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海外の世界遺産
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134か国に788件
アンデス山脈の“空中都市”遺跡「マチュピチュ」
世界遺産は、歴史的に重要な価値を持つ建築物や遺跡などの「文化遺産」、優れた景観や絶滅の恐れがある生物の生息地を含む「自然遺産」、両方の要素を備える「複合遺産」の三つに分類される。
中国・蘇州市で開かれた今回の世界遺産委員会では、新たに三十四件を登録、世界遺産は百三十四か国の七百八十八件(文化遺産六百十一、自然遺産百五十四、複合遺産二十三)に。
損壊や喪失の恐れがあるものは「危機遺産リスト」に記載。今回は昨年末の大地震で被災したイランの「バム城さい」などが登録と同時にリストに載った。文化遺産のうち戦争や人権侵害など人類の過ちを後世に伝えるものは「負の遺産」と呼ばれる。
主な世界遺産(カッコ内は所在国)
【文化遺産】 万里の長城(中国)
総延長六千キロの世界最長の城。始皇帝が大増築した。東は海中に突き出た山海関、西は砂漠の嘉峪関。
アンコール(カンボジア)
八、九百年前の大寺院アンコール・ワットや大都城アンコール・トムなど。石の壁全体に浮き彫りが施され、略奪や破壊のため登録から今年まで十二年間、危機遺産。
ラパ・ヌイ国立公園(チリ)
イースター島のモアイ像で有名。火山灰の岩石を石器で削って作られ、約九百体中、四十体ほどを復元。
アルタミラ洞くつ(スペイン)
旧石器時代、長さ約二百七十メートルの洞くつの天井に生き生きと描かれた野牛や馬、シカなどの絵が残る。
総延長6000キロという万里の長城
【自然遺産】
ガラパゴス諸島の海イグアナとサボテン
グランド・キャニオン国立公園(アメリカ)
コロラド川の途中にある長さ四百五十キロの赤茶色の谷。地層から二十億年の地球史がわかる。
ガラパゴス諸島(エクアドル)
東太平洋の赤道直下。特異な生物が多数生息し、ダーウィンが進化論を唱えるきっかけとなった。
グレート・バリア・リーフ(オーストラリア)
世界最大のサンゴ礁。長さ二千キロ以上、面積は本州に匹敵。約三百五十種のサンゴ、千種以上の魚介類がすむ。
【複合遺産】
カッパドキアの奇岩
マチュピチュの歴史保護区(ペルー)
五、六百年前、標高2430メートルの山頂に栄えたインカの都市。神殿、天体観測所、大広間などがある。
ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩くつ群(トルコ)
奇岩群が連なる。迫害されたキリスト教徒による巨大地下都市も発達した。
【危機遺産】
エルサレム旧市街とその城壁群(ヨルダンによる申請)
ユダヤ、キリスト、イスラム教の聖地。宗教対立で破壊されている。
バム城さい(イラン)
四方を城壁で囲んだ都市遺跡。約二千年前の日干しレンガ建築で、昨年末の地震で崩壊した。
【負の遺産】
アパルトヘイト時代にネルソン・マンデラ氏が獄中生活を送ったロベン島
アウシュビッツ強制収容所(ポーランド)
第二次大戦でドイツのナチスがユダヤ人を収容。四百万人の命が奪われた。
ロベン島(南アフリカ)
アパルトヘイト時代、私夥胚動家で後に大統領となったネルソン・マンデラ氏ら苏畏袱騾荨 |
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