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僕はまず彼女をまともな店に連れていって、ホールホイートのパンで作ったローストビーフサンドイッチと、野菜サラダを食べさせ、まっとうで新鮮なミルクを飲ませた。僕も同じ物を食べ、コーヒーを飲んだ。美味いサンドイッチだった。ソースがさっぱりとして肉が柔らかく、本物のホースラディッシュマスタードを使っている。味に勢いがある。こういうのを食事というのだ。
「さて、これから何処に行こうか?」と僕はユキに訊いた。
「辻堂」と彼女は言った。
「いいよ」と僕は言った。「辻堂に行こう。でもどうして辻堂なんだろう?」
「パパの家があるから」とユキが言った。「あなたに会いたいんだって」
「僕に?」
「あの人、そんなに悪い人じゃないわよ」
僕は二杯目のコーヒーを飲みながら首を振った。「何も悪い人だなんて言ってない。でも君のお父さんがどうしてわざわざ僕に会いたがるんだろう?君が僕のことをお父さんに話したの?」
「そう。電話したの。そしてあなたに北海道から連れて帰ってもらったこと話して、今あなたがK札に連れていかれて帰してもらえないで困ってるって言ったの。それでパパが知り合いの弁護士にK札にあなたの事を問い合わせてもらったの。あの人そういうつきあいが広いのよ。かなり現実的な人だから」
「なるほどね」と僕は言った。「そういうことか」
「役に立ったでしょ?」
「役に立ったよ。実に」
「パパは言ってたけど、K札にはあなたをひきとめておくような権利はなかったんですって。帰ろうと思えばあなたはいつでも自由に帰れたのよ。法律的には」
「知ってたよ、そのことは」と僕は言った。
「じゃあ、どうして帰ってこなかったの?もう帰りますって」
「むずかしい問題だ」と僕は少し考えてから答えた。「あるいは自己を罰していたのかもしれない」
「普通じゃないわね」と彼女は頬杖をついて言った。いろんな言い方がある。
我首先把她带到了正规的饭馆,让她吃了用ホールホイート面包做的牛肉三明治和蔬菜色拉,还喝了新鲜的牛奶。我也吃了相同的食物,还喝了咖啡。三明治味道太好了。沙司整洁而且肉柔软,使用了原本特色的介末。味道很强烈。这样吃才叫吃饭。
“那么,吃饭之后想去哪里?”我问雪。
“辻堂。”她说。
“很好。”我说。“去辻堂吧。为什么要去什么辻堂呢?”
“在那里有我爸爸的房子。”雪说。“他想见见你。”
“见我?”
“他,并不是那么坏的人。”
我喝第二杯咖啡时摇摇头。“我并没有说他是什么坏人。可是你父亲怎么会专门见我呢?你把我的事情都给你爸到了?”
“是的。打电话说的。讲了是你把我从北海道带回来的,还说了现在你被K札带走不能回家正在发难之中。之后爸爸就让认识的律师向K札寻问了你的事。那个人的交际很广。是相当现实的人。”
“原来如此。”我说。“原来是这样呀。”
“起作用了吗?”
“起作用了。很大的作用。”
“爸爸虽然说了,K札并没有拘留你的权力。想回来的话你就可以随时自由回来。从法律上讲。”
“那样的事,我知道。”我说。
“那么,为什么不回来呢?这不又回来了。”
“这个问题很难回答。”我想了一会儿之后说。“也许可以说在惩罚我自己。”
“看来并不是普通的事。”她托着腮说。各种说法都有。 |
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