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【天声人語】
2006年05月03日(水曜日)付
政府は「在日米軍の再編」と言うが、これでは、日本が米国の世界戦略に一段と組み込まれてしまうのではないか。日米同盟が「新たな段階に入る」と宣言した外務・防衛担当閣僚の合意内容を見て、そう思った。
政府声称“对驻日美军进行再编”,这样一来,日本不就进一步加入到美国的世界战略中了吗?看到外务・防卫阁僚宣称日美同盟“迈上新台阶”的协议内容,我不由得这么想道。
米陸軍の軍団司令部が神奈川県の基地に来て、陸上自衛隊の司令部が「同居」する。沖縄から国外に出る部隊がある一方、日本本土へ移るものもある。沖縄の負担軽減の名目で、日米の軍事的な一体化や、本土の沖縄化が進みかねない。
美国陆军的军团司令部来到神奈川县的基地,与陆上自卫队的司令部“同居”。一方面有部队从冲绳撤出,另一方面又有部队登陆日本本土。这很可能是打着减轻冲绳的负担的名义,实际上是推进日美军事一体化和本土的冲绳化的举措。
戦後、米国は戦争を繰り返してきた。ベトナム戦争では、国防長官が後に「間違いだった」と述べた。イラク戦争では、大量破壊兵器について結果的に誤った内容を国連で演説した国務長官が「人生の汚点」と語った。過ちのたびに多くの命が失われた。
在战后,美国不停地卷入各场战争。对于越南战争,国防部长后来承认那是“一个错误”。在伊拉克战争上,国防部长在联合国上的演说称大规模杀伤性武器一事被证实不存在,这是他“人生的污点”。就在这些错误当中,已有无数的生命牺牲掉了。
小泉首相は、再編のための法案の提出を先送りするという。再編は国の針路を左右するだけではない。経済や財政にも影響するような膨大な出費を約束して、後は頼むでは済むまい。
据说小泉首相要把提交军队再编法案一事推迟。再编不单会左右国家的方针,承诺支出足以影响经济和财政的费用后,以后就一切拜托了,这是无论如何不能接受的。
「私が日本を見ていて一番うれしいのは、経済が軍事的な影響力から逃れている点だ」。先日、97歳で亡くなった米国の経済学者ガルブレイスさんが、04年の日本経済新聞で述べている。
“我一直看着日本,感到最高兴的一点就是,日本的经济摆脱了军事的影响力。”这是前几天刚刚以97岁高龄谢世的美国经济学家加尔布雷斯于2004年发表在日本经济报上的讲话。
米国については、国際的な影響力を強めようとすればするほど不人気になり恐れられると分析して、続けた。「誤りの根源は、企業の利益と軍事的な影響のもとで外交政策が実行されていることにある」。『不確実性の時代』などで日本にも多くの読者をもち、一世紀近くも世界を見続けた人の言として、重みがある。
加尔布雷斯一直指出,美国越想加强自己的国际影响力恐怕就越不得人心。“其错误的根源在于美国是以企业的利益及军事的影响来制定外交政策的。”他的著作《不确定的时代》等在日本也拥有众多的读者,作为一位对这个世界已观察了近一个世纪的人所说的话,其分量是沉甸甸的。 |
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