4月に予定されているオバマ大統領の来日が、国賓待遇ではなく、宮中晩餐会も行われない方向であることが、JNNの取材で明らかになりました。アメリカ側が想定する日程では国賓待遇としての十分な時間がとれないためで、靖国をめぐる不協和音など、日米関係の昨今のあつれきが浮き彫りになった格好です。
オバマ大統領の4月の訪日をめぐっては、去年2月、安倍総理が訪米した際、国賓として来日するよう要請し、去年の年末まではその方向で両国間で調整が続いていました。しかし、今回のオバマ大統領の日本滞在時間が当初の想定よりも短くなる見込みとなり、国賓として待遇する際、慣例となっている日本到着時の歓迎式典、天皇陛下との会見、宮中晩餐会などの行事を行うには十分でないとの判断から、国賓よりランクの下がる「公式実務訪問」とすることで最終調整が進められているということです。
政府関係者によりますと、オバマ大統領のアジア歴訪をめぐっては、韓国にできるだけ長く滞在するよう朴槿恵(パク・クネ)大統領側が強く働きかけているということで、ここでも日韓のせめぎ合いが繰り広げられています。
安倍総理の靖国参拝に関するアメリカの「失望」コメントやTPPの交渉難航など、日米関係がギクシャクしているだけに、政府としてはできるだけ国賓に準ずる形でオバマ大統領の来日を盛り上げたい考えで、検討が続けられています。(20日11:12)
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