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★[遙かなる時空の中で 舞一夜~常緑~]★听写

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发表于 2006-12-29 20:05:50 | 显示全部楼层 |阅读模式
希望亲们喜欢哦~
HAPPY NEW YEAR!!!

PS:無断転載が禁止!違反する者は切る!




遙かなる時空の中で 舞一夜

Cast: 

    元宮あかね :     川上とも子
    源 頼久     :     三木眞一郎
    森村天真     :     関 智一
    イノリ     :     高橋直純
    流山詩紋     :     宮田幸季
    藤原鷹通     :     中原 茂
    橘 友雅     :     井上和彦
    永泉     :     保志総一朗
    安倍泰明     :     石田 彰
    木工寮頭     :     中 博史
    イノリの師匠 :     室園丈裕
    木緑丸(子供時代):       平田宏美
    子供たち     :     武田 華  宮川美保
    切れずの杉     :     たてかべ和也
    木緑丸     :     杉田智和
    多 季史     :     櫻井孝宏
    アクラム     :     置鮎龍太郎

頼久:そこまでか。
天真:まだまだ。
詩紋:天真先輩、頼久さん、皆集まりましたよ。
頼久:分かった。よし、これまでだな。
天真:隙あり!
頼久:あまい
天真:あ、あ。ちぇ~
友雅:っで、どうなったんだい、鷹通。
鷹通:はい、先日、陰陽師安倍晴明殿、泰明殿によって、舞殿後の地鎮祭は滞りなく行われました。
泰明:問題ない。
茜:いよいよ、新しい舞殿が立つんですね。
鷹通:はい。
永泉:完成はいつ頃になるのでしょう。
鷹通:半月後の予定です。このところ天気もよいので、順調に進むのではないでしょうか。
祈り:天気がいいっつか、やばいくらい暑いよな。
天真:本当に暑いよな~おい、泰明、お前暑くないのかよ。
泰明:問題ない。
天真:マジで?へ、羨ましい。
友雅:しかし、この暑い中、剣の稽古に勤しむとは、天真も頼久も精が出るね。
頼久:稽古は毎日の日課なのです。
天真:そう。体を動かないと、いざって時、動けないからな。
鷹通:落成の暁は、神子殿もぜひいらっしてください。
茜:はい。ありがとうございます。あの場所に新しい舞殿が立つ。あの人が最良をまたあの場所に。
季史:茜、私の舞を見てくれ。
茜:あの場所に新しい舞殿が。
鷹通:以前、泰明殿やがお話したんですが,今回の造営の責任者はまだとし若い職人なのです。
友雅:お、あの旋毛曲がりの木工寮頭が見込んだというのは、将来頭と目される、逸材なのだろうね。
鷹通:はい、とても仕事に熱心な男なので、材一本一本にも、大変な拘りを見せているとか。名前は確か、そう、木绿丸。
***************************************

