|
○巨人19ー3西武●
巨人が先発全員、今季最多の21安打、19得点で圧勝。4月23日以来の単独5位に浮上した。二回、清原の13号3ランで追いつき、清水が勝ち越しの満塁弾。清原は六回にも3ランを放つなど計7打点の活躍。西武は先発・涌井が序盤で崩れ、中継ぎも締まらなかった。
▽巨人・堀内監督 (16安打を浴びた)きのうのお返しになった。打線もつながり、清原も2本打ったし、これからが楽しみですね。
▽西武・伊東監督 (球団広報を通して)きょうはジャイアンツのバッティング練習を見ているようでした。
◇「最悪の状態を脱した」…手応え感じた清原
清原が打つと巨人は強い。2本塁打を含む3安打で7打点。スランプ脱出を予感させる清原の打棒爆発で、巨人が最下位の長いトンネルから約1カ月半ぶりに脱出した。
3点を追う三回。先頭小久保は四球、続く高橋由の右越え二塁打で無死二、三塁。3連戦の初戦で同点ソロを打った清原が打席に入った。
2球目のスライダー。「ボールを要求されたけど、真ん中に入った」と涌井。清原はルーキーのコントロールミスを見逃さなかった。バットを振り抜くと、打球は大きな弧を描いて右中間スタンドへ。
これで打線に火がついた。阿部、仁志、内海の3連打で満塁として清水が右越え満塁打。清水は「(キヨさんが)打ってくれたので、『いけいけ』で打席に入ることができた」。さらに1死後、ローズ、小久保、高橋由の3連打で1点を追加。結局この回だけで打者13人、9安打の猛攻を見せ8点。その後も一方的に攻め立てた。
六回にも3ランを放った清原は「(調子は)最悪の状態を脱した。きっかけをもらったかな」と手応えを感じた様子。
96年7月9日、札幌・円山球場での首位・広島戦で、巨人は9連打を放って競り勝った。ゲーム差は当時11・5あったが、逆転優勝。当時の長嶋監督の「メークドラマ」は流行語になった。
報道陣から水をむけられた堀内監督は「あれもすごかったけど、きょうもすごかったよ」とまんざらでもない様子。首位・阪神との差はまだ8ゲーム。「この3連戦がターニングポイントになる」という清原の言葉が、巨人反攻ののろしになるか。【高山純二】
○…6試合目の登板となった高卒ルーキー涌井のプロ初勝利は、またもならなかった。ここ3試合は、好投しながら打線の援護がなかった。しかし、この日は6安打7失点の大乱調。「(二回、先頭打者の)四球を出してから、右バッターへのインコースが決まらなくなった」と自滅した。初回に3点が入り「きょうはいけるかと思った」という涌井。「最悪ですよ」とぼそりと漏らしつつ球場を後にした。
★巨人・清原が歴代単独6位の通算505本塁打
巨人の清原和博内野手(37)が12日の西武戦(東京ドーム)の二回、涌井から通算505本塁打となる3点本塁打(今季13号)を放った。504本の張本勲(ロッテ)と衣笠祥雄(広島)を抜いて歴代単独6位。清原は六回にもこの日2本目の3ランを放ち、506本塁打とした。 |
|