブツ)ピアフ、ピアフ」
 探すが、ない。

会計を済ませた天、雨音には気づかずに店を出てゆく。

と、同時に、雨音は別の歌手の“ピアフを歌う”などといったタイトルのCDを持ってレジへ。

きわどいすれ違いである。
 

□ 天のマンション?室内
 
 天、CDをステレオにセットする。

スピーカーから流れるピアフの歌。

――例えば、「人の気も知らないで」。

昔のレコードをCD化したもので、独特の音質である。
 

天 「........」

□ 雨音のアパート?室内
 
 CDラジカセから、同じピアフの歌が流れている。

雨音、うっとりと聞き入っている。
 

□ 天のマンション?室内
 
 聞く天、気に入らない様子で顔を顰める。
 

□ 東京オペラシティ?全景
 

□ 同?ふたば銀行?一階フロア
 
 雨音、いつものように笑顔で客に応対している。

隣の窓口のめぐみ、咳払いをする。

吉田がやってきたのだ。
 

雨 音 「(見て)――」
 吉田、笑顔で順番待ちの番号札を取る。
 

雨 音 「........」
 気になるが、仕事を続ける。

    ×      ×
 

めぐみ 「番号札、○○番でお待ちのお客様........」
 吉田が立ち上がりかける。

雨音、ホッとなるが――

吉田、順番待ちをしていた他の客と番号札を交換する。
 

雨 音 「――」
     ×      ×

雨音の前に、ニコニコ顔の吉田が座る。
 

吉 田 「こんにちは」

雨 音 「(ビジネスライクに)いらっしゃいませ。どのようなご相談ですか?」  

吉 田 「今日の夕飯、どこにしましょう」

雨 音 「――。どうぞお一人でご自由に」

吉 田 「雨音さんもお腹は空くでしょ?」

雨 音 「空きません」
 その時――
 

祐 子 「村上さん、お願いします」
 と、バックオフィスから呼ぶ。
 

雨 音 「(ホッとなって)失礼します」
 と、席を立ち、祐子のところへ――
 

雨 音 「(祐子に小声で)ありがと、助かった」

祐 子 「課長が呼んでるんです、奥で(と、怒っているというジェスチャー)」  

雨 音 「........」

□ 同?奥
 
 雨音と小西課長。
 

小西課長 「あのお客さん、知り合いなんだろ」

雨 音 「知り合いと言えば、知り合いですけど........」

小西課長 「知り合いだったら勤務時間外に会いなさい」

雨 音 「そういう知り合いじゃありません」

小西課長 「だったらどういう知り合いなんだ」

雨 音 「........」

小西課長 「クレジットカードはお作りいただいたのか?」

雨 音 「........いえ」

小西課長 「お勧めしなさい」

雨 音 「でも........」

小西課長 「村上くん、今月分のノルマ、まだ果たしてないんだぞ。だいたいキミは .........(と、小言、続く)」

雨 音 「(ため息で)........」

□ パソコン画面
 
 

hataさん



困っています

しつこくデートに誘う人がいます

どうして私を?

世界七不思議の一つですけど



                てるてる坊主


 

□ 天のマンション?仕事部屋
 
 天、ピアフの歌を聞いている。
 

□ パソコン画面
 
 

てるてる坊主さんへ



シャンソンは食わず嫌い

いや、聞かず嫌いでしたが

今では心地よく耳に響きます



一度付き合ってみては?

相手も意地になっているだけかもしれません



                 hata


 

