核実験をすると宣言した北朝鮮に対し、国連の協議が進んでいる。国際社会の懸念を逆なでするような、相変わらずの傍若無人ぶりにはあきれる。しかしこの国が、曲がりなりにも国連に席を持っていることの意味は小さくない。
联合国就北朝鲜宣布进行核试验一事进行协商。对于北朝鲜这种不顾国际社会忧虑,依然旁若无人的做法而深感震惊。但这个国家,在联合国却也勉强占有一席之地,其意义不可小瞧。
「国際の平和及び安全を維持すること」を第1条に掲げた国連憲章が発効して、今月24日で61年になる。冷戦と呼ばれた東西対立の時代から現在までの軌跡は、第1条の目的の達成が極めて困難だったことを物語る。
在第一条中提出“应维护国际和平及安全”的联合国宪章,生效以来至本月24日即满61年。从被称之为冷战的东西对立时代至今的这段历史轨迹,向人们证实了要达成第一条的目的是极为困难的。
しかし今のところ、これに代わるほどの平和維持の仕組みは無い。いかに不完全ではあっても、二度にわたる世界大戦の惨禍を経てたどりついた貴重な場には違いない。日本にも、この仕組みをより実効性のあるものにしてゆく責務があるだろう。
可现今,并无能取而代之的维和组织。无论如何不健全,联合国毕竟是历经了两次世界大战惨痛经历而走至今日的重要组织。日本,也有责任和义务使这个机构更好地发挥出实效性吧。
「国際法は、自由な諸国家の連合制度に基礎を置くべきである」。200年余り前に、ドイツの哲学者カントが著した『永遠平和のために』の一節だ。「常備軍は、時とともに全廃されなければならない」ともある(岩波文庫・宇都宮芳明訳)。
“国际法,应为自由的各国联合制度设立基础”。这是200年多前,德国哲学家康德的著作《永远的和平》中的一节。书中还写道“常备军,在一定时候必须完全废除”(岩波文库•宇都宫芳明译)。
人類は「諸国家の連合」は手にしたが、コスタリカのように常備軍を廃した国は例外的だ。現実に他国の方に向けてミサイルを発射したり、核実験の脅しをかけたりする国々がある以上、対応する力は備えざるを得ない。ただ「永遠の平和」のための条件の一つが「全廃」という指摘にはうなずける。
人类保持着“诸国联合”的势态,而似哥斯达黎加一般废除常备军的国家当属例外。现实中既存在着朝其他国发射导弹,进行核试验威胁的国家,当然也必存在着具有应对之力的国家。不过,要做到 “永远的和平”,条件之一便是“完全废除”,这点却可以理解。
カントは「時とともに全廃」と述べた。その日は、それこそ永遠に来ないかも知れない。しかし、来る可能性が全くないと、今から決めつけたくはない。
康德指出“在必要的时候完全废除”。这一天,这种想法,或许永远也不可能到来。但是,我也不想现在就下 “完全没有到来的可能性”这种结论。 |