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日本陸上競技連盟は6日の理事会・評議員会で、世界選手権(8月6~14日、ヘルシンキ)の代表39人(男子23人、女子16人=内定者含む)を決めた。3月に決定したマラソンの男女各5人を含めた代表は計49人。今後、7月10日の南部記念大会までの結果を考慮し、数人が追加される。
男子ハンマー投げの室伏広治(ミズノ)は6回連続、男子短距離の朝原宣治(大阪ガス)は3回連続で、ともに6回目の代表。女子走り幅跳びの池田久美子(スズキ)は3回連続出場。
選考では5日に終了した日本選手権の成績を重視。記録なしに終わった男子棒高跳びの澤野大地(ニシスポーツ)、ケガで欠場した男子短距離の末続慎吾(ミズノ)は、7月まで決定が見送られた。男子100メートルを制した佐分(さぶり)慎弥(日体大)は標準記録未突破、男子400メートル優勝の金丸祐三(大阪・大阪高)も標準Aを破っておらず、ともに現時点ではリレーのみ出場を予定している。【石井朗生】
■世界選手権代表選手
【男子】▽短距離 佐分慎弥(日体大)朝原宣治(大阪ガス)日高一慶(宮崎アスリートク)高平慎士(順大)金丸祐三(大阪・大阪高)佐藤光浩(富士通)井上洋佑(筑波大)▽中長距離 小林史和(NTN)三津谷祐(トヨタ自動車九州)岩水嘉孝(トヨタ自動車)▽障害 内藤真人(ミズノ)谷川聡(チームミズノ)為末大(APF)成迫健児(筑波大)▽競歩 谷井孝行(佐川急便)杉本明洋(京大大学院)森岡紘一郎、山崎勇喜(順大)明石顕(綜合警備保障)▽跳躍 寺野伸一(奥アンツーカ)石川和義(三洋信販)▽投てき 室伏広治(ミズノ)村上幸史(スズキ)
【女子】▽短距離 石田智子(長谷川体育施設)信岡沙希重(ミズノ)佐藤友香(七十七銀行)丹野麻美(福島大)▽中長距離 杉森美保(京セラ)福士加代子(ワコール)大南博美(トヨタ車体)宮井仁美(豊田自動織機)早狩実紀(京都光華AC)▽競歩 川崎真裕美(海老沢製作所)小西祥子(パンジョスポーツクリニック)▽跳躍 近藤高代(長谷川体育施設)池田久美子(スズキ)▽投てき 豊永陽子(T-FARM)室伏由佳(ミズノ)▽混成 中田有紀(さかえクリニック)
◆男子1万メートルで基準と異なる選考、提訴も
男子1万メートルで、日本選手権優勝の三津谷祐(トヨタ自動車九州)が代表となり、同2位で、ただ一人参加標準記録Aを破っている大森輝和(くろしお通信)が、選考基準で上位に該当しながら選に漏れた。くろしお通信の松浦忠明監督は「基準を曲げた選考は納得いかない」と話し、強化委員会に説明を要求する意向。日本スポーツ仲裁機構に提訴する可能性も示唆している。
今回の選考基準では、「標準A突破で日本選手権上位入賞」の選手を、「標準B突破で同優勝」の選手より優先順の上位として明記している。三津谷は現在、標準B(出場枠は1カ国1人)しか突破していない。だが、沢木啓祐強化委員長は「三津谷の勝負強さ」を評価し、「競技の特性上、すべてを基準でがんじがらめにはできない」と弁明した。 |
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