□ 天のマンション?仕事部屋雨音のアパート?室内
 
 雨音、パソコンの文面を見ている。
 

雨 音 「(考えていて)........」

□ 東京オペラシティ?ふたば銀行?一階フロア
 
 雨音、客はいず、伝票を整理している。

吉田が入ってくる。
 

雨 音 「(気づいて)........」
 小西課長、咳払いする。

吉田、いつものように雨音の窓口へやって来る。
 

雨 音 「........いらっしゃいませ」
 と、丁寧に頭を下げる。
 

吉 田 「(いつもと違う態度に)........?」

めぐみの声 「どういう風の吹き回し?」

□ 同?ロッカールーム
 
 終業後。雨音たち、着替えながら――
 

雨 音 「(必死に)付き合ってるくれるよね」

めぐみ 「三人だったら安心ってわけ?」

雨 音 「(頷き)........」

めぐみ 「今日デートなの。ゴメンね」

雨 音 「お願い!」

めぐみ 「じゃ、彼氏も一緒に吉田さんにたかるか」

雨 音 「何でもいいから二人にしないで」

めぐみ 「OK。場所決まったら携帯に電話ちょうだい」

雨 音 「!? 一緒に行こうよ」

めぐみ 「彼氏の買い物に付き合わなきゃいけないの。第一希望、イタリアン。よろしく!」
 と、出てゆく。
 

雨 音 「(不安で見送り)........」

□ 夜の街
 
 タクシーが走ってゆく。
 

□ 走るタクシー?中
 
 不安げな表情の雨音と、ニコニコ顔の吉田が仱盲皮い搿
 

雨 音 「........どこに行くんですか?」

吉 田 「大丈夫ですよ、ホテル街じゃないですから」

雨 音 「――」

□ ある街
 
 到着したタクシーから降り立った雨音、ポカン。

そこは、雨音ならずとも不安になるような無国籍タウン(例えば新大久保)。
 

吉 田 「(周囲を見回して)あれえ、この街もホテル多いなあ」

雨 音 「(警戒して)........」

□ ある街?ベトナム料理店?表
 
 ――外装も内装も小汚い店である。

雨音が店の前で携帯電話をかけている。
 

雨 音 「(驚いて)来れないって、どうして!?」

めぐみ 「彼氏、面倒臭いって」

雨 音 「(泣きそう)そんなァ」

□ 同?店内
 

吉 田 「残念だなぁ、めぐみさんの彼氏の顔、見れないのは」
 と、ニコニコ顔で雨音から携帯電話を受け取る。
 

雨 音 「........」

吉 田 「しかし雨音さん珍しいですね、今時携帯持ってないなんて........」

雨 音 「........必要ありませんから」

吉 田 「ISDNの方が引きたい?」

雨 音 「(驚いて)!?」

吉 田 「図星でしょ」

雨 音 「(警戒して)........」

吉 田 「ヤダなあ、最初に会った時にインターネットが趣味だって........」

雨 音 「........」

吉 田 「そうだ、メールアドレス教えて下さいよ」

雨 音 「........覚えてないんです。英数字の組み合わせなので........」

吉 田 「(首を竦め)ま、いいけど」
 料理が撙肖欷皮搿
 

吉 田 「これこれ、この生春巻。あっちで食べたのと同じ味なんですよ」

雨 音 「ベトナム、行かれたことあるんですか?」

吉 田 「雨音さんは?」

雨 音 「ありません」

吉 田 「僕もありません(と、笑う)」

雨 音 「........」

吉 田 「あっちというのはパリです」

雨 音 「........!?」

吉 田 「ベトナムは元フランス領ですからね、パリにはベトナム料理店が多いんです。その中でもピカイチの店があるんですよ、ここに似て小汚いんですけどね。そこの生春巻の味が忘れられなくて」

雨 音 「そのお店........」

吉 田 「15区にあるKIM-ANH(店名)」

雨 音 「――。頑固そうな、でもホントはとっても優しいおじいさんがやってる店」  

吉 田 「ジュラ地方のワインばっかり勧めるおじいさん........」

雨 音 「〔思わず身を仱瓿訾罚┢郡姘驻ば韦违铳ぅ螅 
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 楼主| 发表于 2004-4-6 23:00:00 | 显示全部楼层
食わず嫌いはよくありませんね

ベトナム料理に行きました

おいしかった



hataさんのアドバイスのおかげです



                てるてる坊主


 

□ 天のマンション?仕事部屋
 
 天、微苦笑でパソコン画面を見ている。

天、メールソフトを閉じると、仕事用のパソコンに向かう。
 

3)
 

