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发表于 2008-12-7 08:21:55
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特別インタビュー:JTB中国事業室 吉村久夫氏
【コラム】 2005/08/22(月) 16:03
戦後60周年記念特集・日中の歩みと展望
~変えられない過去、変えられる未来~
●違うのは当たり前、違うからこそ接点を模索する
株式会社ジェイティービー
営業企画本部 中国事業室 室長 吉村久夫氏
【特別インタビュー】第5回 ―聞き手・構成:田村まどか
「消費大国」としての重要性が高まる中国には、多くのビジネスチャンスが生まれている。旅行産業もその一つだ。日中間でも人の往来が活発になり、経済や文化の交流、協力はこれまでにないレベルに達している。一方で、両国の間には、友好交流を阻害するような懸念材料も数多く残されている。しかし依然、中国にとって日本は最大の観光市場。そして2005年7月に中国人団体観光客のビザが恒久的に中国全土に拡大されたことで、日本人にとって、中国がより身近に感じられることとなるだろう。こうした現状を踏まえて、日中間の観光ビジネスの第一線に立つ株式会社ジェイティービーの吉村久夫氏から、今後の中国戦略、そして溝の深まる日中関係について意見を聞いた。
--御社の中国事業室について紹介して下さい。
吉村:JTB中国事業室は、中国関連ビジネスを強化し、中国ビジネスの統括窓口となる目的で、2004年1月に中国事業推進室として設立され、05年2月には中国事業室となっています。コア事業である旅行ビジネスのほかに、イベントコンベンション、マーケティング、出版などを行っています。
中国には現時点で、5つの拠点を構えています。北京には合弁会社である新紀元国際旅行社、そのほか北京、上海、広東(カントン)省・広州(こうしゅう)市には、中国語で「諮詢会社」と呼ばれるコンサルティング会社を設置し、日本人を誘致したり、地元の自治体と現地の旅行会社に提案をすることもあります。
--グローバル戦略の中でも、中国戦略には重点を置かれているのですよね。
吉村:中国戦略がまさにグローバル戦略といっても過言ではないでしょう。中国には、日本企業だけでなく、世界各国から多くの企業が進出しています。日本ではJTBと言えば、ご存知の方も多いと思いますが、中国の消費者にとってはJTBの「J」の字も知られていないのが現状です。しかしこれからは、中国を舞台にして、ヨーロッパの競合などとも闘っていかなければなりません。また、海外を旅行する中国人も増えていますから、中国人がヨーロッパを旅行した時には、JTBヨーロッパを利用してくれるというように、世界中のJTBインフラを活用してくれればと思います。
--では、そうした欧州企業と比べた時の御社の強みは何なのでしょうか。
吉村:中国市場はまだ成熟過程にあります。ですから弊社は、日本でのマネジメントや全国での店舗経営などのノウハウを中国でも活用していくことができると思います。中国も時間はかかるにせよ、日本と同じような成長過程を辿っていくでしょうから。長期的には、現地の旅行会社と提携しながら、中国旅行産業の発展に寄与していきたいですね。
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--中国人に人気の日本の観光スポットはどこでしょうか。
吉村:やはり売れ筋は、東京-大阪コースで、その間で富士山を見たり、京都に立ち寄ったり。今でしたら愛知万博を見られる人が多いですね。
--東京は、やはり首都だから人気があるのでしょうか。
吉村:というよりむしろ、ショッピングでしょう。電化製品などの大きなお土産を大量に購入する人が多いんですよ。あるポイントがつくような家電量販店に行った時、ポイントだけで60万円分ためた団体もありました。中国人の「メイド・イン・ジャパン」へのこだわりは強いですね。場所は、電化製品ですから、秋葉原や新宿などが多いと思います。
--てっきり、京都など日本の伝統的な観光スポットが好きなのかと思いました。
吉村:そうでもないようですね。お寺は一つ見れば十分という人が多いんですよ。
これからは、ツアーにもっと付加価値をつけていきたいと思います。現状では、中国の旅行社に貼られているようなポスターには、価格や訪問地などしか書かれていない場合が多いですよね。そうではなくて、スケジュールの詳細を明記させるなどツアーの中身をはっきりとさせることで、高付加価値な商品を提供していきたいと考えています。
--逆に、日本人に人気の中国の観光スポットはどこなのでしょうか。
吉村:定番ですが、上海です。歴史遺産などが充実していると言えば北京ですが。今までは、本当に中国が好き! という人か、熟年層が多かったのですが、最近ではトレンディでおしゃれなスポットとして、若い女性にも人気があるんですよ。今までにない年齢層を取り込み始めています。
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--日本のマスコミでは、よく日中関係を指して「政冷経熱」という言葉が使われますね。
吉村:両国の間には、不確定要素がたくさんあると思います。しかし、経済や交流という流れは止まりません。特に経済面では、日中の市場が融合しています。もちろん、「反日デモ」などもありますが、大きな流れとしては右肩上がりになっていくのではないでしょうか。
--この「政冷経熱」という言葉について、どうお考えですか。
吉村:経済が先行しているというのは実態ですね。政治には、お互いの事情がありますから。互いのメリットが合致すれば、それが一番なんでしょうが。
--日中間の一番の懸念材料は何だと思われますか。
吉村:歴史問題などもありますが、今はそれ以上にお互いが十分に理解していないことによる誤解があると思います。私はちょうど仕事で北京にいた時に、「反日デモ」が起きました。日本ではずいぶん大きく取り上げられていましたが、現地では特に身の危険など感じませんでしたよ。本当に一部だけのことだったのです。マスコミの力で、実態以上に報道されてしまう、そんな心理的な部分が大きいと思います。やはり、現地を訪れ、実態を自分の目で見ることで、相互理解を深めることが大切ですね。
--それでは、今後、中国への日本人観光客を取り込んでいくために、どんな努力をされているのですか。
吉村:双方の交流を深めるために、日中間のスポーツや文化交流などのイベントを積極的に企画しています。純粋な観光では、「ポスト上海」的な場所を増やしていきたいですね。やはり直行便が飛んでいるような、沿岸部がメインとなるでしょう。大連、青島、アモイなど、それから九寨溝もアピールしていきたいですね。私個人のお勧めの場所は、杭州や大連です。いずれも風光明媚な場所ですよ。
--今されているお仕事は、日中間の友好交流にどんな意義があると思われますか。
吉村:両国の人々が、互いの国を訪問することで、理解を深め合う。相互交流の後押しに貢献していると思います。お互い、文化や思想などみな違うので、違うということを受け止めた上で、接点を探そうとすることが大切ですね。良い所をどんどん取り入れてくれればいいですが。
--では、日中間の交流を推進するために、両国の一般市民は何ができるのでしょうか。
吉村:事実を事実として受け止めることが大事でしょう。日本人は得意ではないようですが、違いを認め合った上で相手を理解すること。これが不足しているのです。日中間に限らず、自らが分かり合おうというスタンスを持ち、努力しようとする姿勢や雰囲気作りをしていく必要があります。
現段階では、両国のうまくいっていない部分が全面に出すぎですが、お互いに良い部分も持ち合わせているのですから、もっと積極的に相手を知ろうとしてほしいですね。 |
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