【反日デモ】
「国辱を雪辱せよ」「開戦だ」上海、北京、瀋陽で反日デモ 息潜める在留邦人
2012.9.18 20:43 (1/3ページ)[中国]
【上海=河崎真澄、北京=川越一】「国辱の日に雪辱せよ」「東京を血で洗え」「死を決して開戦だ」-。満州事変の発端となった柳条湖事件から81年となった18日、中国各地の反日デモは、過激なスローガンが掲げられ、民衆の反日感情はピークを迎えた。在留邦人らは息を潜めてデモの成り行きを見守った。
5万6千人の在留邦人を抱える中国最大の経済都市、上海市ではこの日、反日デモの参加者は、1万6千人を超え、いくつもの集団が波状的に、市内の日本総領事館に押し寄せた。
総領事館を見下ろす近くのマンションには300世帯近くの日本人が住む。日系企業が相次ぎ休業、日本人学校も休校した。
住人の日本人男性(40)は「カーテンを閉めて妻と子供と隠れるようにしていたが、いつデモ隊が突入してくるか、正直怖かった」と話した。
この日のデモ隊は次々とバスで送り込まれる集団が主力となったようだ。
「急いで車に乗れ」。同日午前10時すぎ、デモ集合地点の一つとなった外灘(バンド)に集まった参加者は、少し離れた通りに次々と到着した数台のバスに吸い込まれ、10キロ西に離れた日本総領事館まで搬送された。デモは「組織的にコントロールされていた」(日中関係筋)。武装K札官がバリケードを開けて、数十人の集団ごとにデモ隊を、総領事館前まで“誘導”する場面もあった。

上海の日本総領事館周辺で、K札に連行される反日デモの参加者=18日(共同)
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