遙かなる時空の中で 舞一夜~常緑~

***************************************
木工寮頭:此度こそ、燃えない舞殿を建てたい。
木緑丸:はい。
木工寮頭:木绿丸、此度の造営、お前が取りち切れ。
木緑丸:頭!
木工寮頭:お前には才能がある。職人たちを束で新しい舞殿を建てるのだ。
木緑丸:そんな大役。俺よりもっと腕がよくて、経験もある職人がいくらでもいるじゃないですか。
木工寮頭:そんなことは分かっている。私はお前を選んだのだ。
木緑丸:頭。
木工寮頭:お前ならできる。二度と燃えない舞殿を建てるのだ。百年,いや,千年のちのように残る舞殿を。
木緑丸:千年のちのように残る舞殿。その役目、引き受けました。二度と燃えない舞殿、この木绿丸が、必ずや立てて見せましょう。
***************************************
天真:おい。
詩紋:すごいよ、頼久さん、柴割り上手ですね。きれいに二つに割れてる。
頼久:いや、褒められよほどのものではない。
詩紋:ううん、すごいですよ。
天真:おい、ちょっと俺にもやらせろ。
頼久:うん。
天真:へいへい。そう~れ。うりゃ。
詩紋:あ、天真先輩も上手。
天真:ふふん。軽いぜこんなの。おい、詩紋,お前もやってみるか。
詩紋:え?僕?
天真:試しにさ。ほら。
詩紋:あ、で。斧っておもいだね。
頼久:無理はするな。
祈り:詩紋は箸より重いもの、持ったことないじゃねの。
詩紋:そんなことないよ。ぼくだって。え!
天真:おおおお
祈り:あ~力の入れところが違うんだよ。ほら、斧はこうやってもつんだ
詩紋:あ、ありがとう。祈り君。頑張るよ。
天真:無理するんな
詩紋:うん。それ!あ
祈り:やったな、詩紋
詩紋:うん、ありがとう。
天真:よし、じゃ、今度は俺がやる。そ~れ、うりゃ!
祈り:さっき鷹通がいってた木绿丸ってやつさ、俺、知ってるんだ。時時お師匠の所に鋸とか鉈とか、注文に来るんだよ。
頼久:祈りの師匠とほど人に、注文に来るということは、かなり道具にも拘りのある職人なのだな。
祈り:あ。腕の立つ職人は道具を選ぶ。確かにまだ若いのに腕がいいって評判だ。だけど、あの木绿丸ってのはちょっと変わったやつだぜ。
詩紋:変わってるって、どういうふうに?
祈り:人じゃないんだ。
天真:は?あ~おい、何だよそれ。外しちまったじゃないか。
祈り:いや、でも、本当なんだって。
頼久:あ、あの木绿丸か。
祈り:な、頼久も知ってるだろう。
頼久:そうか、あのときの。確かにその話なら、聞いたことがある。
詩紋:何、教えて。
天真:話せよ。
祈り:まあ、俺が生まれる前、今から20年ぐらい前の話だ。東山に切れずの杉って大木がある。
天真:切れずの杉?
祈り:あ。もうどのぐらい生きているか分からないぐらい、でっかい木で、東山の守り神だって、皆大事にてる。
詩紋:護身木ぐらいの大木かな。
祈り:そうだな。だから、けして切ってはいけないって言われる。きろうとしても斧の刃は折れるし、燃やそうとしても絶対に燃えないんだって。
天真:へ~
祈り:っで、20年前、さっき話しに出た木工寮の頭が材木探しに東山にはいたんだ。
***************************************
木工寮頭:あ、すっかり遅くなったな。暗くなる前に山を下りないと。
(子供の笑い声)
木工寮頭:子供の声。一体どこから。あ、切れずの杉まで来てしまったのか。あ、なぜあのような高い枝に子供が。よいか、そこを動くな。今行くぞ。
さ、こちらにおいで、もう大丈夫だ。お前一人か。親はどうした。
(切れずの杉の声)
木工寮頭:まさか、切れずの杉の?このような幼子、このままここに一人置いて帰るわけにはいくまい。お前、私の子になるか。
子供:はは。
木工寮頭:よし、分かった。切れずの杉よ、心配はいらぬ、この子は私が立派に育てる。
(切れずの杉の声)
木工寮頭:緑溢れる木に育てられた子、今日からお前の名は木绿丸だ。さ、木绿丸、うちへ帰ろ。
(子供の笑い声)
**************************************
祈り:頭が木绿丸を見つかった時、三つぐらいにあるらしいんだが。言葉も喋らなかったんだって。
天真:何だよそれ。
詩紋:木绿丸さんは切れずの杉の子供ってこと?
天真:そんなわけね~だろ。
頼久:しかし、確かにそういう噂が流れた。
祈り:かしらにはこどもがいなかったから、木绿丸を大事に育てたんだけど、木绿丸は切れずの杉を恋しがって、しょっちゅう家を抜き出して一人で東山に帰っちまったらしい。

