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電子機器のハンダの付け方
ハンダの付け方
1.ヤニ入りハンダを使用する場合は、コテにハンダを盛って、持っていってはいけない。
2.接合部をコテで加熱し、ハンダの流れる温度に達したらハンダを接合部につけるか、またはコテを少し上げてハンダをコテの下にしてハンダ付けする部分にあて、ヤニが流れ出てからハンダが溶けるようにする。
3.コテ先を極部的にあてた場合、熱の回りがおそく作業が能率的でないので、コテ先面を有効に使うように接合面にあてる。
4.熱容量の小さいものでは、コテとハンダを同時に接合部につけることより、能率的にハンダ付け作業ができる。
5.ヤニ入りハンダの切り口は、直接コテに触れないようにする。
6.接合面積が大きい場合には、ハンダが溶けて流れている状態でコテを接合面に接触させたまま、必要な接合面にハンダが分布されるようにコテを移動させる。
コテの離す時期と離し方
1.コテを離す時期は適当な温度とフラックスでハンダが接合部分に十分に拡散するのを待ってコテを離す。
2.熱容量の大きいものと小さいものとのハンダ付けでは熱容量の大きいものの温度によって、コテを離す時期を決める。
3.コテを離す場合にはとがりを作らないようにハンダの面が表面張力によって丸みを帯び、金属光沢に光り輝いている状態です早くコテを離す。
4.コテを離す時期が早過ぎると、
①ハンダがよく回らない。
②ヤニ付けとなることがある。
5.コテを離す時期が遅過ぎると、
①ハンダが流れ過ぎて端子の根本にたれ下ることがある。
②ビニール被覆が焼ける。
③部品が劣化させることがある。
④酸化が激しくなる。
ハンダの冷却時の注意
1. ハンダが冷えて固まるまでは接合部を動かさぬこと。
2. ハンダが固まらない中に動かすと、イモ付けの状態となる。
イモ付けは、ハンダの表面に金属光沢がなく、ざらざらした灰色の粒状をていし、機械的にも弱い。
3. 特に鉛の比率の多いハンダは、半溶融状態になっている範囲があるので注意を要する
4. 圧縮空気を利用して急冷すると、ハンダに金属光沢が出て外観が美しくなるが、水等で冷却してはならない。
後処理
1. ハンダ付け後のハンダの付き具合を点検し、不具合なものは復行する。
2. ハンダ付け部分は金属光沢があり、美しく仕上っていること。
3. 余分なフラックスは小刀、ピンセット等で傷をつけないようにして除去するか、アルコールで湿した布切でふき取る。
4. ハンダ面にラックを塗る。この際配線に付着したり、滴下させないように注意しなければならない。
5. 配線の型なおしを行ない外観を整える。
6. その際、配線くず、ハンダくず等の混入に注意して取除く。 |
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