[wma]http://www.piekee.com/paipai/zjpp082812263318866/audio/paipai_audio_204708460050713_88012.mp3[/wma]
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面影橋のほかには、荒川線の沿線には懐かしさをそそられるような駅名がいくつか点在している。鬼子母神、雑司が谷、庚申塚など、どれも仄かな昔日の匂いを発し続けているような名前だ。その中の鬼子母神は、子宝の神様なので、その後結婚してから子供ができずに悩んでいた頃、妻と二人で何回か願掛けに行ったことがある
少し話が逸れたが、その家は荒川区のJR(当時は確かまだ国鉄だったが)三河島駅のほど近くにあった。あたりは中小企業や町工場が多いところで、その家のご主人も金属部品関係の小さな町工場を経営している社長だった。その工場は、僕の父の勤め先と関係があり、父はその社長と個人的な付き合いがあったのだ。その高校二年生の娘の家庭教師の話を父から紹介され、暇だった僕は、二つ返事で引き受けたのだった
_______________________________________________家と隣接して、話に聴いていた工場の建物が建っていた。社長は五十がらみの小太りな人で、すこし薄めの頭髪を整髪料で後ろになでつけていた。温厚そうな微笑を浮かべながら。パイプでたばこを吸っているのが印象的だった。家の中の家具や調度品は、家の外見よりも豪華なものがそろっていて、やはりそれなりに裕福であることが伺えた。______________________________________________________
[ 本帖最后由 浪迹的小鱼 于 2008-12-28 09:00 编辑 ] |