天声人语（6，25）

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　アナウンサーの金子勝彦さん（７１）が東京１２チャンネル（現テレビ東京）で、「三菱ダイヤモンドサッカー」の実況担当を始めたのは６８年のことだった。週１回、世界のサッカーを紹介する番組は約２０年続いた。中高年のサッカーファンは声を聞いただけで、金子さんとわかるのではないだろうか。    68年，播音员金子胜彦先生（现71岁）开始担任东京12频道（现东京电视台）“三菱钻石足球”实况转播解说一职。该节目每周一期，整整持续了约20年时间，内容是介绍世界足球。中老年球迷恐怕一听到这个声音，就知道是金子先生在解说了吧。 　番組にとって最初のワールドカップ（Ｗ杯）となったのは、７０年のメキシコ大会だ。現地からの録画映像に東京で音声を入れ、毎週毎週１年間にわたって放送した。全試合を生中継する現代から見れば、隔世の感がある。    该节目第一次报导的世界杯是70年墨西哥大赛。将现场的录相带到东京加入声音，每周播放一期，整整放了一年时间。从全场比赛都是现场直播的现代来看，真觉恍若隔世。 　初めての生中継となった７４年西ドイツ大会の決勝戦は、参院選の投開票日と重なった。他局が開票速報を流す中、地元西ドイツがオランダを破って優勝を決めた光景を、金子さんだけが日本に伝えた。視聴率は３・７％だった。    最初的现场直播是74年的西德世界杯决赛，当天正赶上参议院选举的投票开票日。其它电视台在播放开票速报时，只有金子先生在报导当地西德队大败荷兰队取得冠军的情景。收视率达到3.7%。 　以来フリーに転じてからもＷ杯にかかわってきたが、０１年に肺がんの手術を受けてからは、４年ごとに開かれるＷ杯が自分にとっての一里塚のように思えてきたという。 いちり‐づか【一里塚】 １ 主要な街道に一里（約三・九二七キロ）ごとに築かれた塚。榎(えのき)・松などが植えられ、旅人のための里程標となった。 ２ 大きな仕事や目標へむかう過程での一つの段階。「遠大な計画の―ともなる事業が成った」    后来脱离东京12频道后，金子先生仍从事与世界杯相关的工作。据说，01年他因肺癌动了手术后，开始觉得每四年召开一届的世界杯已成了自己的里程碑。 　手術当時は声がきちんと出るか不安で、今回のドイツ大会などはとうてい無理だと思っていた。しかし、次のＷ杯まではがんばりたいという気持ちのせいか、しだいに健康も回復し、今回の決勝戦はＣＳ放送で実況を担当することが決まった。３２年前の思い出が残るドイツの地に来月初め、再び向かう。    动手术时，金子先生很担心自己的声音能否正常发出，当时想着这次德国大赛实在是没法子解说了。然而，或是因着想要努力坚持到下一届世界杯的心情，他的身体也慢慢恢复了健康，并决定担任CS电视台的本届世界杯决赛实况解说。下个月初，他将再次去往32年前的回忆之地——德国。 　「Ｗ杯がどんなに楽しいものかを、扇情的なことばを使うのではなく、淡々と伝えたい」。４年後の南アフリカ大会については、決勝戦が終わってから考えることにしている。    “我不想使用过于煽情的词句，只想淡淡地传达给大家世界杯有多么的愉快。”至于4年后的南美大赛，金子先生决定在决赛结束后再做考虑。

