「いざなぎ景気」を超す最長の景気だと、政府は言う。しかし多くの国民にとっては、実感がないというのが実感ではないか。この景気を何と呼べばよいのだろうか。
いざなぎ‐けいき【伊弉諾景気】
1965年から70年にかけて5年近く続いた好景気。神武景気や岩戸景気を上回る好況という意味を込めて名づけられた。
政府说这是赶超“伊弉诺景气”最长的景气。但对于众多国民而言,却似乎并无此实感。那么该如何称呼此景气呢?
戦後の景気の名前の多くは神話に由来している。終戦の約10年後からの「神武景気」は、「神武天皇以来の景気」の意味だった。
战后景气的名称多来源于神化。战后约10年开始的“神武景气”,则意味着“神武天皇以来的首次景气”。
次の「岩戸景気」は、神武よりさかのぼる「天の岩戸」以来の景気、だった。「いざなぎ景気」は前の二つよりも長いので、日本の国をつくった神と伝承される「伊弉諾(いざなぎの)尊(みこと)」から付けられたという。
其次的“岩户景气”,则追溯到神武以前的“天之岩户”,意指那之后的首次景气。据说由于“伊弉諾景气”更长于前二者,因而将开创及传承日本的“伊弉諾之神”作为景气之名
80年代後半に始まった今で言う「バブル景気」の頃、本紙ウイークエンド経済編集部が景気の名前を募集した。一番多かったのは、やはり「バブル(泡)景気」で、好景気で浮かれている一握りの人以外には「吹けば飛ぶような」恩恵しかなかったという意見が多かった。「まぼろし」「ペーパー」「からくり」なども寄せられ、編集部の案は「アワおどり景気」だった。
在始于80年代后期,至今依然被称之为“泡沫景气”的时代,本报周末经济编辑部曾募集景气之名。应征数量最多的也还是“泡沫景气”,除少部分人认为处于好景气时代,大部分人认为这不过是“烟消云散”的恩惠罢了。另外,也好有“幻想”、“纸张”、“诡计”之类的应征语,而编辑部的想法则是“泡沫飞扬景气”。
「岩戸」や「いざなぎ」の頃は、年平均の経済成長率が10%以上あった。焦土から立ち上がり、国際社会に復帰し、大量消費社会に突き進んでいった。がむしゃらな時代の息づかいが、「日本始まって以来」の思いと共に、景気に付けた神話の冠ににじんでいる。
“岩户景气”及“伊弉诺景气”之时,年均增长率都在10%以上。从废墟上中恢复,回归国际社会,奋勇进入高消费社会。虽然一切均透着那莽撞时代前行的气息,但在“日本有史以来”这个共识之下,确实也获得了景气神化之冠。
今回の成長率は2・4%だという。数字には仕掛けもやらせも無いはずだが、「サクラ景気」が思い浮かぶのはあのタウンミーティングのせいか。数字の上だけの「見せか景気」、あるいは、好況と言われても晴れない「もやもや景気」なのかも知れない。
据说今年的增长率为2.4%,此数字应该没有动手脚也没有造假,人们脑中会有“伪造景气”的印象,大概是因为之前那次城镇会议之故吧。人们或会认为这是数字上“造假景气”或是虽说景气好转,心里越颇有疑问的“模糊景气”吧。
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