***************************************
木工寮頭:木绿丸、下りなさい。
木绿丸:いやだ。
木工寮頭:うちへ帰ろう
木绿丸:帰らない。俺はここで切れずの杉と一緒に暮らすんだ。
木工寮頭:何を言うんだ。そんなことできるわけないだろう。
木绿丸:どうして?皆言ってるよ。俺は杉の子供だって。人間じゃない。化け物だって。
木工寮頭:木绿丸
***************************************
祈り:頭が厳しく仕込んだおかげで、木绿丸は腕のいい職人になった。そのうち陰口をたたくやつもいなくなったってわけだ。
詩紋:不思議な話だね。
頼久:あくまで噂話だ
天真:さでっと、こんだけありゃ、当分柴割しなくてっもいいだろう。
頼久:あ、そうだな。
祈り:じゃ、俺はちょっとお師匠のところ顔出してくる。
詩紋:あ、祈り君、僕も行っていいかな。しばらくお師匠さんに会っていないし。
祈り:あ、お師匠も喜ぶぜ。
詩紋:じゃ、天真先輩、濑久さん、いってきます。
頼久:あ
天真:気をつけてな。
なあ、濑久
頼久:うん
天真:今、度茜を連れて切れずの杉に行ってみないか。
頼久:神子殿も一緒に?
天真:あ、いかに東の札の手懸りがありそうだろう。
頼久:確かに何か得られるかも知れんな。
天真:それに、茜も山登りでもすれば、ちょっとは気が晴れるじゃないかなっと思って。
頼久:天真
天真:お前だって気づいたんだろ。茜が例の多季史の一軒から、なんとなく元気がないって。
頼久:あ
天真:ま、茜の気持ちを考えれば当たり前なんだけど。あいつのさびしそうな顔を見るのを俺もきつい
頼久:しかし、今はただ黙って見守るしかないだろう。神子殿のお心の傷が癒えるまで。
天真:そりゃ分かってんだけどさ。確かに肝心な多季史がいなくなったから、文句言うわけにもいかねし。お前の言うどうり、黙って見守るしかねよな。
頼久:大人になったな、天真。
天真:何だよそれ、親父くさいぞ、頼久。
頼久:よし、行こう東山に、神子殿とともに
師匠:すまんな、詩紋殿。掃除などさせて。
詩紋:いいえ、好きでやってるので、気にしないでください。
師匠:助かるよ。一休みするとしよう。祈り、水を一杯くれ。
祈り:はい、お師匠。
木緑丸:失礼します。
祈り:あ
師匠:木緑丸、久しぶりだな。
詩紋:このひとが木緑丸さん。
師匠:うん。あ
祈り:あ、こいつ俺の仲間で、詩紋って言うんだ。こんな髪の色だけど、鬼じゃないからな。
木緑丸:そうか。
詩紋:こ、こんにちは。
木緑丸:この間頼んでいた鋸と鉈は仕上がっているだろうか。
師匠:あ、祈り、お渡ししなさい。
祈り:はい。これだよ、木緑丸。
木緑丸:うん、さすが見事なできまいだ。
師匠:お前が初めて仕切る仕事だ。下手なものを渡すわけには行かないだろう。
木緑丸:ありがたい。ついでといっちゃうなんだが,もうひとつ仕事を頼みたい。
師匠:何だ。
木緑丸:どんな硬い木でも切れる斧がほしい。
師匠:木緑丸、まさかお前。
木緑丸:師匠は鬼きりの太刀という名刀を打ったと聞く。それならば、どんな木でも切れる斧も打てるはず。
師匠:お前、切れずの杉を切るつもりなのか。
祈り、詩紋:え?
師匠:木緑丸
木緑丸:斧のこと、よろしく頼む。

[ 本帖最后由 抹茶兔 于 2007-1-6 11:01 编辑 ]

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 楼主| 发表于 2006-12-29 20:06:47 | 显示全部楼层
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けして燃えない舞殿を必ずこの手で作ってみせる。あの人のために、燃えない舞殿を。そのためには、どうしてもあの杉が。あの人、多 季史さんに会ったのは俺がまだ餓鬼だった頃。頭に言われて、町に使いに出たときだった。

木緑丸:ええと、鍛冶師の師匠の家はこの当たりのはずなんだけど。
子供:おい。
木緑丸:何だよ
子供:杉の子、こんな所で何してるんだ。
木緑丸:関係ないだろう。
子供:何?杉のこのくせに生意気だぞ!(化け物~)こっちこい!
木緑丸:何をする

いつも俺のことを杉のことからかってるやつらだ。連中は俺を古寺に連れ込んだ。大勢に一人では、どうしようもない。散々殴ったり蹴ったり、やりたいほうだいやって、気がすむとやつらは俺を残して帰っていった。

木緑丸:もういやだ。人間なんで大嫌いだ。杉に会いたい。あ、そうだ、山に帰ろう

そのときだった。俺があの人に会ったのは。俺ははじめて、舞っというものを見た.古寺の庭で、あの人は一人で舞を舞っていた。俺は殴られた痛みも忘れて、吸い寄せられるように舞っているあの人に近づいていった。

