|
コンピューター犬
ある日本の企業が最新のコンピューター犬の開発に成功した。その企業はアメリカのFB1(アメリカ連邦捜査局)にそれ
を納入しようと考えた。FBIはまずその犬の性能を確かめることにした。FBIの係員は日本人開発者に言った。
「いくつかの条件を満たしていただかなくてはなりません。まず、少なくとも、1分間に100語のタイプ能力が必要です」
すると、そのコンピューター犬はタイプライターの前に座り、1分間で200語を打ち出した。コンピューター犬は涼し
い顔をして、係員の顔を見た。係員は言った。
「なるほど、なかなかやりますな。それではさらに、障害物コースを規定タイムで完走していただかなくてはなりません」
すると、このコンピューター犬は、驚くほどのタイムでそのコースを完走した。コンピューター犬は、やはり、なんでも
ないよ、という顔をして係員の顔を見た。係員は言った。
「ふむ、たいしたものだ。では、もうひとつ、これが最後の条件になります。これはさすがに難しいでしょうな」
係員はにやりとして言った。
「ウチで働くには、バイリンガルでなくてはなりません」
それを聞いたコンピューター犬は自信満々に、係員を見上げてこう言った。 「ニヤーオー」
注1 バイリンガル ー 2言語を使いこなせる人(2言語併用)
注2 ニャーオ ー 猫の鳴き声 |
|