天声人语 20120918 论中国反日浪潮

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论中国反日浪潮
2012-9-18
　通り過ぎた台風になぞらえれば、きょうは中国で暴風に大潮の重なる日である。尖閣諸島をめぐって反日の嵐が渦巻いている。そこへもって、１８日は満州事変の発端となった柳条湖事件から８１年になる。それでなくても反日感情の高まる日だ。
　　如果拿刚过境的台风作例子的话，中国今天就是暴风与巨浪一同来袭的日子。围绕尖阁群岛问题的反日浪潮正席卷全中国。而9月18号又是引发满洲事变的柳条湖事件爆发81周年纪念日。这是前所未有的反日情绪高涨的一天。
　加えて、東シナ海の休漁期間が一昨日明けた。台風一過の尖閣周辺へ、中国漁船が大挙繰り出す情報もある。中国当局は「漁民の生命と安全を守る」と強硬だ。海保の巡視船に漁船が体当たりした、２年前のような「英雄気取り」が心配される。
　　恰好，东中国海的休渔期于前天结束。有消息说，大批中国渔船将开往台风刚过的尖阁群岛附近海域捕鱼。中国当局态度强硬，宣称“要保卫渔民的生命和安全”。这让人担心两年前渔船撞击海上安保巡逻艇一类的“英雄行径”一幕又会重演。
　デモの参加者にしても、このさい暴れ回っても大丈夫なことは計算済みだろう。「愛国無罪」の錦の御旗（みはた）があるうえ、規制は手ぬるい。民衆の猛威を日本への圧力にする政府の思惑も、承知しているふうである。
　　参加游行的人大概也在心里算计好这个时候实施暴行也不会受到惩罚。一旦打出“爱国无罪”的旗帜，管制就很松懈。他们似乎也明白政府想借民众的力量向日本施压的企图。
　テレビを見ると、尖閣諸島を地図で指せない参加者がいる。反日スローガンだけ覚えれば事は足りるらしい。それを政府もメディアも煽（あお）る。腹に据えかねる図だが、同じ土俵で日本人が熱くなってもいいことはない。
　　从电视上看，有些参加游行的人连尖阁群岛在地图上什么地方都无法指出来。看来只要记住反日口号就够了。政府和媒体都在煽动这股反日情绪。尽管这些画面让人怒气难忍，但位于同一个相扑赛台上的日本人没必要也情绪激昂。
　歴史問題もあって、日中関係はなかなか安定しない。小泉政権下でも凍りついた。その後、温家宝（ウェンチアパオ）首相の「氷を溶かす旅」の訪日などで関係は良くなった。それが国交回復４０年の節目に、この間で最悪とされる睨（にら）み合いである。
　　由于历史问题等，中日关系一直无法稳定。小泉执政期间中日关系也曾一度陷入冰点。后来，温家宝总理的“溶冰之旅”等访问活动使两国关系转好。而就在这中日邦交正常化40年的节点上，两国关系陷入了恢复邦交后的最低点。
　むろん主権は譲れない。だが挑発せず、挑発に乗らず。あおらず、そして決然と。官も民も、平和国家の矜持（きょうじ）を堅持しつつ事を運びたい。諸外国の日本への支持を膨らますよう、考えていくときだ。
　　当然主权是不能出让的。但是不挑衅、不接受挑衅、也决不煽动。无论是政府还是国民，希望能保持一个和平国家的矜持去处理这个事情。这个时候，应该多考虑争取各个国家对日本的支持。