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《龙马奔走》之《一 良驹登程(二)》

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发表于 2007-4-11 08:11:22 | 显示全部楼层 |阅读模式
竜馬がゆく

一 門出の花(二)

 竜馬が、生れ落ちた時から、背中一面に旋毛(せんもう)が生えていた。父の八平は豪気な男だったからこれをおかしがり、
 「この子はへんちくりんじゃ、馬でもないのに鬣(たてがみ)がはえちょる」
 といって、竜馬と名づけた。
 八平は喜んだが、死んだ母の幸子が嫌がり、
 「猫かもしれませぬよ」
 と心配した。幸子の記憶では、ちょうど懐妊したころ、可愛がっていた雄猫が寝床を恋しがってしきりと幸子の腹の上に登ってきていたことを思い出したのである。
「なるほど、馬か猫か、これはあやういところじゃ。馬なら千里の駿馬ということばがある。猫ならどういう言葉あるかな。そうじゃ、泥棒猫というのがある。竜馬は、どっちになるかい」
 ところが長ずるにしたがって、意外に愚童だったために、竜馬の駿馬説は消えた。兄の権平も、
 「やっぱり、猫じゃった。しかもあの愚鈍な様子では泥棒猫にさえなれそうにない」
しかし乙女は、そうは思わなかった。寝小便(よばあ)ったれの洟垂れ小僧で、手習いもろくにできない子だが、子供にも骨柄(こつがら)というものがある。乙女の気のせいか、見ているとどことなく茫洋(ぼうよう)とした味があるように思われるのである。兄の権平にそれをいうと、大食いの権平はちょうど午後三時(やつさがり)のかゆを食べっていたときだったが、めしつぶを噴出して笑い、
 「乙女の欲目(よくめ)じゃ。世間ではそういう者を茫洋といわず薄のろいというちょる」
 「でも、ほかの子供と比べると、どことなしに目の光が違いますよ」
 「あいつは、父上ゆずりで近眼なじゃ。その証拠に、遠くを見る時、シバシバと目を細めちょる」
 「細めちょりますが、近眼ではありませぬ」
 「近眼じゃ」
 権平がそういうのだが、乙女には、竜馬が目を細めている時、この少年だけがわかる未知の世界を遠望しているようにしか見えない。
乙女のほかに、もう一人だけ竜馬の支持者がいた。ひょうきん者の源おんちゃんである。もっともこの老僕は乙女と竜馬のことなら、なんでも味方になる癖があった。
 「坊さんは、きっとえらくなる。いまは洟垂れじゃが、大きゅうなればきっと日本一の剣術使いになられまする」
 源おんちゃんの理屈は単純で、竜馬の左の腕に一寸ほどの痣(あざ)があるからいいのだという。この痣の持主が剣を学べば天下に風雲を起こす、という相学(そうがく)を、どこかで聞いてきたらしい。
「たれから聞いたの」お釈迦さまよりえらいお人から、聞きましてござります」
 「へーえ、そんな人、お城下にいるかしら」
 「帯屋町に、いてござりまする」
 「なんだ、阿弥陀仏のおんちゃか」
 例の道具屋の老人である。この老人はもともと須崎屋吉兵衛というのが正称なのだが、隠居して阿弥陀仏と号していた。
 しかし、馬鹿にはできない。
 ひょっとすると阿弥陀仏のおんちゃんの予言があたるかもしれないと乙女が思い始めたのは、竜馬が十四歳のときからであった。――この少年は近所の築屋敷に小栗流の道場を持つ日根野弁冶のもとに通い始めてから、にわかに顔つきまで変わってきたのである。
小栗流日根野弁冶の道場は、浦戸(うらど)にそそぐ潮江川(今の鏡川)のそばにある。川向こうに真如寺山(しんにょうじざん)が見え、城下でも景色のいい一角である。
日根野弁冶は城下でも随一の達人で、和術(やわら)にも達していた。もっともこの小栗流というのは、刀術のほかに、和術と拳法を加味したもので、稽古もひどく荒っぽい。この先生は、稽古の時など打ち込みが軽いと、「それではイタチも斬れん」と弟子を叱った。
 竹刀を上段に取り、ずしっと腰を沈め、同時、ぱんと相手の面を打つ。
 「見たか。腰で斬る」
 打たれる者はかなわなかった。面をつけているに、衝撃は頭のシンまでくる。鼻の奥がきな臭くなり、目が眩んで倒れる者もいた。十四歳の竜馬も、ずいぶんやられたらしい。
入門後、一月ほどすると先生が竜馬の顔を、
 「おンし、妙じゃぞ」
 と気味悪そうに覗き込んだ。理由は話さない。
 竜馬は、毎日、剣術防具を担いで築屋敷から本町筋一丁目の屋敷に戻ってくると、姉の乙女が待っている。
 「庭先へ出なさい」
 これが日課だった。また、防具をつけねばならなかった。乙女は、武家娘らしい高島に汗止めの白手拭を巻き、振袖を襷で縛り、木太刀(きだち)一本を持ったきりである。
「竜馬、おさらい。――」
 今日習ったとおりに打ち込めという。
 「女と思って、見くびりなさるな」
 見くびるところではなかった。この風変わりな娘は、竜馬がいくら打ち込んでも、ぱんぱんと竹刀を撥ね上げてしまう。
 何度か、庭の池に突き落とされたことがあった。這い上がってくるところを、乙女はすばやく突き飛ばしてまた落とす。ある日、父の八平がさすがに見かねて、
 「乙女、よい加減にせぬか」
 と叱ると、
 「違います」
 ふくれると、可愛い顔になる娘である。
「なにが違うんじゃ」
 「竜は雨や雲を得て昇天するといいますから、竜馬を水につけてみて、本当の竜になるかどうかを試しているのです」
 「馬鹿、わしは竜馬がかわいそうじゃというちょるんじゃない。そういうハッタか(お転婆娘(てんばむすめ))では、お前さんの嫁入り口にさしつかえるというちょるんじゃ」
 ――それから三月ほどして道場の先生の日根野弁冶が、以前と同じように竜馬の顔を覗き込んだ。
 「やっぱり、妙じゃ」
 覗きこまれて竜馬がなんとなく無愛想な顔をしていると、
 「顔が、変わった。入門してきた時とは、別の人間じゃ。物のたとえで、生まれ変わったように、とよくいうが、やはりそういうことが世の中にあるものじゃな」
 竜馬の顔は、別人のように引き締まってきている。背丈も、この春、十九歳にあるまでの五年間に、五尺八寸にまで伸びた。城下の街路を歩いていても、人が目を欹(そばだ)てるほどの堂々たる偉丈夫である。
「あれが、坂本の洟垂れか」
 往来ですれ違う者の中では、自分の目を信じない者もいた。ただ乙女が見て、一つだけ幼いころの竜馬の癖が残っているところがあった。よそにお呼ばれに行っても、茶碗から飯粒をぼろぼろとこぼす癖である。もっともこのくらいは兄の権平にもあったから、坂本家の血筋かもしれないと乙女は思い、あきらめてはいたが。(続く)
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 楼主| 发表于 2007-4-11 08:12:56 | 显示全部楼层

