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昔々。子供のいない、年寄の夫婦がいました。
二人は神様に、「どうか子供を授けてください」と熱心にお願いをしました。
おかげさまで、うれしいことに子供が生まれました。でも、その子供は、親指より小さかったのです。そこで、一寸法師と名前を付けました。
一寸法師は、なんねん経っても大きくなりません。
おじいさんとおばあさんは、心配でよるも眠れないほどでした。一寸法師は、あまり心配をかけてはいけないと、旅に出ることにしました。
「私は立派な人になるため、都に行こうと思います」
おじいさんとおばあさんは、驚いてやめなさいととめました。でも、一寸法師の決心は変わりません。仕方なく、旅に出すことにしました。
一寸帽子はお椀の船に橋の櫂に、腰に貼りの刀を差して、川を上りました。
都に着くと、一寸法師は三条様の屋敷に行って、
「ここに置いてください」とお願いしました。
三条様は、お姫様の遊び相手にと、一寸法師を屋敷に置いてくれました。お姫様も、小さ一寸法師をとてもかわいがりました。
あるひ、一寸法師とお姫様は、清水の観音様にお参りに行きました。 |
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