季史:近頃、よく子供が迷い込む。そなたも迷子か。
木緑丸:今のはなんだ。
季史:舞のことか。
木緑丸:舞って言うのか、すごい。
季史:そなた、舞を見るのは初めてか。
木緑丸:もっと見せておくれよ。
季史:見たいのか。
木緑丸:うん。
季史:分かった。

あの人は俺がせがむまま暗くなるまで舞ってくれた。あの人の舞を見ていると、杉と暮らしていたころのような楽な気持ちになるんだ。人間の中にもこんな人がいるんだと。俺はとてもうれしくなった。

季史:もう日も暮れてきた。家に帰った方がよいのではないか
木緑丸:あ
季史:帰りたくないわけでもあるのか。
木緑丸:うん。
季史:私もそうだった、そなたぐらい年のころには。
木緑丸:あんだも?
季史:家には私の場所などなかった。だからここで一人稽古をしていたのだ。あ、子供に聞かせる話でもなかったな。すまない。
木緑丸:ううん。
季史:私の舞はどうだった。
木緑丸:山に帰ったような気持ちがした。
季史:山に?山に帰りたいのか
木緑丸:さっきまではそう思ってた。
季史:うん。
木緑丸:でも、もっともっと舞を見たい。だからこのまま町にいることにした。
季史:そうか、私の名は多季史。
木緑丸:多季史。
季史:いずれは立派な舞殿で舞った見せる。
木緑丸:こんなに旨いのにだめなの?
季史:私などまだまだだ。でも、いつか都人たちも私の舞を認めるだろう。そのために、こうして毎日稽古をしてるのだよ。その時はそなたもみにくるがいい。
木緑丸:じゃ、その立派な舞殿を俺が季史さんのために建ててやるよ。
季史:そなたが?
木緑丸:うん。俺は職人になるんだ。
季史:待ってるよ。そなたの舞殿が建つ日を。