中译

龙马奔走

一 良驹登程(二)

   龙马出生时,背上长着一背的旋毛。父亲八平是个豪放的汉子,看了他的旋毛很是诧异,说:
  “这孩子真有点蹊跷,又不马,怎么会背上生鬃呢?”
  于是,取了个龙马的名字。
  父亲八平虽觉得有趣,已故的母亲幸子却很不喜欢,担心道:
  “说不定是只猫呢”
  幸子想起,在她怀孕后,她所喜欢的一只雄猫十分恋床,动不动就爬到幸子的肚子上去。
  “是吗?是马还是猫?这可不能弄错啊。要是马的话,有所谓千里骏马之说,要是猫的话,又有什么说法呢?对了,馋嘴偷吃猫。不知龙马会变成哪个咧?”
  不过,长大以后一点来看,发现他竟特别的笨,于是龙马的骏马说就自然消失了。兄长权平也说:
  “还是一只猫啊。看他那个笨样,馋嘴偷吃猫也成不了吧”
  然而,乙女却不这么认为。虽说是个又尿床又拖鼻涕、学什么都学不像的小孩子,可也自有其秉性。也许是心理作用的缘故吧,乙女看着他,总觉得有一种大智若愚的况味。当她把这个想法告诉兄长权平时,大肚汉权平正喝着下午粥,听了她的话,一笑,把米粒都喷了出来。
  “这是你的偏心。世上可不管这叫什么大智若愚,叫缺心眼”
  “可是,比起别的孩子来,龙马的目光总有点与众不同”
  “那是继承了父亲的近视眼吧。他看远处时老是一眨一眨地眯着眼睛,便是证据啊”
  “是眯眼了,可不是近世眼”
  “是近视”
  权平是这么说,可乙女觉得龙马在眯眼时,就像在眺望只有他才懂的世界。

