こどもの日に―おじさん、おばさんの出番
儿童节有感---爷爷奶奶上场
続編も含めてヒットした映画「ALWAYS 三丁目の夕日」には昭和30年代の風景がふんだんに出てくる。そこに欠かせないのが近所のおじさん、おばさんの存在だ。つかず離れずの関係を保ちつつ、よその子でも、悪いことをすればしかり、良いことをすればほめた。
在续集也大受欢迎的电影《ALWAYS三丁目的夕阳》中,一幕幕再现了昭和30年代的景象。在这些景象中,不能缺少的是邻居爷爷奶奶们。他们与邻居保持着恰到好处的关系,即使是别人家的孩子,做了坏事就责骂,做了好事就表扬。
だが、向こう三軒両隣の近所づきあいは希薄になり、隣人の孤独死にも気づかない世の中になってしまった。
但现在社会邻里之间的交往变少,就连隔壁邻居在家孤独死去也注意不到了。
そんな時代だからこそだろう。家庭や学校だけにまかせず、地域で子どもたちの面倒を見ようというさまざまな取り組みが各地で進んでいる。
这是时代所致吧。不单单依靠家庭和学校,全国各地都在寻求照看孩子的各种方法。
そのなかで1対1で見守る先駆的な例が、広島市教育委員会が実施する青少年メンター制度だ。
其中,广岛市教育委员会提出的青少年导师(mentor)制度就是一对一关怀孩子的先例。
メンターとは「優れた助言者」の意味で、ギリシャ神話に語源を持つ。1人の大人が1人の青少年の成長を支える活動は100年ほど前に米国で始まった。
所谓导师就是优秀的指导人,其语源出自希腊神话。由一个大人指导一个青少年的成长,这种方式约在100年前始于美国。
広島市の制度では、子どもへの支援を希望する保護者からの申し込みを受けて、メンターとして登録した市民との組み合わせを決める。メンターは週に1、2回家庭を訪問して、2時間ほど過ごす。期間は原則として1年間。
广岛市根据这一制度,接受来自希望孩子得到帮助的监护人的申请后,把他与登记为导师的人组成一组。导师每周做1-2次家访,每次约2小时,指导期限原则上是1年。
メンターは1回につき600円の活動費が出るだけの無償ボランティアで、特別な資格はいらない。市民から募集し、審査を経て登録されると、研修を受ける。
导师是每次只支付600日元活动经费的无偿志愿者,不需要特别的资格。从市民中招募,经审查并登记在案后,接受研修培训。
小学5年生から不登校だった保田光一郎さん(18)は、中学3年生でメンターに出会った。その60代の「おじさん」は絵手紙が趣味だった。絵手紙の描き方を習ったのをきっかけに、話が弾んだ。他の人とも話せるようになり、学校に通えるようになった。いま大学進学をめざし、東京で浪人中だ。
从小学五年级就开始旷课的保田光一郎(18岁)在中学三年时遇到了自己的导师。那位60多岁的导师爷爷对图画信纸很感兴趣。通过学习图画信纸的画法,他的话渐渐多了起来。慢慢能和别人说上话,也开始去学校上课了。现在以上大学为目标,正在东京补习功课。
母の一代さん(51)は「2人でいるのを見ると、本当に穏やかでゆったりした時間が流れていた。親は忙しくて、つい目先のことにとらわれてしまう」とメンターの効用を語った。
其母一代(51岁)肯定了导师的作用,说:“看到两个人在一起,感觉非常安稳,时间过得很充实。父母很忙,总是不知不觉被眼前之事拖累”。
メンターに登録する市民は60代の主婦が多い。西田志都枝さん(61)は地域活動の経験が豊富だが、マニュアルがないので、初めは戸惑った。そのうち、無理に話さなくても、「用事があったら声をかけてね」と待っていればいい、と学んだ。「やってみんさい」と知り合いに勧めている。
登记为导师的市民以60多岁的主妇居多。西田志都枝(61岁)有着丰富的社区活动经验。但是因为没有指导手册,最初还是感到困惑。指导过程中她学到了一点,这就是不用勉强找话说,告诉他们“有事的时候找我”后等着他们就可以了。自己也游说朋友们去做做看。
この制度は、全国に先駆けて3年前から本格的に始まった。昨年度は約60組が活動した。
这一制度3年前在全国范围内开始正式运行。去年约有60组人开展了活动。
日本でもかつて、「取り上げ親」「名付け親」「仲人親」など実の親以外の大人が子どもを見守ってきた。
日本从以前开始就有“接生人”、“起名人”、“媒人”等亲生父母以外的大人照顾孩子的。
そんな先祖の暮らし方を思えば、現代でも「メンター」の要素はだれもが持っているだろう。
想想祖辈们的生活方式,现代人也都拥有作为“导师”的资质吧。
人生経験の豊かなおじさん、おばさん、さあ出番ですよ。
人生经验丰富的爷爷奶奶们是时候上场了哦。
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