その後も俺は何度も古寺に通った。季史さんの舞を見るたびに自分も立派な職人になろうっと思った。そして、季史さんのために、素晴らしい舞殿をたてるっと誓ったのだ。その日から、俺は一度も東山には行っていない。
***************************************
茜:あ~
天真:疲れたか、茜。
茜:ううん、大丈夫だよ。
頼久:少し休みましょう。
天真:よし、そろそろ昼飯にしょうぜ。
頼久:うん。
茜:ふふ。お弁当。詩紋が朝早くおきて作ってくれたんだよ。
頼久:お。とんちきですね。
天真:とんちき?
頼久:これだ。この飯を握って固めた。
茜:あ、お握りのこと?こちの世界ではとんちきというのですか?
頼久:はい。
天真:へ~いっただきます。中身は~あれ、なんだ、なにもなしかよ。
頼久:中身とは?とんちきとはこういうものだろう。
天真:え?中に何も入れないのかよ。
頼久:うん。
茜:私たちの世界では、おにぎりの中には何か入れるんです。
頼久:そうなのですか。
茜:はい。例えば、私が好きなのは梅干かな。
天真:へ~俺はつきまよとか好きだけどな。
頼久:つきま?あ、それはどういう食べ物なのか。
天真:ええと。その、まあ、大まかに言えば魚だな。
頼久:お、魚か。
茜:こちは焼きお握りだよ。
天真:いいね。ちゃんと味噌が塗ってあるぜ。やるな、詩紋。
茜:美味しい!帰ったら詩紋君にお礼を言わなくっちゃ。へへ~本当に美味しい
天真:良かった。茜が笑ってる。茜の笑顔を見るためなら、俺は何だってするぜ。
茜:だけど、不思議な話だよね。切れずの杉と木緑丸さんの話。
天真:ああ、でもま、信じられないけどな。木が子供を育てたなんて。
茜:木緑丸さんと鬼の人たちって、似てるんじゃないかな。
頼久;鬼と木緑丸がですか。
茜:はい。鬼の人たちは外見が違うって京の人たちから怖がられてる。木緑丸さんは杉の子だって苛められて。
天真:うん。
茜:ただ知らなかったり、よく理解していないだけなのに。もっとお互い分かり合えれば、争うこともないのにね。
頼久:神子殿。
茜:あ、さ、そろそろいきましょう。おなかもいっぱいになって元気でたし。
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 楼主| 发表于 2006-12-29 20:07:13 | 显示全部楼层
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永泉:このような暑い日に天真殿と頼久はともかく、神子まで東山へいかれとは、大丈夫なのでしょうか。
友雅:神子殿はきゃしゃだが、丈夫なたちと見えます。心配はいらないでしょう。
鷹通:ええ。それに、天真殿と頼久がついています。
泰明:永泉より神子のほうがよほど足腰が丈夫だ。
鷹通:泰明殿。
永泉:いいえ、泰明殿のおっしゃるとおりです。先日、泰明殿と東山へ行った折も、私がすぐに疲れてしまって、泰明殿にご迷惑をお掛けしてしまいました。
泰明:別に迷惑はかけられていない。
友雅:それは仕方のないことです。永泉様は幼き日よりあまり外におでんなられることがないですから。
永泉:でも、これからは、それではいけないと思うのです。神子をお守りとする八葉として、私も強い体になりたいのです。
友雅:なるほど、では、すごし鍛えてみますか。
永泉:はい。
鷹通:鍛えるといえば、走るのが一番です。
友雅:そうだね。では、永泉様、これよりあの門まで、皆で駆け比べと参りましょう。
泰明:私もか。
鷹通:私、足にいささか自信があります。
永泉:私は自信がありませんが、心を尽くし懸命に走りましょう。
泰明:分かった。走る。
友雅:よろしいですか。では、かからえ!
*        *************************************
頼久:神子殿、じき切れずの杉につきます。
茜:はい。
天真:お前、結構体力があるよな。
茜:そう?
天真:あ.全然ばててないだろう。
茜:詩紋君のお弁当のおかげかな。
木緑丸:あ~
茜:あ!
天真:何だ。
頼久:切れずの杉のほうからだ。
天真:おい!待ってよ、茜。
何だ?別に何もないぜ。
頼久:油断するな。
茜:あ、人が倒れてる。
天真、頼久:何
天真:おい、気を失ってるぜ。
頼久:天真、水を。
(咳)
茜:大丈夫ですか。
木緑丸:誰だ?お前たち。
天真:それはこっちの台詞だぜ。何かあった?さっきものすごい音がしただろう。
茜:あ、これ、斧?どうして刃がこんなにぼろぼろに
木緑丸:返せ!
天真:おい、何だよ、助けてもらっといて、そりゃないだろう。
頼久:もしや、お前、切れずの杉を切ろうとしたのか。
茜:え?
天真:そうなのか。
木緑丸:お前たちに関りのないこと、さっさとたちだれ。
茜:だって、この木は切ってはいけないでしょう。皆が大事に守ってきたって。
木緑丸:燃えない舞殿を建てるためにはどうしてもこの杉が必要なんだ。
