ラスパート処理とは、第1層に金属亜鉛層、第2層に高耐食性化成皮膜層、第3層にセラミック系材料を使った表面焼成層からなる高耐食性表面処理技術のことです。ラスパートの特徴は表面焼成層と化成皮膜層を架橋効果で強固に結びつけていることです。さらに、金属亜鉛層とも化学反応で強固に結びつけ、これにより、強靭で緻密な複合皮膜を作り上げました。ラスパート処理は一般的な表面処理のように単一物質による防錆ではなく、これら3層の相乗作用により卓越した総合的耐食性能が得られています。
ダクロタイズドは(株)日本ダクロシャムロックのダクロディップ(金属亜鉛フレークと無水クロム酸、グリコールなどの分散水溶液)の中に鉄素材などの被処理物を浸漬したのち300度で加熱処理することにより、6価クロムがグリコールなどの有機物で還元され、水不溶液アモルファスのnCrO3・mCrO2を生成し、これがバインダーとなって、数十層に金属亜鉛フレークを積層し皮膜を形成します。 |