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鳗鱼危机
2013-6-6
ずいぶん前、八代目桂文楽(かつらぶんらく)の落語「鰻(うなぎ)の幇間(たいこ)」のビデオを持っていた。太鼓(たいこ)持ちの一八(いっぱち)が旦那(だんな)を取り巻き、ご馳走(ちそう)になろうとするが、逆に一杯食わされる噺(はなし)だ。2人分の酒と蒲焼(かばや)き、旦那が持ち帰ったお土産まで勘定を払う羽目になる。
很久以前,笔者手头有一盘第八代桂文乐表演的相声《鳗鱼助兴人》的录像。相声的内容是从事酒席助兴业的一八缠上一个客人,想让他请自己吃饭喝酒,可到头来反遭算计,落得两人喝的酒、吃的烤鳗鱼,连客人打包带走的特产全部埋单的下场。
文楽の十八番(おはこ)中の十八番。なけなしの金を泣く泣くはたく一八の姿が哀れを誘う。それがどれだけの損害なのか、相場がわからないが、一八が2013年にあらわれ、同じようにだまされたら、手銭(てせん)ではとても間に合わないかもしれない。
这是桂文乐最拿手的表演剧目。看着十八哭丧着脸把身上本来就不多的钱财全部掏空的样子,实在让人同情。那顿饭的钱拿到现在算到底有多少不得而知,不过,如果十八出现在2013年,还同样被人算计的话,拿他手上的钱埋单就不一定够了。
昨夏、高値が大きな話題となったウナギが、今年はもっと高くなりそうだという。稚魚のシラスがまたしても不漁だと、水産庁が先月末に発表した。2010年から続く。稚魚不足は親ウナギの値に跳ね返る。
据报道,去年夏天因价格飙升引发热议的鳗鱼,今年的价格预计会更高。水产厅在上月末公布,今年鳗鱼苗的捕获量依然低迷。这是从2010年就开始持续的现象。鱼苗数量的不足将会直接影响成鱼的价格。
影響は既に出ている。牛丼の吉野家は1日から鰻丼(うなどん)を期間限定で売り出した。並盛(なみもり)が680円。去年100円値上げし、続いて今年も30円上げた。状況は「年々厳しくなっている」という。高騰するだけではない。ニホンウナギはもはや絶滅危惧種である。食文化の危機といっていい。
影响已经出现。牛肉盖饭专营餐厅吉野家从本月1号开始限期供应鳗鱼盖饭。普通尺寸的售价680日元,继去年涨价100日元后今年再涨30日元。据报道,情况“一年比一年差”。不单是价格飙升,事实上日本鳗鱼已经面临灭绝危险。可以说这是一场日本饮食文化的危机。
天然のウナギの卵を世界で初めて洋上で採集した塚本勝巳(つかもとかつみ)・日大教授は、先に本紙に寄せた論考で訴えた。天然ウナギの全面禁漁もやむなし、と。卵を産む親ウナギを一匹でも増やす必要があるからだ。養殖物についても〈かつてのように「ハレの日」のごちそうとして、居住まいを正して賞味したい〉。
全世界首次在海上采集到天然鳗鱼卵的日本大学教授塚本胜已不久前给本报投稿的考察文章中呼吁,应该全面禁止捕获天然鳗鱼。因为,必须尽量增加产卵的成年鳗鱼数目。至于养殖的鳗鱼,教授也希望“像以前在‘大日子’聚餐那样,恭恭敬敬地品尝”。
吉野家の都内某店で鰻丼を食べた。注文するのに少し気が引けた。
笔者在都内某个吉野家餐厅品尝了鳗鱼盖饭。下单的时候心中有隐约的不安。 |
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