天真:なに?
頼久:お前。
茜:あなた、もしかして木緑丸さん?
木緑丸:なぜ俺の名を。
天真:やっぱりそうか。
頼久:先ほどの稲妻のような音はお前が切れずの杉に斧を打ち込もうとしたからなのか。
天真:切れずの杉ってのは本当なんだな。斧もお前もぼろぼろじゃないか。
木緑丸:うるさい。退け!
茜:木緑丸さん!
天真:その体じゃぶりだろう。歩けないじゃないか。
頼久:私が背負っておりよう。
天真:何だよ、こいつ、寝っちまったぜ。
頼久:気を失ったのだろう
茜:すごく苦しそうな顔をしてる。つらい夢でも見てるのかな。
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 楼主| 发表于 2006-12-29 20:07:54 | 显示全部楼层
*        ***********************************
木緑丸:切れずの杉、ひさしぶりだ。
切れずの杉:私を切りにきたのか。
木緑丸:なぜ分かった。
切れずの杉:お前のことはすべて分かる。
木緑丸:どうしても燃えない舞殿を建てたい。あの人は舞殿で舞の最中に無念の死を遂げたという。だから、あの人のために、新しい舞殿を建てたいんだ。
切れずの杉:その舞人とがお前に何をしてくれた。
木緑丸:俺が今、人間の世界でこうやって職人として生きていられるのは、あの人のおかげなんだ。あの人のために、俺ができることはこれしかない。
切れずの杉:私はお前の親、その親を切るのか。
木緑丸:それは~
切れずの杉:お前に私が切れるのか。
木緑丸:できない。切れずの杉を切るなんて、俺にはとてもできない。しかし、それでは、千年後のように残る舞殿を建てることはできない。どうしたらいい。
切れずの杉:私を切るのか、木緑丸!
木緑丸:あ!
茜:木緑丸さん。木緑丸さん。
木緑丸:ここは、どこだ?
茜:土御門、左大臣家の屋敷です。木緑丸さんが気を失っていたので、ここに運びました。夢を見ていたんですか。ひどくうなされてました。
木緑丸:なんでもない。
鷹通:いたたたた~
永泉:あ、あ
天真:どうしたよ。鷹通も永泉も。
鷹通:先ほど駆け比べをしたのですが
天真:駆け比べ?つまり、かけっこか。
鷹通:はい。ひさしぶりに全力で走ったものですから、少々太ももの辺りが痛みまして。
永泉:私もあのように思い切り走ったのは初めてでした。体中がぎしぎしと。
天真:筋肉痛だな。まあ、ほっとけ治るよ。っで、誰が勝ったんだ。
鷹通:一番に到着されたのは泰明殿だったのですが。
永泉:気づいたときに、すでに門のところに立っておられて。
鷹通:泰明殿、あれは本当に足を使って走られたのですか。
泰明:無論
天真:へ~で、次は誰だ
永泉:鷹通殿、そして、私の順でございました。
天真:友雅は
鷹通:問題はそこです。友雅殿、何ゆえ走られなかったのです。
永泉:掛け声だけかけられて、ご自分は見物とは。
友雅:私に汗は似合わないからね。
天真:何だよそれ。
頼久:木緑丸が目を覚ましました。
友雅:あ、行こう
木緑丸:誰だ、お前たち
友雅:この屋敷に縁りのあるものです
鷹通:ご心配には及びません
頼久:木工寮の頭には使いよう出しておいた
天真:東山からここへ運ぶのを大変だったんだぜ。
木緑丸:それは世話をかけた。あ。
茜:まだ起き上がらないほうがいいです。薬師さんも今晩はゆっくり休んだほうがいいって言ってましたから
木緑丸:そんな暇はない。
頼久:また切れずの杉を切りに行くつもりか。
木緑丸:放っておいてくれ。
祈り:木緑丸が運ばれだって
詩紋:大丈夫ですか
木緑丸:祈り、なぜお前がここにいる
祈り:こんなこと、どうだっていいんだよ。切れずの杉を切ろう何で、お前、どうかしちまったんじゃないか。
木緑丸:お前の職人なら、俺の気持ちが分かるはずだ。俺は新しい舞殿を完璧なものにしたい。そのためにはあの杉がいるんだよ。
詩紋:だけどあの杉は木緑丸さんの大事な杉なんですよね。
友雅:なぜそうきれずの杉にこだわるのかな。
鷹通:杉といえば普通は北山杉ではないのですか。
木緑丸:普通の杉じゃだめなんだ。千年も残る建物には魂を込めなきゃならない。切れずの杉なら必ず千年後のようにも建物を支え続けてくれる。
泰明:あの杉はそれを望んでいるか
木緑丸:え?
泰明:あの杉は、もうずっとあの地で生きているのだ。あの山を離れたら、生きては行けぬかも知れん。
永泉:東山の守り神といわれる杉ですからね。
茜:木緑丸さん。
木緑丸:う?
茜:私、新しい舞殿を建てるために何かを犠牲にほしくないの。誰かが悲しんだり、苦しい思いをしてほしくない。希望とか、喜びとか、そういう気持ちがいっぱい詰まった舞殿になってほしいと思うんです。
天真:茜
詩紋:うん。そうだよね。そうじゃなきゃ、きっと千年も残らない。
木緑丸:希望、喜び。
世話になったな。
茜:新しい舞殿を楽しみにしています。
木緑丸:あ、それじゃ。