tinmei

アナウンサーの金子勝彦さん（７１）が東京１２チャンネル（現テレビ東京）で、「三菱ダイヤモンドサッカー」の実況担当を始めたのは６８年のことだった。週１回、世界のサッカーを紹介する番組は約２０年続いた。中高年のサッカーファンは声を聞いただけで、金子さんとわかるのではないだろうか。 广播员金子胜彦先生(现年71)在东京12频道(现东京电视台)，开始担任“三菱钻石足球”的实况转播是68年的事了。每周1次，介绍世界足球的这档节目持续了约20年。中老年足球爱好者只要听声音，就能听出是金子先生的节目吧。 　番組にとって最初のワールドカップ（Ｗ杯）となったのは、７０年のメキシコ大会だ。現地からの録画映像に東京で音声を入れ、毎週毎週１年間にわたって放送した。全試合を生中継する現代から見れば、隔世の感がある。 　    这个节目第一次播报世界杯是70年举行的墨西哥大赛。节目将现场录制的映像在东京加入配音，每周一期，整整播放了一年。从实况转播全程比赛的现代来看，真是恍如隔世。 　初めての生中継となった７４年西ドイツ大会の決勝戦は、参院選の投開票日と重なった。他局が開票速報を流す中、地元西ドイツがオランダを破って優勝を決めた光景を、金子さんだけが日本に伝えた。視聴率は３・７％だった。 　    第一次实况转播的74年西德世界杯的决赛，碰巧是参议院选举的投票开票之日。其他电台都在实时播报开票速递，只有金子先生对日本播报当地西德战胜荷兰队的情景。当时的收听率是3•7％。 　以来フリーに転じてからもＷ杯にかかわってきたが、０１年に肺がんの手術を受けてからは、４年ごとに開かれるＷ杯が自分にとっての一里塚のように思えてきたという。 离开该节目后，金子先生也一直从事着世界杯相关的播报工作。据说01年他接受肺癌的手术后，便认为4年一度的世界杯对自己而言就好似里程碑一般。 　手術当時は声がきちんと出るか不安で、今回のドイツ大会などはとうてい無理だと思っていた。しかし、次のＷ杯まではがんばりたいという気持ちのせいか、しだいに健康も回復し、今回の決勝戦はＣＳ放送で実況を担当することが決まった。３２年前の思い出が残るドイツの地に来月初め、再び向かう。 手术之时，金子先生十分担心自己是否还能很好地出声，原想此次德国世界杯怕是很难播报了。但或许是因为怀抱信念，希望能够很好地坚持到下一届世界杯，他逐渐地恢复了健康，CS广播也决定由他担任此次决赛的播报员。下月月初，他将再次前32年前的回忆之地德国。 　「Ｗ杯がどんなに楽しいものかを、扇情的なことばを使うのではなく、淡々と伝えたい」。４年後の南アフリカ大会については、決勝戦が終わってから考えることにしている。 “我不会使用煽情的语句，而只想淡淡地向人们传递世界杯是如何令人快乐”。关于4年后的南非世界杯，金子先生决定在此次决赛后再做考虑。

华南虎

老足球播音员（天声人语060625） アナウンサーの金子勝彦(かねこかつひこ)さん（７１）が東京１２チャンネル（現テレビ東京）で、「三菱ダイヤモンドサッカー」の実況担当を始めたのは６８年のことだった。週１回、世界のサッカーを紹介する番組は約２０年続いた。中高年のサッカーファンは声を聞いただけで、金子さんとわかるのではないだろうか。 播音员金子胜彦先生(71岁)早在1968年，就在东京12频道(现东京电视台)开始担任“三菱钻石足球”的实况转播。这档介绍世界足球的节目每周播出1次，持续了约20年。中老年足球爱好者可能光听声音就听得出是不是金子先生了吧。 　番組にとって最初のワールドカップ（Ｗ杯）となったのは、７０年のメキシコ大会だ。現地からの録画映像に東京で音声を入れ、毎週毎週１年間にわたって放送した。全試合を生中継する現代から見れば、隔世の感がある。 　   这个节目里第一次出现世界杯是在1970年的墨西哥世界杯的时候。在东京给来自现场的录像配上音，然后每周陆续播出，整整播了一年。这在全部比赛都作实况转播的现代看来，简直有隔世之感。 　初めての生中継となった７４年西ドイツ大会の決勝戦は、参院選の投開票日と重なった。他局が開票速報を流す中、地元西ドイツがオランダを破って優勝を決めた光景を、金子さんだけが日本に伝えた。視聴率は３・７％だった。 　   第一次进行实况转播，1974年的西德世界杯的决赛那天，正好与参议院选举的投票开票日相重。当时别的电视台都在播放开票的快报，只有金子先生向日本转播了东道主西德队大破荷兰队取得冠军的盛况。可收视率只有3•7％。 　以来フリーに転じてからもＷ杯にかかわってきたが、０１年に肺がんの手術を受けてからは、４年ごとに開かれるＷ杯が自分にとっての一里塚のように思えてきたという。 后来，他成为自由播音员后也依然撇不开世界杯，可这还有着另一层含义，他在2001年做了肺癌手术后一直以4年一届的世界杯作为自己生命的一个阶段。 　手術当時は声がきちんと出るか不安で、今回のドイツ大会などはとうてい無理だと思っていた。しかし、次のＷ杯まではがんばりたいという気持ちのせいか、しだいに健康も回復し、今回の決勝戦はＣＳ放送で実況を担当することが決まった。３２年前の思い出が残るドイツの地に来月初め、再び向かう。 手术当时，他曾担心自己是否还能保持良好的发声，心想这次的德国世界杯是无论如何也播不了了。然而，或许是因为他满怀着要坚持到下一届世界杯的决心的之故吧，竟逐渐地得以健复了，现已决定由他来作本次决赛卫星实况转播的解说员。下月初，他就将重返阔别了32年，曾给他留下了众多回忆的德国了。 　「Ｗ杯がどんなに楽しいものかを、扇情(せんじょう)的なことばを使うのではなく、淡々と伝えたい」。４年後の南アフリカ大会については、決勝戦が終わってから考えることにしている。 “我不会用煽情的词句，只想淡淡地向人们述说世界杯是怎样的激动人心”。至于4年后的南非世界杯，金子先生决定在此次决赛过后再加以考虑。