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枕草子

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发表于 2003-9-5 23:00:00 | 显示全部楼层 |阅读模式
 春はあけぼの。やうやうしろくなり行くやまぎは、すこしあかりて、紫たちたる雲の細くたなびきたる。

 夏は夜。つきのころはさらなり。闇もなほ蛍のおおく飛びちがひたる。また、ただひとつ二つなど、ほのかにうちひかりて行くもをかし。雨など降るもをかし。

 秋は夕暮れ。夕日のさして山の端いと近うなりたるに、からすのねどころへいくとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。まいて雁などの連ねたるが、いと小さくみゆるはいとおかし。日入り果てて、風の音、虫の音など、はたいふべきにあらず。

 冬はつとめて。雪の降りたるはいふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭持て渡るもいとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆルビもていけば、ひをけの火も白き灰がちになりてわろし。

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发表于 2003-12-4 23:00:00 | 显示全部楼层
第2段 ころは、



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 本 文





■第二段■

 ころは、正月・三月、四月・五月、七・八・九月、十一・二月。すべて、折につけつつ、一年ながらをかし。

 正月。一日はまいて。空のけしきもうらうらと、めづらしう霞こめたるに、世にありとある人はみな、姿か

たち心ことに繕ひ、君をも我をも祝ひなどしたるさま、ことにをかし。七日。雪間の若菜摘み、青やかにて、

例はさしもさるもの、目近からぬところに、持て騒ぎたるこそ、をかしけれ。白馬(1)見にとて、里人は、

車清げに仕立てて見に行く。中の御門の戸じきみ(2)、曳き過ぐるほど、頭一ところにゆるぎあひ、刺櫛も

落ち、用意せねば、折れなどして笑ふも、またをかし。左衛門の陣(3)のもとに、殿上人などあまた立ちて、

舎人(4)の弓ども取りて、馬ども驚かし笑ふを。はつかに見入れたれば、立蔀などの見ゆるに、殿司・女官

などの、行き違ひたるこそ、をかしけれ。「いかばかりなる人、九重を馴らすらむ」など思ひやらるるに、内

裏にて見るは、いとせばきほどにて、舎人の顔のきぬもあらはれ、まことに恕驻猡韦い膜踏趣砛

ろは、雪のむらむら消え残りたる心地して、いと見苦しく、馬の騰り騒ぐなども、いとおそろしう見ゆれば、

引き入られて、よくも見えず。八日。人のよろこびして(5)、走らする車の音、ことに聞こえて、をかし。

十五日。節供まゐり据ゑ、粥の木ひき隠して、家の御たち・女房などの、うかがふを、「打たれじ」と用意し

て、常にうしろを心づかひしたるけしきも、いとをかしきに、いかにしたるにかあらむ、うちあてたるは、い

みじう興ありて、うち笑ひたるは、いとはえばえし。「ねたし」と思ひたるも、ことわりなり。あたらしう通

ふ婿の君などの、内裏へ参るほどをも、心もとなう、ところにつけて、「われは」と思ひたる女房の、のぞき、

けしきばみ、奥のかたに立たずまふを、前にゐたる人は、心得て笑ふを、「あなかま」とまねき制すれども、

女はた、知らず顔にて、おほどかにてゐたまへり。「ここなるもの取りはべらむ」など、いひよりて、走り打

ちて逃ぐれば、あるかぎり笑ふ。男君もにくからずうち笑みたるに、ことにおどろかず、顔すこし赤みてゐた

るこそ、をかしけれ。また、かたみに打ちて、男をさへぞ打つめる。いかなる心にかあらむ、泣き腹立ちつつ、

人をのろひ、まがまがしくいふもあるこそ、をかしけれ。 内裏わたりなどの、やむごとなきも、今日はみな、

乱れてかしこまりなし。除目(6)の頃など、内裏わたり、いとをかし。雪降り、いみじう凍りたるに、申文(7)

持て歩く四位・五位、若やかに心地よげなるは、いとたのもしげなり。老いて頭白きなどが、人に案内いひ、

女房の局などに寄りて、おのが身の賢き由など、心一つをやりて説き聞かするを、若き人々は、まねをし笑へ

ど、いかでか知らむ。「よきに奏し給へ」「啓し給へ」などいひても、得たるはいとよし、得ずなりぬるこそ、

いとあはれなれ。

 三月。三日は、うらうらとのどかに照りたる。桃の花の、いま咲きはじむる。柳など、をかしきこそさらな

れ。それも、まだ繭にこもりたるはをかし。ひろごりたるは、うたてぞ見ゆる。おもしろく咲きたる桜を、長

く折りて、大きなる瓶に挿したるこそをかしけれ。桜の直衣に出だし袿して、客人にもあれ、御兄の君達にて

も、そこ近くゐて、ものなどうちいひたる、いとをかし。

 四月。祭り(8)の頃、いとをかし。上達部・殿上人も、表の衣の濃き淡きばかりのけぢめにて、白襲ども

同じさまに、涼しげにをかし。木々の木の葉、まだいと繁うはあらで、若やかに青みわたりたるに、霞も霧も

隔てぬ空のけしきの、なにとなくすずろにをかしきに、少し曇りたる夕つ方・夜など、しのびたる郭公の、と

ほく「そら音か」とおぼゆばかり、たどたどしきを聞きつけたらむは、なに心地かせむ。祭り近くなりて、青

朽葉・二藍の物どもおし巻きて、紙などに、けしきばかり押し包みて、行き違ひ持て歩くこそ、をかしけれ。

末濃・むら濃なども、常よりはわかしく見ゆ。童女の、頭ばかりを洗ひつくろひて、服装はみな、綻び絶え、

乱れかかりたるもあるが、屐子(9)・沓などに、「緒すげさせ」「裏おさせ」など、持て騒ぎて、いつしか

その日にならむと、急ぎをし歩くも、いとをかしや。 あやしう躍り歩く者どもの、装束き、仕立てつれば、

いみじく「定者」(10)などいふ法師のやうに、練りさまよふ。いかに心もとなからむ、ほどほどにつけて、

母・姨の女・姉などの、供し、つくろひて、率て歩くも、をかし。蔵人思ひしめたる人の、ふとしもえならぬ

が、その日、青色(11)着たるこそ、やがて脱がせでもあらばやと、おぼゆれ。綾ならぬは(12)、わろき。



(1)紫宸殿南庭でのお馬渡しの儀。  (2)待賢門の敷居。  (3)建春門にあった左衛門府詰所。

(4)白馬の陣の近衛舎人。  (5)叙位した人のお礼廻り。  (6)地方官を任ずる県召除目。  

(7)任官申請の文書。因みに清少納言の父元輔は六十七才で任周防守(山口県)、七十九才で肥後守(熊本

県)に任じた。  (8)中の酉日の賀茂祭。  (9)下駄・足駄の類。  (10)法会で行道の先頭に立

って香炉を持つ役。  (11)黄緑色。六位蔵人は天皇と同じ青色(麹塵の袍)の着用が許された。  

(12)待望の六位蔵人と同じ青色を着用する機会に恵まれたものの、当日の着用が本式の綾織ではなく、略式

の平絹であった場合の、当人の張り合いのなさに対する作者の同情。

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