朝日社论080311 捕鲸问题

一心一译

捕鯨問題―この機に対話を深めたい
捕鲸问题-----趁机加深对话

クジラの捕獲をめぐって、世界が真っ二つに割れる危機は避けられた。
围绕着鲸鱼问题，我们避开了世界两分的危机。

日本などの捕鯨国と反捕鯨国が鋭く対立する国際捕鯨委員会（ＩＷＣ）のロンドン会合が、話し合い路線を強める方向でまとまったのである。
在日本等捕鲸国与反捕鲸国针锋相对的国际捕鲸委员会(IWC)伦敦大会上，两派在加强对话上达成一致意见。


運営の改善点として「採決を減らす」など９項目の提言をまとめた。この通りになれば、票集めに奔走する場が合意を探る場に生まれ変わるだろう。
会上提出了包括“减少表决”在内的9项提议，旨在改善委员会的日常运行。如能实现这些，大会就会由奔走拉票转变成寻求一致意见了吧？

南極海では、日本の調査捕鯨に対する反捕鯨団体シー・シェパードの妨害行動で、けが人が出たばかりだ。これを非難する声明も全会一致で採択した。
就在不久前，在南极进行考察活动的捕鲸船遭到反捕鲸团体海洋牧人(SEA SHEPHERD)的袭击，导致人员受伤。对此，大会全体与会者一致发表了谴责声明。

動物保護を唱える人たちが、人間に危害を加える愚を見せつけたのである。国際社会が対話と理性を重んじる決意を示したことを歓迎したい。
这次袭击是动物保护主义者伤害人身的一次愚蠢行为，希望国际社会能提出旨在重视对话与理性的决议。

ＩＷＣは戦後まもなく「捕鯨産業の秩序ある発展」をめざすという国際捕鯨取締条約のもとでつくられた。だが最近は「発展」をうながす色彩が弱まり、対立ばかりが目立つようになった。
战后不久，国际社会在以“有序发展捕鲸渔业”为目标的国际捕鲸管制公约的基础上成立了IWC组织。但近年来，其促进“发展”的立场变弱，而专注对立的立场却趋于明显。

こうしたなかで、仕切り直しとして開かれたのが今回の会合だ。
在此前提下，IWC在伦敦召开大会，以恢复立场。

捕鯨国はクジラを「資源」とみている。だが、欧米を中心に、クジラは「守るべき野生動物」という考え方が強まっており、これが反捕鯨の原動力になっている。資源管理と動物保護という異なる座標軸が混在しているのが、今のＩＷＣである。
捕鲸国将鲸鱼视为“资源”。但以欧美为主的国家强烈认为鲸鱼是“应该保护的野生动物”，这成了他们反对捕鲸的原动力。此次会议上，IWC将资源管理与动物保护这两个不同出发点的问题混为一谈。

日本が捕鯨を続けようというのなら、まず、このもつれを解く必要がある。
如果日本打算继续捕鲸，首先就要拨开这团乱云。

そのためには、クジラを資源とは見なさない反捕鯨論と正面から向き合わなければならない。簡単ではないが、クジラを捕って食べる習慣に粘り強く理解を求めていくことが大切だ。
为此，日本必须要直面不把鲸鱼看作资源的反捕鲸论。这虽然不是件易事，但耐心说服反捕鲸人士理解捕鲸而食的习惯才是最重要的。

欧米も一枚岩ではない。
欧美也并非顽固不化。

ノルウェーは商業捕鯨を続けている。ロシアやデンマーク領のグリーンランドでは、先住民がクジラを捕っている。
挪威至今还在继续进行商业捕鲸。俄罗斯及丹麦所属格陵兰岛的土著居民也还在捕鲸。

反捕鯨陣営の米国にさえ、捕鯨をする先住民がいる。
即使在反捕鲸阵营的美国也有以捕鲸为生的土著居民。

反捕鯨国のアイルランドは９５年、ダブリンで開かれたＩＷＣ総会で、閣僚が「クジラに頼って生きる人々がいる国々に、われわれの価値観を押し付けるのは文化の帝国主義」と語った。２年後には沿岸捕鯨に限って認める提案もした。
在1995年都柏林召开的IWC大会上，反捕鲸国爱尔兰的官员提出“把我们的价值观强行加给依赖捕鲸存活的国家，这是对其文化的侵略”。2年后，这位官员还提出了允许沿岸捕鲸的提案。

いま大切なのは、こうした声を背景に、捕鯨そのものは人道に反さない、という考え方を広めていくことではないか。自らはクジラを食べずとも、食べる人がいることは受け入れられないか、という働きかけである。
现在重要的是我们要以上述声音为基础，推广“捕鲸本身并不违反人道”的想法吧？呼吁人们“即使自己不食鲸是否也可以接受食鲸人的存在”。

そうすれば、少なくとも沿岸の商業捕鯨には道が開けるのではないか。
如果能做到这点，是不是至少能为沿岸捕鲸开条道呢？

そのうえで資源管理の主張をすればよい。そこでは南極海のミンククジラの生息数などについて、捕鯨国に有利なデータもある。
在此基础上，日本再来主张管理资源即可。捕鲸国掌握着关于南极须鲸的栖息数量等有用数据。

６月にはチリでＩＷＣ総会が開かれる。クジラも舌を巻くような理性的な会議にしたいものだ。
6月将在智利召开IWC大会。希望那是一场关于捕鲸论战的理性会议。