2012.8.30 11:12 (1/3ページ)
「尖閣問題」で気勢を上げる香港の活動家ら =22日、香港(AP)
香港の活動家たちによる尖閣諸島上陸・領土侵犯事件を契機として、日中間の緊張は一気に高まった。今後、両国間の攻防はさらに激しさを増していくだろうと予想される。
まず日本側の動きからみると、現在、東京都が進めている尖閣の土地購入計画が予定通り進めば、実行されるのは来年の4月となっている。また、国も国有化の意思を示している。
一方、中国側の今後の政治日程は、今秋開催予定の党大会で習近平氏が党の最高指導者に昇進し、来年3月の全国人民大会では習氏はさらに国家主席に就任する予定である。
つまり来年の3月までには政権交代の日程がすべて終了し、習近平政権が正式に発足することとなる。都が購入した場合は、そのタイミングはちょうど、日本における尖閣の土地購入の実行と重なり合う。
尖閣諸島は日本の固有領土だから、東京都や国が土地を買おうか買わないかは日本の内部問題であり、中国は何の関係もない。
だが、中国政府は「尖閣が中国の領土・核心的利益」だと主張してきた手前、日本側の尖閣の土地購入の実行に対して「習近平政権」は強硬姿勢に打って出るしかない。
さもなければ、国民と軍部から猛反発を食らって誕生したばかりの新政権がいきなり、つまずくことにもなりかねないからだ。
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