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職場から出て日陰に入り、東京湾からの海風に吹かれると、心なしか多少過ごしやすくなったと感じる。空が高く、雲の表情も以前と違うように思える。ベンチに腰掛け、本でも読もうかという気になった▼「緑陰読書」という言葉がある。夏休みの読書をそう称することが多い。中国文学者、斎藤希史(まれし)さんの『漢文スタイル』によると、それほど古い言葉ではない。日本では、江戸後期の頼山陽(らいさんよう)の漢詩にその典拠らしき句が見られるという▼詩人の雅(みやび)な境地にはほど遠いが、「積(つ)ん読(どく)」にしていた本を樹下で開く。脳研究者で東大准教授の池谷裕二(いけがやゆうじ)さんと、作家の中村うさぎさんによる『脳はこんなに悩ましい』。驚くような脳の不思議を縦横に語り合い、巻(かん)をおくことができない▼最新の知見が次々と繰り出される。例えば笑い。楽しいから笑うのだと普通は思う。実は笑うから楽しくなるのだという。からだの動きに脳がついていく。そんな仕組みにできている。池谷さんの説明を裏付ける専門文献が257も掲げてある▼かなり深刻な話もある。脳の中も人間社会も、世界は冷徹な不平等の法則に貫かれている。出版界でいえば、一握りのベストセラーと、大多数の売れない本にわかれるように。また、人の自由な意志などというものは存在しない。幻想だ、と▼常識破りの連続に目が回るようだ。その先が知りたいが、ひとまず力尽きた。そういえば斎藤さんが書いていた。木陰の読書に疲れたら「まずは冷たいビール、だな」
工作结束之后,日色渐暮,迎着东京湾方向吹来的海风,忽然觉得生活也没有那么难。天很高,云的表情也和平时不太一样。坐在长椅上,突然想读本书什么的。
有个词叫“绿荫读书”。多数情况下说的是暑假读书。据中国文学研究家齐藤希史的《汉文形式》一书记载,这个词语,也并没有那么古老。在日本,江户后期的赖山阳的汉诗中出现过类似词语。
这跟诗人“雅”的境界相差甚远,只是在树下翻开那些买了却一直没有时间读的书而已。大脑研究家东大准教授池古裕二和作家中村兔写的《大脑的奇妙》一书介绍了许多与大脑相关的,我们平时都不知道的事情,让我爱不释手。
书中记载了许多新知识。比如说,“笑”。通常我们都认为,因为快乐,所以笑。但其实是因为笑了,所以才快乐。大脑跟随身体的脚步运行。人的身体是以这样的方式组织的。证明池谷的此说法的专业文献有257份之多。
书中也有深刻的话语——不管是在大脑中,还是在人类社会中,世界都是由冷静透彻的不平等法则贯穿。比如在出版界,就分为一小部分畅销书和大部分卖不出去的书。而且,人的自由意志这种东西根本就不存在,仅仅是幻想。
一时间,接连的反常识信息让我觉得有点混乱。想知道后面讲了些什么,就坚持了一小会儿。结果就看到齐藤写道,在树下读书读累了吧,那就先来杯啤酒吧! |
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