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「米国のステーキは肉が硬くてまずいよ」。よくそう言われる。先日、米国出張した時も、そんな助言に従ってステーキは遠慮していた。ところが、ステーキだけでなく、実はかなりの食べ物が“硬い”ことに、すぐ気づいた。
3 J4 Z/ X3 x7 W8 b% B+ _( u$ Vたとえばサンドイッチ。日本なら耳をとった軟らかい食パンにハムや野菜などが上品に挟まれているが、米国では、フランスパンの兄貴分のような硬くて大きなパンに、肉や野菜がぎっしり詰まったものが主流。口を大きく開けて。かみちぎらないと、それこそ歯が立たない。口の中に入れた後も、なかなか粉砕できないので、よくよくアゴを使うことになる。サイズが大きいせいもあるが、そのうち疲れ果てて食べきれないことも多かった。
/ R; \+ c# G( K4 \/ d/ v( F7 x& q 街中の屋台で売っているドーナツのお化けみたいなリング状の菓子も、簡単にはかみ切れない。ステーキの方がむしろ軟らかく、「おいしい」と感じたくらいだ。: Y7 A* ]! P6 B9 ~
とにかくアゴが疲れた。一ヶ月ぶりに帰国して、米飯と刺身をつまむと、柔らかくてすぐ喉を通り抜け、感激した。
; x2 O' o8 P4 X, R ただ、これでいいのかとも思う。噛むことは脳の機能や心にも関係があるという。米国人のアゴは日本人に比べて頑丈に見えた。ガプリかみるく食べ方も迫力があった。それが最近の日米関係を反映しているようで、なんだか不安になる。「ガツン」という前に、「ガプリ」とやらなくてはいけないのかもしれない。 |
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