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300咖啡豆
本帖最后由 cike207 于 2010-11-25 22:09 编辑
何が原因だったか、私は弟とけんかになった。列車は向き合って座る
4人掛けだったから、進行方向向きの席の奪い合いだったのだと思う。
前に座っていた弟が私の帽子をいきなりつかむと、窓から放り投げた。
一瞬何が起きたのか分からなかった。呆然と外を見た私の目に、青い
空を逃げるように飛んでいく白い帽子が見えた。そのとたん、私は火が
付いたように泣き出した。でも驚いて見上げた時の空の色は今まで忘れ
られない。青く、明るくどこまでも広がっていた。その中を私の帽子は喜
んでいるように飛んで行ったのだ。
あの時から、帽子は私の目の中で、空を飛び続けている。どこかに落
ちて、寂しく汚れていくなんて考えるのはいやだったから、少しずつ立派に
なりながら。今頃は宇宙船になっているだろう。あの時の悲しい気持ちが
忘れられなくて、こんなふうにしつっこく思い続けている。(中略)青い奇
麗な空を見るたびに、私はこの白い帽子のことを思い出す。このことがあ
ってから空は私にとって特別なものになってしまった。そこは過ぎた時間と
今の時間が重なっているところなのだ。今見ている景色っていったいなん
だろう。昔が入り込むと、今がいっそう今らしく見えてくるから不思議だ。
問 下線部の筆者の気持ちは次のどれか。
1昔、帽子が飛んで行った空を見て、筆者は今も弟とけんかしたことを
悲しく思っている。
2昔列車の窓から飛んで行った帽子が、筆者の心の中では宇宙船とな
り、筆者は今それをとても喜んでいる。
3今見上げる青空は、昔列車の窓から飛んで行った帽子を思い出させ、
今と昔が結びついているように思われる。
4昔白い帽子が亡くなった時はとても悲しかったが、今は美しい思い出
として受け止められるようになった。
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3番が答えであることは、言うまでもありませんが、
僕の質問は、最後の部分の「今見ている景色っていったいなんだろう。
昔が入り込むと、今がいっそう今らしく見えてくるから不思議だ。」に
託された筆者の気持ちはなんなのか、です。
ぜひ、皆さんの意見を聞かせてください。 |
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