[浅田次郎] 月のしずく

浅田 次郎(あさだ じろう、1951年12月13日 - )は、日本の小説家。本名、岩戸 康次郎(いわと こうじろう)。
自衛隊に入隊、のちアパレル業界など様々な職につきながら投稿生活を続け、1991年、『とられてたまるか!』でデビュー。悪漢小説ののち、『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、『鉄道員』で直木賞を受賞。時代小説やエッセイのほか、『蒼穹の昴』『中原の虹』などの中国歴史小説がある。映画化、テレビ化された作品も多い。日本の大衆小説の伝統を受け継ぐ代表的な小説家といえる。2007年現在、直木賞、吉川英治文学新人賞、山本周五郎賞と、大きな3つの大衆文学の文学賞の選考委員を務めている。
内容
三十年近くコンビナートの荷役をし、酒を飲むだけが楽しみ。そんな男のもとに、十五夜の晩、偶然、転がり込んだ美しい女―出会うはずのない二人が出会ったとき、今にも壊れそうに軋みながらも、癒しのドラマが始まる。表題作ほか、子供のころ、男と逃げた母親との再会を描く「ピエタ」など全七篇の短篇集。 |