[ 本帖最后由 抹茶兔 于 2006-12-31 09:39 编辑 ]
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 楼主| 发表于 2006-12-29 20:08:22 | 显示全部楼层
**************************************
俺にはやはり切れずの杉は切れない。ここは、あの古寺。久しく訪れたこともなかったか。いつの間にこんな所まで来てしまったもだろう。

木緑丸:あ
鬼:お前か、木緑丸というのを
木緑丸:鬼か
鬼:恐れることはない。私はお前の望みを叶えてやろうとやってきたのだ。
木緑丸:俺の望み?
鬼:けして燃えぬ舞殿を建てたいのだろう。
木緑丸:なぜお前がそれを。
鬼:お前さえその気なら、力を貸してやっても良い。
木緑丸:え、あ
鬼;ふふふ、さ、どうする?
*        *************************************
祈り:木緑丸が師匠の作った斧を盗みやがった。
茜:え?
鷹通:どういうことです。
祈り:朝師匠のところに行ったら、一番上等な斧が一本なくなってたんだよ。
詩紋:でも、それが木緑丸さんのせいかどうか。
祈り:そんなの決まってんだろう。この間あんな話したばっかで。
天真:ほかになくなってつ物はなかったんだな。
祈り:あ、ねのはる、刀とかがいっぱいあるのに、斧一本だけなくなってるんだ。
友雅:それは、やはりかれの仕業と考えるのが自然だろうね。
茜:どうして。分かってくれたと思ったのに。
永泉:東山へ向かわれたのでしょうか。
泰明:切れずの杉のように、長年生きた木は自らに災いを呼ぶと怨霊と科す事がある.あのものの身は危ういぞ。
頼久:追いかけましょう。
***************************************
木緑丸:この斧ならきっと。
鬼:ふふふふ。なんと愚かな、人類は己の欲望のためにほかの種族を平気で葬り去ろうとする。われわれ一族もそうしたように。その無念が人間ともに仇すさまを見物するのもまた一興。
木緑丸:切れずの杉、俺に切られてくれ。
切れずの杉:やあ~
木緑丸:あ~
茜:あ、今の音は。
詩紋:見て、あっちの空、真っ暗だよ。
頼久:急ぎましょう。
木緑丸;あ~放せ放せ。
切れずの杉:私に刃を向けるとは、身の程知らずの愚か者!
木緑丸:あ、あ
茜:木緑丸さん
泰明:怨霊とかした杉は木緑丸を取り込んたのだ。
祈り:どうすりゃいいんだよ。
泰明:杉を攻撃すれば木緑丸も傷つけてしまう
詩紋;え?
天真:このまま黙ってみてるしかねのカよ
頼久:なにかてだでは
泰明:神子が封印するしかない
茜:え?
木緑丸:切れずの杉、どうしてこんな姿になっちまんだよ。
切れずの杉:お前が私を切ろうとした。その恐ろしさと怒りは俺を怨霊に変えた。
木緑丸:俺のせいで。
切れずの杉:私はお前をいつくしんで育てた。それなのに、お前が俺を裏切り、殺そうとした。なんと愚かな。あ、お前を手放すのではなかった。
木緑丸:お前の言うとおりだ
切れずの杉:なに?
木緑丸:おい。
天真:大丈夫か。木緑丸。
木緑丸:頼む、この俺ごと杉を切ってくれ。
茜:木緑丸さん。
詩紋:何言ってるの
木緑丸:切ったら、頭に渡して、新しい舞殿の柱にしてこらせてくれ。
祈り:そんなことできるわけね。かしらはお前の親だろう。どんだけ悲しむか、分かってんだか。
木緑丸:この杉も俺の親だ。最後まで一緒にいるさ。
切れずの杉:私を親と呼んでくれるのか。
木緑丸:長いこと会いにこなくて、わるかったな。
切れずの杉:あの男に感謝せねばな
木緑丸:え?
切れずの杉:木緑丸、良い名をつけてくれた
木緑丸:切れずの杉
    あ
永泉:切れずの杉が木緑丸殿をはなしました。
祈り:木緑丸
詩紋:大丈夫ですか
木緑丸:あ、あ
鷹通:なぜ切れずの杉は木緑丸殿を解放したのでしょう。
友雅:親心かな
泰明:よし、神子。いまだ,怨霊を封印しろ。
茜:はい。
鬼:所詮人間とかかわったものなど、使い物にならぬな。しかし、このままではつまらぬ、神子、お前の力、今一度見せてもらおう。
茜:あ
永泉:神子
泰明:周りの草木まで怨霊化してきたぞ。