  乙女之外,还有一位龙马的支持者。那便是好开玩笑的源老爹。这个老家人,有一个毛病,只要事关乙女和龙马,不管三七二十一,先帮了腔再说。
  “少爷肯定会有出息的。尽管如今拖鼻涕,长大以后,肯定是全日本最好的剑客”
  源老爹的理由很简单,说是龙马的左臂上有一块一寸左右的痣。源老爹听人说相法有云,有此痣者若学剑,则会掀起天下风云。
“你是听谁说的?”
“听一个比如来佛还要了不起的人说的呗”
  “咳,城下有这样的人物?”
  “在带屋町”
  “什么呀,是阿弥陀佛那老头啊”
  就是前面提到的,开古董店的老人。那老人本来的正式名字是须崎屋吉兵卫,隐居后以阿弥陀佛为号。
  这个人可不可小觑。
  自龙马十四岁起,乙女就开始觉得,阿弥陀佛老爹的预言说不定能成真。因为自龙马十四岁开始去附近的筑屋敷,日根野弁冶开设的小栗流道场学剑后,渐渐地连长相也发生了变化。
    小栗流日根野弁冶的道场,坐落在流入浦户湾的潮江川(现在的镜川)旁。河对面的真如寺山清晰可见,在城下来说也是个风景秀丽的所在。
  日根野弁冶是城下的第一高手,不仅精通剑术,还精通柔术。本来,小栗流这个流派,在刀法之外,还兼有柔术和拳法,练起功来也相当的厉害。这位师傅只要看弟子劈刺乏力,就会喝道:
  “黄鼠狼也砍不死”
然后取竹刀摆出上段○1架势,沉下腰,与此同时,“啪”地一拍在对方的面具○2上。
  “看见了吗?要用腰来劈”
  被拍的人可就掺了。虽说戴着面具,但其冲击力直透脑门。甚至有的人遭此一击,鼻内呛出火药味,头晕目眩,当场摔倒。十四岁的龙马似也没少挨揍。
  “入门后,过了一个月左右,师傅脸色阴沉地盯着龙马的脸看,说了声:
  “怪哉”
  却没说为什么。
  龙马每天抗着剑术护具从筑屋敷回到本町筋一丁目的家里时,姐姐乙女已经在等着他了。
  “到院子里去”
  这已成了每天必做的功课了。于是,龙马又得穿戴起护具。乙女一付女武士的风姿,高岛式的发笈上缠着条擦汗用的白手巾,大袖子用束衣带勒起,浑身利落,手持一柄木刀。
  “龙马,复习,复习”
  意思是要龙马用今天所学的刀法来进招。
  “别以为我是女的就小看啊”
  能小看她吗?不管龙马怎样发招,这个野姑娘都能“啪,啪”地将竹刀磕出去。
  龙马有好几次被她逼落到池塘里。当他刚从池塘里爬上来的时候,乙女又飞快地砍来,于是,龙马再次掉进水里。有一天,父亲八平也看不过去了,喝道:
“乙女,适可而止吧”
  “不行”
  乙女撅去嘴来的样子十分可爱。
  “什么不行?”
  “都说龙得云雨而升天,所以,要让龙马沾沾水,看他能不能成龙”
  “傻丫头!我并非心疼龙马。我是说你这样的疯丫头,恐怕要找不到婆家了”

  ——三个月后,道场的师傅日根野弁冶又像以前那样,盯着龙马的脸看,说了声:
“真是怪哉”
  龙马被他这么看着,不由得没好气起来了。
“你的脸,变了。与刚入门时相比简直是判若两人了。人们常说重生再造什么的,还真有这种事啊”
  龙马的脸轮廓分明,真像变了一个人似的。在到今年十九岁为止的五年间,个子也长到了五尺八寸。已是一个走在城下的街道上引人注目的伟丈夫了。
 “那就是坂本家的鼻涕虫吗?”
  有的人在路上与他擦肩而过时,竟然会不相信自己的眼睛。不过,在乙女看来龙马有一个打小就有的毛病还是没改掉。那就是,即使到别人家去做客时,吃起饭来也扑簌扑簌地掉饭粒。这个毛病当哥哥的权平也有,乙女想,这可能是坂本家的血统所至吧,所以,她也只好听之任之了。(待续)

                            ——译自司马辽太郎《龙马奔走》

注:        ○1上段:剑道的架势之一。如下图:         

○2面具:剑道护具之一。如下图:


[ 本帖最后由 华南虎 于 2007-4-13 11:55 编辑 ]
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发表于 2007-4-11 10:30:11 | 显示全部楼层
先生的译文拜读.
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发表于 2007-4-11 10:31:09 | 显示全部楼层
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