夫婦で研究を進めるうちに、放射性の新しい元素の発見を公表できるまでにこぎ着けた。夫のピエールが言う。「きみが名前をつけてやりなさい」。祖国のポーランドに思いを致した妻・マリーが遠慮がちに答えた。「〈ポロニウム〉というのはどうかしら?」(エーヴ・キュリー『キュリー夫人伝』河野万里子訳・白水社)。
夫妇俩在共同的研究中,终于向世人公布他们成功的发现了放射性元素。丈夫皮埃尔说道“你来命名吧”。一直思念祖国的妻子马力小心地说到“就叫钋如何?”你请起名字」。对祖国的波兰做了所想的妻子·Marie好客气回答了。「所谓<钋>怎样?」(艾弗·居里《居里夫人传》河野万里子译·白水社)。
発見から約1世紀を経て、思いがけない所でポロニウムが注目されている。亡命先のロンドンで変死したロシアの反プーチン派の元情報将校の体から「ポロニウム210」が検出された。
钋发现至今已大约过了一世纪,此次它却因意外事件而备受关注。俄罗斯的反普京派、原情报上校流亡伦敦并死于非命。从他体内查出了“钋210”。
ロシアの情報機関の関与がとりざたされる一方で、大統領への打撃を狙った反プーチン派によるたくらみではないかとの主張もあるという。いずれにせよ、何者かが口封じに出た疑いは濃い。
据说俄罗斯情报机关参与了此事,而另一方面又有观点认为,这是以打击大总统为目标的反普京派的阴谋。不管怎样,此事由遭封锁的嫌疑很重。
口封じの疑いが濃厚な事件がもう一つ、先月モスクワで起きた。射殺された女性記者は、チェチェン共和国の警察部隊などによる人権侵害を厳しく追及していた。
有封锁嫌疑的另一起事件,上月发生在莫斯科。被射死的女记者,之前一直在紧密跟踪车臣共和国警察部队所引发的人权侵害等问题。
以前、その著書に書いている。「二〇〇二年が終わりつつある……私は生きていたい……私たちは二〇〇三年を生き抜けるのだろうか?……私には肯定的な答えはない」(『チェチェンやめられない戦争』三浦みどり訳・日本放送出版協会)。
她曾在自己的著作中这样写道“2002年即将逝去……我希望能够活下去……我们是否能够活过2003年呢?……我无法给自己一个肯定的回答” (《车臣无法停止战争》三浦绿译·日本广播出版协会)。
英紙によれば、ポロニウムに倒れた元情報将校は、亡くなる2日前に、こんな言葉を残している。「ひとりの人間を沈黙させることには成功するかも知れないが、世界中からの抗議のうなりが、生涯あなたの耳に響き続けるだろう」。暗殺の深い闇に、光をどう当てるかが問われている。
英国报纸报道,被钋元素毒死的原情报局上校,在死亡的前两天,曾留下这样的话语“令一个人沉默也许算得上成功,但来自全世界抗议的呻吟,却或将终生环绕在你的耳畔”。人们也将一直质问着,在此暗杀事件的深深黑暗中,该如何寻找光明?
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