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障害者団体向け郵便割引制度の悪用事件に絡み、自称・障害者団体「凛の会」に承認のための証明書を偽造したとして、大阪地検特捜部は14日、厚労省雇用均等・児童家庭局長の村木厚子容疑者を逮捕した。この不正は、審議中だった障害者自立支援法を成立させるために組織的に行われた可能性があるという。
証明書の偽造は、村木容疑者の上司が国会議員に頼まれたことが発端だが、関係者によると、この不正は、当時、障害者自立支援法の法案作りに携わっていた村木容疑者らが、国会対策のため組織的にかかわった可能性があるという。
特捜部は15日、厚労省を家宅捜索し、村木容疑者の部屋などを調べたが、厚労省には本来必要な「凛の会」についての申請や審査に関する書類が一切存在しておらず、特捜部は、村木容疑者らが法案の審議を円滑に進めるため、議員案件となっていた団体の承認を組織的に行った可能性があるとみて調べている。
「凛の会」の承認に関する証明書偽造をめぐっては、村木容疑者のほか、当時の部下・上村勉容疑者ら4人が逮捕されている。調べに対し、上村容疑者らは容疑を認めているが、村木容疑者は「『凛の会』も偽の証明書も知らない」と容疑を全面的に否認しているという。 |
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