天声人语 20120202 更正之更正

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更正之更正
2012-2-2
　書いた記事の訂正は記者の痛恨事だが、さらなる不面目（ふめんぼく）もある。掲載した訂正がまた間違っていた。そんな事態が、極めてまれながら皆無ではない。恥の上塗りの「訂正の訂正」を出すはめになる。
　　记者最痛恨的事情就是要对自己所写的报道作出更正，不过还有更丢脸的，那就是已经刊登出来的更正又搞错了。这种情况很少见，但也不是从来没发生过。结果就是发表让人颜面尽失的“更正之更正”了。
　ここから話は国政へ展開する。田中防衛相のことだ。ダメ印を押された前任者に代わっての就任は、記事で言えば「訂正」だろう。なのに負けず劣らずのお粗末ぶりは、呆（あき）れるよりも痛々しい。
　　下面把话题引伸到国政方面。说的是现役防卫大臣田中。他是代替被认为无能的前任而走马上任的，这事换了是记者就等于是一次“更正”了。然而田中行事之鲁莽竟然一点不比前人逊色，这可真让人目瞪口呆甚至是痛心疾首了。
　就任時や沖縄での発言で不信を買い、国会答弁では面目をつぶし、前任者の轍（てつ）を律義に踏む。防衛の門外漢ながら小沢一郎氏に近く、党内融和の力学と年功で選ばれた面もある。適材適所の四文字が泣いている。
　　田中由于上任时以及在冲绳的发言引发民众不满，在国会答辩时又面子丢尽，可谓忠实地重蹈了前任的覆辙。田中其实在国防方面完全是个门外汉，之所以坐上这个位置，有他跟小泽一郎走得较近，考虑到党内团结及他资格较老的原因。这让适材适所这四个字情何以堪啊。
　その大臣とともに鬼門と言うべきか、沖縄防衛局長も「訂正の訂正」が必要らしい。前任者は普天間飛行場の移設手続きを性暴力に例えて更迭された。そして代わった人物が、また不祥事である。今度は同飛行場のある宜野湾市長選への「介入疑惑」で、より悪質といえる。
　　大概是跟田中倒霉倒到一块了，据闻冲绳防卫局局长也得“更正之更正”。其前任由于把普天间机场的搬迁手续比作强奸而下台，而继任者又传出丑闻。他这次是被“怀疑介入”普天间机场所在的宜野湾市市长选举，可以说比前任性质更为恶劣。
　詳述する余裕はないが、違法でなくても、投票誘導の企図は透けていよう。部下の職員らを暗黙のうちに威圧し、モラルにもとる。自らの資質にも疑問符のぶら下がる大臣だが、ここは局長を更迭するほかはない。
　　详情不表。局长的行为即使没有犯法，但他似乎有劝诱投票的企图。暗地里对手下的职员施加压力，这也有违道德操守。防卫大臣尽管自身难保，在这件事情的处理上也只能是更换局长人选了。
　「歴史は繰り返す」という。それに「一度目は悲劇として、二度目は笑劇として」と付け加えたのはマルクスだった。歴史と言うにはちっぽけすぎるが、大臣と部下の入れ子人形のような繰り返しに、笑う気も起きない。任命責任は、さて誰が取る。
　　俗话说，“历史总是在不断重演”。马克思在这句话后面又加了一句：“第一次是悲剧，第二次就变成喜剧了”。这些事放在历史上看是微不足道的，但看着大臣及其部下走马灯似的换个不停，这让人无法笑得出来。那任命这些官员的责任，又有谁来负呢？