鷹通:もしやこれは
友雅:鬼の仕業か。
頼久:神子殿、下がってください。
天真:こいつらは俺たちが抑える。
泰明:その間に神子殿は切れずの杉を封印しろ
茜:はい。
祈り:行くぞ、詩紋。
詩紋:うん。
あ。
天真:詩紋!
鬼:八葉、目障りな。
八葉:あ~
茜:あ。
季史:水だ。
木緑丸:あなた、季史さん?
季史:この山の草木はすべて一つのすいきから水を得ている。そのすいきを建てば、攻撃を止められる。
木緑丸:なぜ。
季史;早くしろ、時間がない
木緑丸:はい。
水だ。すいきをたて!
鷹通:そうか。
茜:皆、お願い
鷹通:八葉の力を合わせましょう。
友雅:あ
永泉:はい
鬼:舞殿でも何でも作って見るが良い。ただし、それが永遠に不滅なものとなるかどうかは,神子、お前次第だ。お前が私に従わぬのなら、舞殿は愚か、京の人間もお前自身もじきに露ときえるみとなろう。
泰明:周囲の怨霊は消えた。いまだ、神子、怨霊と化した切れずの杉を封ぜよ。
茜:でも。
切れずの杉:私はじき命を終える。
木緑丸:何?
切れずの杉:木緑丸、お前の手で私お永久に止めておくれ。新しい舞殿の柱として、新たに生きてゆく。
木緑丸;あ
切れずの杉:竜神の神子よ、私を清めてほしい。緑溢れる元の切れずの杉の姿に戻りたい。
茜:分かりました。
木緑丸:ありがとう。
切れずの杉:礼を言うのは、私だ。木緑丸、ありがとう。
茜:(呪文を唱える)巡れ天の声、響て地の声、かのものを封ぜよ。
切れずの杉:お、これで安らかに眠れる。ありがとう、木緑丸、幸せになるのだぞ。さらばだ。
茜:あ!
永泉:いかがなさいました。神子
茜:何か手の中に、これは?
鷹通:何でしょう。
木緑丸:杉の種だ。
茜:杉の種
詩紋:切れずに杉が残したのかな
友雅:このように命は行きつがれていくのかね。
茜:はい。
木緑丸:俺、立派な舞殿を建てるよ。千年たち続ける舞殿を。
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 楼主| 发表于 2006-12-29 20:08:44 | 显示全部楼层
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茜:完成したんですね。新しい舞殿。
永泉:なんと素晴らしい、
友雅:これまでで出一番の出来と評判だよ。
詩紋:あれが切れずの杉
頼久:立派な柱だ。
天真:あ、千年どころか、二千年でも三千年でも持ちそうだな。
頼久:うん。
茜:木緑丸さんは?
祈り:しばらく旅に出るって。
茜:そう。
鷹通:前備えの儀式は当代位置の笛の名手清原正信殿もおいでになるそうです。
泰明:お、あの男か。
友雅:それはぜひ聞きにこなくてはね。
茜:季史さん、見ていますか。とても立派な舞殿が出来ましたよ。どこかで見ていますよね。
天真:どうした、茜
茜:ううん。ね、明日、皆で東山に行きませんか。
鷹通;東山ですか。
茜:え。これを。
永泉:切れずの杉が残した種ですね。
茜:はい。これを切れずの杉があった場所に埋めてこようと思うんです。
友雅:その種からいずれ新しい芽が出ることでしょうね。
詩紋:じゃ、僕お弁当作るよ。
祈り:いいな。甘い菓子も頼むぜ。
頼久:どんじきの中身はつなまで頼む
詩紋:え?
泰明:つなまとはなに?
天真:はい。あの。それは棚。その、だから、さかなとたまよねずを~~
泰明:まよねず?
まよけといっしょ。
天真:え、卵と~


好累啊~~;劳命伤神的差事~~休息去了~~

[ 本帖最后由 抹茶兔 于 2006-12-29 12:11 编辑 ]
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发表于 2010-1-9 00:40:00 | 显示全部楼层
辛苦楼主了~~非常感谢~~
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发表于 2010-12-1 17:35:45 | 显示全部楼层
後面能否都加上中文,看不懂。。。。。。嗚~~
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