あるい‐は【或いは】
(動詞アリの連体形に名詞をつくる接尾語イと助詞ハの付いた語。歴史的仮名遣でアルヒハと書くのは後世の慣用)
[一]ある人は。ある場合は。地蔵十輪経元慶点「有アルイハ…勝すぐれたる総持と安忍と静慮とを得え」。宇津保物語蔵開下「妻子めこひきゐて―下屋に曹司しつつあり」
[二]〔副・接続〕
①(「あるいは…あるいは…」の形で、同種の事柄の多様であることを示す) あるときには。一方では。例えば。百座法談聞書抄「ただ阿弥陀の名号を―耳に触れ、―口に唱ふるに、皆極楽に往生する」。「―山に―海に」
②(同種の事柄のうち、どれか一つという意を示す) または。もしくは。徒然草「枝の長さ七尺、―六尺」。「英語―仏語で答えよ」
③どうかすると。ひょっとすると。「夕方―雨が降るかもしれない」 |