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【北川(中国四川省)=矢板明夫】中国・四川大地震の被災地のひとつ、四川省綿陽市北川県で救出活動に当たっている日本の国際緊急援助隊は19日、数百人が今も、がれきなどの下で埋まっているとされる北川病院などで活動する予定だったが、近隣のダムが決壊する危険が高まったため、この日の救出作業を断念した。生存者が残っている可能性が極めて低くなっているため、撤退も含め、中国側と協議に入った。
緊急援助隊の小泉崇団長は同日午前、記者団に対し、中国側からダム決壊の可能性が高いとして、作業中止の要請を受けたことを明らかにした。そのうえで「今後、北川県で待機するか成都に戻るかは検討中」と語った。
救援隊は18日までに800人以上の生徒が埋まっているとされる北川中学で救出作業にあたっていたが、生存者がいる可能性が極めて低いとして捜索を打ち切った。 |
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