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●身だしなみに気をつけよう.
私たちは、とかく第一印象で人を判断してしまうものです。それは逆に言えば、私たちは第一印象で判断されてしまうということです。毎日いろいろな人と接するビジネスの現場では、それだけ第一印象で判断される機会が多いということですから、ビジネスを成功させるための第1歩として、自分の第一印象について常に意識しておかなくてはなりません。
ビジネスパーソンは、仕事の効率をあげることと、さらにまわりの人への配慮にも十分気をつけなければならないのです。
身だしなみは、職業や会社、またTPO (時間と場所と状況)によって若干異なることがありますが、一般的な注意点はある程度決まっています。
① 清潔感 …だらしない、不潔に見える、人に不快感を与えるような服装は失格です。
② 機能性 …動きやすく、仕事がしやすい服装が基本です。
③ 調和 ……社内を見渡し、業界を見渡し、まわりの社員と調和する服装を心がけまし
ょう。
●あいさつに気を配ろう
① あいさつの基本
・ 挨拶は自分からする。
・ 挨拶する時は立ち止ってする。
・ 相手の目を見てはっきりと言う。
・ お辞儀は正しい姿勢でする。
② 代表的なあいさつ用語
・ 職場の人に元気な声で
「おはようございます。」、「お疲れ様でした。」
・ 相手に対するお礼や謝罪は
「ありがとうございます。」、「申し訳ありませんでした。」
・ お客様を迎える時は
「おせわになっております。」
・ 外出してまた帰社した時は
「ただいまかえりました。」
・ 上司から頼まれごとをしたとき、返事として
「承知いたしました。」
・ 上司から指示を受けたときは、へんじとして
「かしこまりました。」
・ 上司や同僚が帰るときに
「お疲れ様でした。」
●おじぎの種類
一般的におじぎには次の3種類があります。状況に応じて使い分ける必要があることを覚えておきましょう。
◎ お辞儀の基本
・ きちんと足をそろえ、背筋を伸ばす。
・ ゆっくり上半身を前に傾けて、お辞儀をする。
・ いったん静止した後、ゆっくりと体を起こす。
① 会釈 (社内の同僚などに対して)
上半身を15度くらい前に傾ける
② 普通礼 (上司や他社を訪問した時)
上半身を30度くらい前に傾ける
③ 丁寧礼 (取引先の上司や最重要な人に対して)
上半身を45度-60度くらい前に傾ける
● 会社のルールを守ろう
◎ 一般的な服務のルール
会社というものは、利益をあげるために大勢の人が集まった集団であると言えます。その集団の中では、個人の自分勝手な行動は許されません。組織の一員として迷惑のかからない行動をとるためのいくつかのルールを以下に示します。
① 出社
始業時間に仕事が始められる状態にしておくことが基本です。新人のころは仕事の効率がわるいので15分前には会社に着いているとよいでしょう。少なくとも上司より早く出社するのがマナーとされる会社もあります。もちろん同僚や上司に会ったら、「おはようございます」と元気よくあいさつをするようにします。
② 退社
自分が先に帰る場合も周囲への気づかいを忘れないようにします。もし、上司が忙しそうだったら、「何かお手伝いできることはありませんか」と申し出るのもよい心がけです。
会社を出るときは「お先に失礼します」、他の人が退社するときは「お疲れさまです」などとあいさつをします。
③ 遅刻・早退
遅刻・早退しなければいけないときは、事前に上司の許可をもらっておくようにします。所用や急病で急に遅刻・早退をする場合は、わかった時点で連絡をします。遅刻は、理由と現在地、出社予定時刻を伝えるようにします。
④ 残業・休日出勤
基本的には残業や休日出勤をしないように仕事をするようにします。残業や休日出勤は、上司の指示や了解を得ます。
反対に、必要な残業や休日出勤を理由もなく断ることは、周囲に迷惑をかけることになりますので、できるかぎり避けるようにします。
⑤ 休暇
周囲の迷惑にならないように十分に配慮してとるようにします。休暇前や休暇後は、上司・同僚や取引先などに、ひと言あいさつをしておくようにします。
● 敬語の使い方を学ぼう
人の立場を思いやり、尊敬の気持ちを込める敬語は日本独特の文化で、 ビジネス社会ではいまだに日常語としてきちんと使いこなすことが求められます。
◎ 敬語の使い方の基本
敬語には尊敬語、謙譲語、丁寧語の3種類があります。相手に対しては尊敬語を、自分に関しては謙譲語を使うのが基本です。丁寧語はものごとを丁寧に言う言葉で、仕事における常用語と考えましょう。多くの場合、尊敬語や謙譲語と組み合わせて使います。
① 尊敬語
相手の動作や状態を丁寧に言い表し、相手を敬う言葉。上司や取引先、社外の人と話すときに用いる。
<例>
言う → おっしゃる
行く → いらっしゃる
来る → おいでになる
聞く → お聞きになる
見る → ご覧になる
する → される
※ 会話の中では「お~になる」をつける(お読みになる)、あるいは「~れる、~られる」をつける(読まれる)とよい 。
② 謙譲語
自分側がへりくだることで相手を敬う言葉。自分のことを言う場合、また社外の人に社内の人間(上司・同僚ともに)のことを話すときに用いる。
<例>
言う → 申しあげる
行く → うかがう
来る → まいる
聞く → うかがう、承る
見る → 拝見する
する → させていただく、いたす
※会話の中で、「お~する」(お会いする)とするとよい。
③ 丁寧語
会話の中でものごとを丁寧に言い表す言葉。仕事上では丁寧語が基本。尊敬語、謙譲語と組み合わせることもある。
<例>
「お~」
「ご~」
「~です」
「~ます」
「~ございます」
◎ 日常語を使えるシチュエーション
仕事上では日常語はあまり使わないようにしますが、堅苦しくなりすぎると職場の雰囲気を壊してしまいます。仕事と関係しない雑談では、親しみを表したりその場の雰囲気を和やかにしたりする手段として有効です。TPO を考えて、上手に使うようにしましょう。
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