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楼主 |
发表于 2008-8-25 14:32:26
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「これは詩人の右手です!」
TVの画面に、白くて繊細な手が映し出されている。
「この手で、あの美しい詩を書いてらっしゃるわけですね」女性の司会者が芝居がかった口調で言うと、白鳥聖人の口元に少し皮肉っぽい笑みが浮かんだが、それに気づいたのはごくわずかの人間だけだった。
「----あれがね」TVスタジオの調整室でモニターを眺めていた片山晴美は言った。「いかにも、って感じの人ね。」
「それだけ?」と、隣に立っていた女性が笑って、「晴美にかかっちゃ、かなわない」
「だって、詩人でしょ。人はすぐ詩人って言うと、ああいうタイプを連想するけど、本当はとうなんだろう」「でも、ともかくあの詩人に若い女の子たちがしびれてるのは事実」と野田沙織は言った。「そろそろ、<質問コーナー>ね」。
このTV局で働いている野田沙織は、晴美の高校時代の友達である。腕時計を見て、「また一分押してる」と顔をしかめた。「あの司会者、ぐずなんだから」「一分でも大変なのね」
「十秒狂ったら大変よ。一分だなんて・・・・・・。もう、くびにしなきゃ」
TVにいると、たいていどんな新人でも部長クラスの管理職かと思うように口をきくようになる。妙なものだ。
「――では、<質問コーナー>に入りたいと思います。今夜のお客様、詩人の白鳥聖人さんに、何かご質問されたい方、手を上げて下さい」司会者が、スタジオに入っている女の子の人たちの方へ声をかけると、たちまち十人以上が手を上げた。
「わあ、凄いですね!――誰にしましょうか。ええと・・・・・・。」
「早くしろ!」と、沙織が呟く。
一人の女の子が指されて立つと、名前を言って「どんなときに詩が浮かぶんでしょうか」と訊いた。
沙織は顔を伏せて、「何てつまらないこと訊くのよ!」と言った。
隣で晴美は笑いをかみ殺していた。もちろん、笑っても、ここはモニタールームだから、スタジオにほ聞こえないのである。
「そうですね」と白鳥は座り直して、「どんな時でも――。歩いていても、眠っていても、関係ないですね。内側から何かがこみ上げてくるときがあるんです。それを捕まえて言葉にする。それが詩になる、ということかな」
「はい、ありがとうございました。他に・・・・・・。はい、そこの端の赤いセーターの人」立ちあがったのは、小柄で色白の、ふっくらした感じの女の子。
「N女子大の石津雪子といいます」と早く響く声で「白鳥さんの詩を読ませていただくと、何となくその背後に『死ぬ』っていうことへの憧れみたいなものを感じるんですけど・・・・・・。私の誤解かもしれませんが」少し、言いながら躊躇っている。
沙織はそれを聞いて、「珍しいことと言ってるね。『死ぬ』なんて、あんまりTVで言ってほしくないんだよね」。
詩人は、少しの間答えずにその質問した女の子を見ていた。司会者に促されると、と、我に返った様子で、「いや、そう言われたのは初めてですね。本当に――」
「あ、失礼しました」と司会の女性が遮って、「申し訳ございませんが、時間が来てしまいました。今週のお客様は、死人の白鳥聖人さん――失礼しました!詩人の白鳥――」
「全くもう!」と沙織は天井を見上げて、「何度やってもあれだ!」
「もう終わったの?」「この後、エンディングで絵だけ出るの。――あれ、何?」
と沙織がガラス窓越しにスタジオの中を覗き込んだ。
誰かが、カメラの間をすり抜けて、きょろきょろしながらスタジオのセットへ入って来たのだ。晴美は、目を丸くした。「石津さん!」そういえば――今質問した子、「石津」って言ってた。
「ちょっと、その人、どかして!目障りよ」沙織がマイクをつかんで言った。
石津刑事の大きな体が、のこのこと女の子たちの並ぶ壇のほうへ上がって行く。
晴美は慌ててモニタールームを飛び出して、スタジオへ行く階段を駆け下りた。
重い扉を開けて入ると、「やあ、雪子!」と石津が手を振っている。