□ 東京オペラシティ?全景
 
 ――昼時。
 

□ 同?ふたば銀行?ロッカールーム
 
 雨音たち、今日は持参の弁当やコンビニのサンドイッチなどのランチである。
 

めぐみ 「雨音、この前吉田さんとホテル行った?」

雨 音 「――。何言ってンの」

めぐみ 「だったらどうして来なくなったの」

祐 子 「そういえば一週間ほど見てないですね」

雨 音 「知りません」

祐 子 「(めぐみに)吉田さん来ないとどうしてホテルに行ったことになるんですか?」  

めぐみ 「たった一度で満足した。あるいは、何度やっても満足出来ないと判断した」  

雨 音 「――。食事しただけです」

めぐみ 「何やってンだろ、吉田さん。折角マイナスイメージがプラスになったとこだよ、プッシュプッシュ! しなくっちゃ」

祐 子 「あっちの作戦ですよ。どうして来ないのかしら、私何か気に障ること言ったかしら、ひょっとして病気になったんじゃないかしら」

めぐみ 「あ、なるほど」

雨 音 「........hataさんが言った通りかも」

めぐみ 「え?」

雨 音 「吉田さん、意地になってただけですよ」
 心を許しかけただけに複雑である。
 

□ 同?一階フロア
 
 吉田が入ってくる。

窓口にいる雨音、ちょっとドキッとなる。

吉田、笑顔でやってきて番号札を取ろうとする。
 

雨 音 「........空いてますよ」

吉 田 「(笑顔で)両替お願いします」
 と、財布から紙幣を取り出してカルトンへ。

全部フラン紙幣である。

吉田、ポケットから小銭も出す。
 

雨 音 「(ポカン、と)フラン、ですか」

吉 田 「出張でパリに。いやあ、駆け足もいいとこでした」
 雨音、ア然。
 

□ 同?“AVA”?会議室
 
 オーディオ装置から天の曲が流れている。

英子、健太郎、みどりたち、聞いている。
 

天 「........」
 曲、終わって――
 

英 子 「天........チャンスなんだよ」

天 「え?」

英 子 「オリエンタル石油の一曲さえ入ってれば後は天の作りたいように作っていいんだよ。それなのにこの曲?」

天 「――」
 健太郎、みどり、ドキッ。
 

英 子 「胸に迫ってくるものが全然ない。CMならテクニックだけで作ってもいいよ。でも........」

健太郎 「ラフな打ち込みだからじゃないですか? 弦楽器なんか入れてアレンジすれば .........」

英 子 「ホントにそう思ってる?」

健太郎 「(答えに困って)いや、あの........」

天 「(考えていて)........そうかも知れないな」

英 子 「ラブソングに必要なのはパッション。あの人に会いたい、あの人を抱きしめたい、あの人を殺したい........それほど愛してる。そんな切実な気持が伝わらないとダメよ」

天 「........」

英 子 「天、最近恋愛してないでしょ」

天 「――!」

みどり 「えー、そうですか? なんかいっつも女の人がいる感じ」

英 子 「私が言ってるのはゲームじゃない恋愛」

天 「........」

英 子 「(天を瞶めて)“アッシュ”を越えてちょうだい。“ミニチュア?ガーデン”を越えるラブソングを書いて」

天 「(英子を見て)........」

□ 同?一階アトリウム
 

天 「........」
 天、出口へ向かう。
 

□ 同?表の道
 
 天、いつものように路上駐車した自分の車へ向かう。

と――後ろから駈けてきた人物が天にぶつかる。

天が持っていた紙袋から資料のCDや楽譜などが飛び出してしまう。
 

天 「――」
 「申し訳ございません!」

と、慌てて拾い集めるのは――雨音。
 

天 「頼むよォ、ちゃんと前見て........(雨音だと気づいた)キミかァ」

雨 音 「(も気づき)!?」
 天、一緒になって資料を拾う。

CD、少し傷がついている。
 

雨 音 「(慌てていて)申し訳ありません、同じもの買ってきます」

天 「(見て)大丈夫だろ」

雨 音 「弁償させて下さい」
 と、急いで戻ろうとする。
 

天 「時間ないから」

雨 音 「でも、申し訳なくて........」
 と、言いつつ、時計を見たりしてオロオロ。
 

天 「(その様子に)何慌ててるの」

雨 音 「私も時間なくて........」

天 「だからいいよ」

雨 音 「でも........」

天 「待ち合わせ、どこ?」

雨 音 「○○(地名)の○○ホテルです」

天 「仱欷琛
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