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サッカーの欧州クラブ王者を決める欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝は25日(日本時間26日未明)、トルコのイスタンブールで行われる。2年ぶり7回目の王座を狙うACミラン(イタリア)と、21年ぶり5回目の復活優勝を目指すリバプール(イングランド)が対戦する。欧州の舞台で顔を合わせるのは初めての両名門が、前身のチャンピオンズカップも含めて節目となる50回目の大会で頂点を争う。優勝チームは12月に日本で行われる世界クラブ選手権に出場する。
ミランは中盤のカカ、ピルロの創造性あふれる組み立てが持ち味。シェフチェンコのような決定力に優れたFWもいる。守備が堅く、総合力で優位に立つのは間違いないが、リバプールのイタリア的な堅守に苦しむ恐れもある。
イタリア1部リーグの優勝争いで、ユベントスとの直接対決を落とした後、アンチェロッティ監督は欧州王座に照準を絞った。ベテランのマルディーニ、カフーらの4バックの守りは大崩れしない。縁起のいい白ユニホームでゲンもかつぐ。
リバプールは、ゴールに「カテナチオ(かんぬき)」をかけるとも例えられるイタリア流の守備重視の戦い方で、チェルシーとのイングランド対決を制した。DF陣は空中戦に強く、中盤からどん欲にボールを追う。スキをついてルイスガルシアが右サイドから襲い、ジェラードが力強いミドルシュートを狙う。
バレンシア(スペイン)を強豪に育て上げたスペイン人のベニテス監督の指導で、観客39人の犠牲者を出した「ヘイゼルの悲劇」以来、20年ぶりとなる決勝進出を決めたのも偶然ではない。プレミア・リーグで5位に終わり、来季の欧州CLへの出場権は逃した。それだけに、優勝することで特例出場への道を切り開けるか。 |
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