「あ、お兄ちゃん!」先の女の子が立上って、手を振り返した。局の人間があわてて、「ちょっと、出て下さい!まだ終わってないんですよ!」と石津の手をつかんで引張った。
「え?――何が?」石津はキョトンとしている。「石津さん!こっちへ来て!」晴美が呼ぶと、石津は目を丸くして、「晴美さん、何にしてるんですか、こんな所で?――ワッ!」セットから足を踏み外した石津は、つんのめって、正面のカメラにぶつかった。正にそのとき、そのカメラの絵が全国のTVに映っていたのである・・・・・・。
[这是诗人的右手!] 电视的画面里正播放着白皙细长的手。
[那美丽的诗正是出自这手。]女主持人用夸张的口气说着。白鸟圣人的嘴角浮现出带点讽刺的笑容,然而只有极少数的人注意到了这点。
[——哎]在TV摄影棚的控制室里看着监控器的片山晴美说道:[果然是符合诗人的感觉的人]
[就这样?]站在旁边的女性笑着说[碰到晴美你也只能认栽了]
[但是,是诗人吧。人啊只要一说到诗人就马上联想到那样的人,事实又如何呢。]
[但是,不管怎么说,年轻女性迷恋那位诗人是事实] 野田沙织说:[马上就要进入(问答环节)了]。在这个电视台工作的野田沙织是晴美高中时期的朋友。
看着手表,皱着眉说[又延长了一分钟][那个主持人真是慢性子]
[即使是一分钟也够呛的吧]。[超过十秒都是够呛的,何况还是一分钟……,真是的,真该把她开了]。
只要是在电视台上班,不管是什么新人说话口气都变得好像自己是部长级的管理人员那样。真奇妙。
[——那么,接下来我们进入问答环节][有什么问题想问今晚的嘉宾,诗人白鸟圣人先生的请举手]主持人向坐在摄影棚里的女孩子们说到,话音刚结束,就有十几个人举起了手。[哇,好厉害!——让谁先来呢?嗯。。。。。。]
[快点啦]沙织嘀咕着。一位被指到的女孩子站起来,报上自己的名字后问到 [您一般什么时候会浮现写诗的灵感呢]?
沙之低着头说[怎么问这么无聊的问题呀。]旁边的晴美忍着笑,当然,即使笑出来,摄影棚里也是听不见的,因为她们在监视室里。
[是啊]白鸟圣人挪了下位置 [什么时候都有——。有时是在走路时,有时是在睡觉的时侯,其实和什么时候没有关系。感觉从脑子里有什么东西涌现出来的时候也有,将那些东西抓住并用语言表达出来,这就是诗/这就成了诗。应该是就这么回事]
[嗯,谢谢。接下来。。。。。。诶,那里边上那个穿着红毛衣的人]站起来的是位小巧白净且感觉温柔的女子。[我是N女大学的石津雪子]是又快又响的声音[拜读了白鸟先生的诗后,总感觉在诗的背后隐藏着对(死亡)的憧憬。。。。。。,有可能是我误解了]有点边说边畴蹉(犹豫)着。沙织听她这么说后,说道[她说的话,还真少见。但是还真不希望在电视里里说什么(死亡)]。诗人短时间内没有回答,看着提那个问题的女孩子。直到被女主持人催促之后,才回神的样子回答到:[不好意思,嗯,我还是第一次听到别人这么说。真的——]
[啊,不好意思]女主持人打断道[是在抱歉,时间到了。本周的嘉宾是死人白鸟圣人——不好意思,是诗人白鸟——]画面切换到了广告(CF)。[真是的]沙织抬头看着天花板说道[不管做几次都那样!][结束了吗?][这之后,作为结束会播放画(面)。呃,那是?]沙织透过玻璃窗看着摄影棚里说到。不知是谁正穿过照相机之间,东张西望的走向摄影棚的布景内。
晴美看到大吃一惊[石津先生!]这么说起来,刚才提问的女孩子也叫[石津]。。。。。。
[喂,那个人,赶快躲开(走开),很碍眼啦!]沙织抓着话筒说到。
石津警察那高大的身体毫不介意地走向站着女孩子们的台上。晴美急忙从监控室里飞奔出去,向通往摄影棚的楼梯跑下去。
刚打开沉重的门进去,就看到石津挥着手叫到:[喂,雪子!]。[啊,哥哥。]刚才的女孩子站起来也挥着叫到。电视台的人慌慌忙忙抓着石津的手往外拉着说[喂,你快出去。节目还没有结束呢!]
[啊?什么?]石津觉得莫名其妙。[石津先生,到这里来!]听到晴美叫他,石津吃惊的说道[晴美!你在干什么,在这样的地方?/你在这样的地方做什么?哇!]。从布景处往外走的石津因突然踩空整个往前摔倒,撞向正前方的摄像机。谁也没想到这时,那台摄像机的画面正面向全国的电视机播出。
[ 本帖最后由 kosakana 于 2008-8-26 09:42 编辑 ] |
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