天声人语（2月6日）

tinmei

ドイツの詩人ハイネは、言葉を、放たれた矢に例えて述べた。「矢は弓弦から飛び去るやいなや、もはや射手のものではない」（「告白」土井義信訳）。世に言葉を放つことの重みと責任が感じられる。
   

德国诗人海涅，曾将语言比作射出之箭。 “箭一旦离弦，便不再属于射手”（《告白》土井义信译）。此言令人感到说出去的言语所承载的分量与责任。
　

日本列島を矢のように飛び巡った「産む機械」という言葉は、注目された二つの選挙にも影響を及ぼしたようだ。柳沢厚生労働相は、すぐに反省という二の矢を放っていたが、第一の矢は射落とせなかった。
   

犹如射出环绕日本列岛之箭，“生育机器”这句出口之言，似乎已影响到备受瞩目的两大选举。虽然厚生劳动省的柳泽部长，马上射出反省之第二箭，却已无法射落其错放的第一支箭。
　

愛知県知事選では自民、公明推薦の現職が、北九州市長選では民主など野党３党推薦の新顔が当選した。与党側は「２敗」を免れたとして厚労相の進退問題に幕を引きたいようだ。しかし、この結果を単に１勝１敗とみていいのだろうか。
   
爱知县知事选举中，自民、公明两党推荐的现职，及北九州市长选举中，民主党等三个在野党推荐的新人获得当选。执政党为避免“两败”，似乎想要尽快结束厚生劳动相去留的话题。但结果或不能只是简单地看成一胜一负吧。


　勝ったとはいえ、優勢を伝えられていた愛知で、最後は薄氷を踏むようだった。北九州では水をあけられた。票が野党側に向かう傾向は二つの選挙だけのものだろうか。今後の攻防次第で、統一地方選や参院選に影響が残るかも知れない。
   

虽然获胜，但在具有优势的爱知县，执政党在最后却如履薄冰。北九州的选举中，亦负他党。票数倾向在野党的，南道单就这两个选举吗？或许，在今后的攻防之战中，此等情况还将影响地方选举和参议院选举吧。


政治とは、情熱と判断力を駆使しながら「堅い板に力をこめてじわっじわっと穴をくり貫（ぬ）いていく作業である」。ハイネと同国の社会学者ウェーバーはこう述べ、続けた。「もしこの世の中で不可能事を目指して粘り強くアタックしないようでは、およそ可能なことの達成も覚束（おぼつか）ない」（「職業としての政治」脇圭平訳）。
   
所谓政治，便是运用热情及判断力，“倾全力在坚硬的木板上，慢慢且持之以恒地进行凿洞这样的一项作业”。与海涅同为德国人的社会学家马克斯•韦伯接着这样说道：“在这个世界上，如果不坚持不懈地朝着不可能的目标奋勇前进，那么可能达成之事也大体无望了”（《职业政治》脇圭平译）。


与党から飛び出した敵失という矢に頼ることなく、例えば「政治とカネ」の問題では、野党も身を切るようなことにアタックする。そうでないと、政権交代など、とても覚束ない。

在野党不应只依赖于执政党的误射之箭，比如在“政治与金钱”上，在野党也应直面切肤之痛等问题种种。否则，政权交替上，在野党是无论如何也没有指望的。