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丼――井戸に投げ込む水の音
食堂の張り紙やメニューでおなじみ。常用漢字にはないが、生活の中に溶け込んでいる。陶製で厚手の器の名称であるとともに、そこに盛られた一品料理(丼物)も指す。
「丼」は、元来は「井」の古い字体で、真ん中の点はつるべを表している。「どんぶり」「どん」の読みは、井戸の中に物を投げ込んだときの音。
「丼勘定」は、おおざっぱな金の使い方のこと。昔、職人などが「丼」に入れておいた金を無造作に出し入れしたのにちなむ。ただし、この丼は布製の袋で、懐に入れたり、腹掛けにつけたりしたものという。 |
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