13 大勢の前で話す時
たくさんの人を前にした時、どんな気分ですか。気持ちいいと思う方は、かなり大物かな。ほとんどの人は、緊張してしまうでしょう。
人がいないホールではマイクの音もよく響きますが、1,000から2,000の人が集まると、声は人に吸収されてしまうので、マイクの前でしっかり発声しないと後ろの人までとどきません。開演前のマイクテストで安心してはいけませんね。
また、いつも自分がどんな姿で、どんな表情で話しているか知ることが上手くなるコツです。話している時の自分を写真やビデオで確認してみましょう。どんな顔をしているでしょうか。こわばっているかもしれないし、案外リラックスしているかもしれませんね。もっと笑顔のほうがいいと思われるかもしれないし、キリッとした方がいい場面もあるでしょう。
私がアナウンサーになりたての頃、「人前に出た時、一番うしろの席にもう一人の自分を置いて、いつも自分の姿をチェックしながら話してごらん」と先生に教えていただきました。これは今でも実践しています。そして、人前に出たらまず、会場の一番うしろを見て、自分も会場の人も落ち着いてから話しはじめます。
話していると、会場の人と目が合うことがあります。(自分のファンです)。その私の方をじっと見てくださる方に向かって話します。自分のファンに向かって話すと、いい間で話せるし、拍手のタイミングもいいし、うまく進行できます。
だんだん慣れてくると、大勢の前に出るのが好きになります。でも、調子にのりすぎないように…。話が長くなって、大勢の人を退屈させないようにご注意くださいね。
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