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[其他翻译] 「ダンスダンスダンス」の翻訳(48)

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发表于 2016-5-21 12:16:30 | 显示全部楼层 |阅读模式
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タクシーがアパートの前に止まると、彼女は悪いけれど怖いので、ドアの前までついてきてくれないかと僕に言った。夜おそくになると時々廊下に変な人がいることがあるの、と彼女は言った。僕は運転手に五分で戻るからここで待っていてくれと言って、彼女の腕をとって入り口まで凍った道を歩いた。それから僕らは階段を三階まで上がった。余計なもののついていないシンプルな鉄筋のアパートだった。306という番号のついたドアの前までくると、彼女はバッグを開け、中に手を突っ込んでキイを探し出した。そして僕に向かってどことなく不器用そうに微笑んで、ありがとう、楽しかったわと言った。
僕の方も楽しかった、と僕は言った。
彼女は鍵を回して開け、キイをまたバッグに仕舞った。口金の閉まるぱちんという乾いた音が廊下に響いた。それから彼女は僕の顔をじっと見た。黒板に書かれた幾何の問題をじっと見ているような目付きだった。彼女は迷っていた。彼女は戸惑っていた。僕に上手くさよならを言えないのだ。僕にはそれがわかった。
僕は壁に手をついて彼女が何かを決心するのを待った。でもなかなか決心がつかなかった。
「おやすみ。妹さんによろしく」と僕は言った。
彼女は四秒か五秒の間、唇をきっと固く結んでいた。「妹と住んでるっていうの、あれウソなの」と彼女は小さな声で言った。「本当は一人で住んでるの」
「知ってるよ」と僕は言った。
彼女はゆっくりと時間をかけて赤くなった。「どうして知ってるの?」
「どうしてだろう?ただわかるんだよ」と僕は言った。
「あなたって嫌な人ね」と彼女は静かに言った。
「そうだな、そうかもしれない」と僕は言った。「でも最初に断ったように人の嫌がることはしないよ。何かにつけこんだりもしない。だから何も嘘なんかつくことはなかったんだ」
彼女はしばらく迷っていたが、やがてあきらめたように笑った。「そうね。嘘なんかつくことなかったのね」
「でも」と僕は言った。
「でも、とても自然についちゃったの。私も私なりに傷ついたのよ。さっきも言ったように。いろんなことがあって」
「僕だって傷ついている。キース?へリングのバッジだって胸につけてる」
彼女は笑った。「ねえ、少し中に入ってお茶でも飲んでいく?もう少しあなたと話がしたいわ」
僕は首を振った。「有り難う。僕も君と話がしたい。でも今日は帰るよ。どうしてかはわからないけど、今日は帰った方がいいと思う。君と僕は一度にあまり沢山のことを話さない方がいいような気がする。どうしてだろう?」
彼女は看板の細かい字を読む時のような目つきでじっと僕を見ていた。
「うまく説明できない。でもそういう気がする」と僕は言った。「話すことが沢山ある時は少しずつ話すのがいちばんいいんだ。そう思う。あるいは間違っているかもしれないけれど」
彼女は僕の言ったことについて少し考えていた。それから考えるのをあきらめた。「おやすみなさい」と言って彼女は静かにドアを閉めた。
「ねえ」と僕は声をかけてみた。ドアが十五センチほど開いて、彼女が顔を見せた。「また近いうちに君を誘ってみていいかな」と僕は聞いてみた。
彼女はドアに手をかけたまま深く息を吸いこんだ。「たぶん」と彼女は言った。そしてまたドアが閉まった。


出租车在公寓前停下后,她对我说,这里情况不好很害怕,不把我送到门前吗?她还说,到了深夜走廊里经常有不三不四的人。我对司机说五分钟后回来,请等一等。我拉着她的手腕走着冰道走到入口。然后我们上到了三楼。这里是并没有配备多余的东西,是很简单的水泥钢筋公寓。到了306房间门前,她打开手提包,手伸进去把钥匙拿出来。然后用一幅不太灵巧的微笑对我说:谢谢,很快乐。
  我也很快乐。我说。
  她转动钥匙把门打开,把钥匙放回到手提包。皮包的金属口关闭的咔嚓干脆声响遍了走廊。然后她盯着我的脸。其目光就像死盯着黑板上写的几何问题一样。她在迷茫之中。她有点不知所措。她不好说出要和我再见。这一点我明白。
  我把手扶在墙上,等着她要下定什么样的决心。但她始终不决定。
  “晚安。向你妹妹问好!”我说。
  在四五秒钟之间她紧闭嘴唇。“和妹妹住在一起,那是假话。”她小声说。“实际上是一个住着。”
  “我知道。”我说。
  她在慢慢地磨时间,脸红了。“你怎么知道的?”
  “为什么呢?这个我清楚。”我说。
  “你是个讨厌的人。”她静静地说。
  “是的。也许是吧。”我说。“可是在最初就说,并没有做让人讨厌的事。中间也没有发生什么。当然了什么假话也没有说过。”
  她又迷糊一会儿,接着明白后笑了起来。“是的。的确,没有说过什么假话。”
  “可是。”我说。
  “可是,很自然地事。我也伤到我自己。就像刚才说的那样。有很多事情。”
  “正在刺伤我。在胸口掛着呢。”
  她笑了。“那么,进来少坐一会儿喝口茶如何?还想再和你说几句话。”
  我摇了摇头。“谢谢。我也想和你接着聊。可是今天要回去了。虽然也不太清楚,但今天还是回去为好。你和我在一次谈话中不说那么多为好。怎么样呢?”
  她用看黑板细小字的目光盯着我。
  “没有很好地讲清楚。就是有这种感觉。”我说。“想要说的话很多的时候还是少说一点为好。就这样想。也许是错误的。”
  她想了一下我说的话。之后想明白了。“晚安。”说后她轻轻地把门关上。
  “那个,”我试着说。门打开十五厘米左右,她看着我的脸。“在最近还要邀请你可以吗?”我问她。
  她手扶着门深深地吸一口气。“可以的。”她说。接着她把门关上。
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 楼主| 发表于 2016-5-21 12:17:13 | 显示全部楼层
主人公的一点欲望,被自己制止了。
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